『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第1回 【第1部をおさらい！大人気、蘭世と俊の出会いと冒険】

1982年から1994年まで連載をしていた『ときめきトゥナイト』は掲載誌「りぼん」を代表する長寿作品のひとつで、あの頃、読者の心を夢中にさせたラブコメの金字塔です。

そして2021年5月26日、その新シリーズ『ときめきトゥナイト それから』が雑誌「クッキー」7月号から連載がスタート！

当時中学生だった主人公 蘭世は新シリーズでなんとアラフォー！読者とともに歳を重ねた蘭世たちの活躍が楽しみです！

この記事では、新シリーズに開幕に伴いこれまでのストーリーのおさらいと、作品の魅力を全3回に渡ってお伝えします。初めて読む方も、往年のファンの方もこれを読んで新シリーズに備えましょう！！

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第1回 【第1部をおさらい！大人気、蘭世と俊の出会いと冒険】

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第2回【第2部と第3部をおさらい！蘭世たちの世界は相変わらず大騒ぎ】

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第3回【連載後に描かれた番外編を発掘！そして新シリーズの見どころもお届け】

『ときめきトゥナイト』は全30巻で主人公を替えた3部構成となっています。第1回の本記事では、まず第1部のおさらいから始めていきたいと思います！

第1部 あけぼの中学校編（コミックス1巻～4巻）

第1部の主人公は、吸血鬼の父と狼女の母を持つ魔界人の江藤蘭世（らんぜ）。人間界で暮らす彼女は中学校で硬派な男の子、真壁俊に運命の初恋をします。「今のところ女に興味ねえな」と言い切る俊に負けず、積極的にアプローチを続ける蘭世。しかし人間に恋をしてほしくない両親や、俊の幼馴染の神谷曜子に恋の邪魔をされる日々が続きます。

さらに魔界の王子アロンが蘭世に一目ぼれをして手段を選ばない方法でアプローチをしたり、魔界の大王から人間界にいるもう一人の王子を秘密裏に探せという命を受けた両親が頭を抱えたりとドタバタが続きます。

👉これぞ『ときめきトゥナイト』な王道展開

『ときめきトゥナイト』と言えば、蘭世が俊への恋に対して全力で行動するものの神谷さんやアロン、そして両親といった邪魔者に妨害される展開が王道ではないでしょうか。あけぼの中学校編では様々な事件が起こりながら、蘭世の恋が幾度も妨害されていきます。しかし蘭世のいつも前向きに俊への恋を続ける姿は応援したくなる魅力があります。

第3部まで終始物語を動かすきっかけとなる、夢の中に入り込む魔法「スマシタイマヤジオトイヨチ」はここで初登場しました。ちなみに、物語に登場する全ての呪文は反対から読むと意味がわかる仕掛けになっているのはご存知でしたか？この場合は「ちょいとお邪魔いたします」と読むことができますね！

第1部 王子転生編（コミックス4巻～7巻）

王子探しが難航しつつも、ついに医者の息子で俳優の筒井圭吾が王子ではないかと突き止めます。そんな中、蘭世の弟である鈴世（りんぜ）は圭吾の実家の病院で重い心臓病を患っている女の子、市橋なるみと出会います。なるみの命を取りに来た魔界の死神ジョルジュを鈴世と蘭世は必至に説得をし、助けてもらうことに成功。すっかり蘭世たちと仲良くなったジョルジュは後日、12月25日の死亡者リストに俊の名前があることを教えます。

しかし俊は死亡するのではなく赤ん坊に生まれ変わってしまいます！ついに明かされる俊の正体、それは探していたもう一人の魔界の王子であり、魔界を滅ぼす存在として大王から命を狙われているのでした。

蘭世は俊を信じて守り続け、ついに俊は大王との直接対決を制し和解することに成功します！

👉徐々に強まるシリアスな雰囲気

変わらずのコミカルな展開は続きますが、この章からは徐々に『ときめきトゥナイト』のもう一つの顔である世界を脅かす敵に巻き込まれていくシリアスな展開が始まります。きっと平和的解決を蘭世たちがしてくれる！と思っていても、先の読めない展開と重厚な設定にハラハラが止まりません。

そんな中、王子転生編で登場した筒井圭吾は俊とは違う優しい雰囲気を持つイケメンで人気が高いのではないでしょうか。これ以降、物語の表舞台には出てくることはなくなりますが、きっとアラフォーになった今でも俳優として人気を博しているのではないのかなと想いを巡らせています。今回の新作『ときめきトゥナイト それから』に登場しないかなと、ひそかに期待をしています！

第1部 冥王復活編（コミックス8巻～12巻）

困難を一緒に乗り越えた蘭世と俊の仲は相思相愛に。魔界から人間界に戻って以降、奇妙な夢に悩まされる俊をみて、蘭世は魔法で夢の中に入り込みます。すると俊に瓜二つなマフィアのボス、ダーク=カルロが同じ夢を見ていることを知り驚く蘭世。この不思議な因果関係を探っていく中で、二千年前に魔界で起きた双子の王子による戦争の事実を突き止めます。実は、二千年前の戦争は冥界の王ノーゼが片方の王子を騙して起こしたことが原因で、もう片方の王子と婚約者は人間界に追放されていました。その子孫こそがダーク=カルロであり、その二人の生まれ変わりこそが俊と蘭世だったのです！

冥王ノーゼが再び魔界を混乱に貶めているため、ダークと俊、そして蘭世は再び魔界へ行き戦いに挑むのでした。

👉俊の強さとカッコよさが際立つ冥王復活編

魔界のもう一人の王子であった俊は生まれ変わってから様々な超能力が使える魔力が覚醒します。元々ボクシングの才能もあり強かった俊ですが、魔力も身に着けてもはや怖いものなし！蘭世との距離も近くなった冥王復活編は、俊の一挙一動にドキドキさせられます。ドキドキといえば、俊と瓜二つなダーク=カルロもまたカッコいい存在で、今でも人気のあるキャラクターの1人です。

第1部 5つの指輪編（コミックス12巻～15巻）

冥王ノーゼとの戦いに勝利し、再び人間界で平和な日々を取り戻した蘭世たち。魔界からアロンたちも人間界に来てみんなで高校生活を送ります。ところが俊は、冥王ノーゼとの戦いで魔力を失い再び人間となったことで悩み、蘭世と離れることを選択するのでした。悲しみにくれる蘭世ですが想いは消えないと自分も人間になるという決意をします！

そんな中、冥王ノーゼは生きており、世界を司る5つの石で出来た指輪を集めて再び魔界を支配しようと企みます。再び戦いの渦に巻き込まれていく俊と蘭世。これまで以上の壮絶な戦いが繰り広げるなか、俊とアロンの父である魔界の大王が戦いで命を落とします。怒りをパワーに変える俊とアロンですが、それでは根本的な解決にならない悟った蘭世は冥王ノーゼを無償の愛で包み平和を取り戻すのでした。

👉第1部完結！MVPは神谷さんにあげたい

蘭世たちが主役の第1部はコミックス15巻で完結となります。何度も登場した呪文「スマシタイマヤジオトイヨチ」以上に第1部で使われた呪文は何かご存知ですか？それは「レナニ ヌイ」。反対から読むと「犬になれ」、そう神谷さんを犬にする呪文です！

犬になった神谷さんは毎回思いもかけない場面で蘭世たちをアシストする活躍を見せてくれました。犬になる以外にも魂を少し取られたり、誘拐されたりと一番大変な目にあっているのは彼女かもしれません。どんなときも憎めない愛すべきキャラクターで物語を盛り上げてくれた神谷さんにMVPをあげたいです！

第1部 番外編（コミックス16巻）

第1部の本編はコミックス15巻で終わり、16巻では下記4作の番外編が収録されています。

• パニック！江藤組対神谷組

• 鏡の国のランゼ

• サマードリーム・アイランド

• クリスマスの贈り物

その中でも特に印象的だった「パニック！江藤組対神谷組」をご紹介！

蘭世といつも俊を取り合っている神谷曜子が風間組の跡取りである風間力（りき）に求婚されます。俺様な力に初めは相手にしていなかった曜子ですが、段々とその思いの強さに惹かれていきます。とんとん拍子に結婚が決まった曜子に蘭世は寂しさを覚えますが、曜子は花嫁のブーケを渡してこう言います。

曜子らしさが表れたカッコいい台詞でした！

新婚旅行で犬に変身してしまい離婚されてしてしまうというオチは何とも曜子らしいですが、この2人の恋模様は第2部以降も続きます。

『ときめきトゥナイト』はこうした番外編が多いのも特徴的です。本編では見れないシチュエーションやアナザーストーリーが読めるのはファンにとっては嬉しいですね！

新シリーズは蘭世が主役！

コミックス17巻からの第2部、そしてコミックス23巻からの第3部ではヒロインの座を渡す蘭世ですが、新シリーズ『ときめきトゥナイト それから』では再び蘭世がヒロインにカムバック！

ドキドキの連載第1話は2021年5月26日発売の「クッキー」7月号で読めます！

第2部、第3部のメンバーも新シリーズに登場する可能性は高いので、ぜひこの機会に続きもおさらいしてくださいね！

▶『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第2回【第2部と第3部をおさらい！蘭世たちの世界は相変わらず大騒ぎ】を読む

『ときめきトゥナイト』を読み返そう！