ときめきトゥナイト

池野恋

『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第2回【第2部と第3部をおさらい!蘭世たちの世界は相変わらず大騒ぎ】

ラブコメの金字塔である『ときめきトゥナイト』が帰ってくる!

いよいよ2021年5月26日発売の雑誌「クッキー」7月号から、新シリーズ『ときめきトゥナイト それから』の連載が始まりました!

初めて読む方にも往年のファンの方にも新シリーズをより楽しんでもらうため、全3回でこれまでの『ときめきトゥナイト』総復習編をお送りします。

第1回では蘭世と俊の恋を中心に、魔界の危機を救う様子を描いた『ときめきトゥナイト』第1部をおさらいしました。

第2回の本記事では、『ときめきトゥナイト』第2部と第3部のおさらいと見どころをお届けします。

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第1回 【第1部をおさらい!大人気、蘭世と俊の出会いと冒険】

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第2回【第2部と第3部をおさらい!蘭世たちの世界は相変わらず大騒ぎ】

🔸『ときめきトゥナイト』を全部振り返る 第3回【連載後に描かれた番外編を発掘!そして新シリーズの見どころもお届け】

第2部 人間界からの追放編(コミックス17巻~19巻)

物語は中学生になった鈴世たちが主軸

冥王ノーゼとの最後の戦いから数年後が舞台の第2部。物語のヒロインは中学生になった市橋なるみにバトンタッチします。彼女は第1部の王子転生編蘭世(らんぜ)と弟の鈴世(りんぜ)に助けられた女の子で、これがきっかけで2人は相思相愛の仲良しカップルになっていたのでした。

蘭世と俊は結婚!

第2部はなんと蘭世と俊の結婚式から始まります!鈴世とともに参列したなるみは、蘭世からのブーケトスを受け取ると、家で花びらを紅茶に浮かべて飲み干してしまいます。すると動物はもちろん、ありとあらゆる物の声が聞こえるようになってしまい驚くなるみ。実はブーケの花は魔界にしか咲かない特別な花だったのです。

鈴世が二重人格に!?

ある日鈴世は突然意識不明の状態になり、なるみたちは騒然となります。魔界の魔女メヴィウスの助言でなるみが魔界から取ってきた月の花の涙を鈴世に飲ませると目を覚まし、安堵が広がります。しかし月の花の精チップルのいたずらにより、鈴世はこれまでの優しい紳士的な性格とは別に、軟派で自由奔放な性格も現れる二重人格となるのでした!

二重人格が災いしてマスコミから追われることとなった鈴世とその家族たちは、魔界の王アロンの命令により魔界へと帰郷。鈴世となるみはまたいつかきっと会えると信じて、涙の別れをすることになります。

👉見どころは成長した鈴世のイケメンっぷり!

第1部では可愛い男の子だった鈴世が第2部ではイケメンになって活躍します。俊とは違い好きな子(=なるみ)に対して照れずに気持ちをはっきり伝える鈴世にときめきを覚えた読者も多いのではないでしょうか。さらに二重人格騒動が解決してからは、2つの性格が融合したような優しさと男らしさを兼ね備えた行動を取るようになりイケメン度が上がるので要チェックです!

第2部 妖精界の戦い編(コミックス20巻~22巻)

魔界では、月の花の異変により魔界、人間界、冥界、天上界とは異なるもう一つの世界が存在することが判明。その手掛かりとなる人物が人間界にいるとわかると、アロンは鈴世とその家族に再び人間界で暮らすことを許可します。

鈴世と再会を果たしたなるみは、父の再婚によって新しくできた義妹マナを紹介します。ある日、月の花の精チップルとマナが出会うと、2人は光とともに引き付けあい背中に羽が現れるのでした。そして2人は妖精界の白妖精の王子と姫であることを知ります。かつて白妖精は黒妖精たちによって滅ぼされ、最後の手段としてチップルを魔界へ、マナを人間界に逃がしていたのでした。

黒妖精は力を増し、魔界と人間界さえも危機に陥れようとします。鈴世、なるみ、チップル、マナの4人は黒妖精たちに戦いを挑むため力を合わせるのでした。

👉マナの決断が印象的なラスト

第2部のヒロインなるみは蘭世に重なる深い愛情と恐れずに進む行動で魅了してくれます。さらに個人的にとても印象的だったのは、なるみの義妹で妖精界の姫であるマナが最後に人間界で生きることを選択したシーンです。妖精界の両親にも再会をした後にこの決断をしたマナの寂しさと希望が混ざった笑顔は素敵でした。

第3部 魔界の大魔女編(コミックス23巻~30巻)

物語は蘭世の娘たちに世代交代

第3部の主人公はなんと5歳になる蘭世の娘 真壁愛良(あいら)。蘭世と俊の腐れ縁である神谷曜子双子の子どもたちも同級生で登場します。第2部のヒロイン市橋なるみは愛良の幼稚園に赴任しますが、過去の心臓病が再発!再び命の危険が迫ります。助けるためには、5歳までの子どもしか行くことができない夢幻の砦(むげんのとりで)から鍵を取ってくる必要があるとわかると、愛良は自ら志願してそのミッションを達成するのでした。

愛良の魔女修行

生まれたときに手に持っていた輝く石をペンダントにして肌身離さず持っている愛良は、同じ石のペンダントを持つ男の子 水上開陸(かいり)と出会います。喧嘩しながらも仲良くなる二人でしたが、突然開陸は引っ越しをすることに!

その後、小学3年生になった愛良は魔女メヴィウスから将来は大魔女になると予言され、メヴィウスの元で修行を始めます。ある日、夢で開陸が父親とどこかに幽閉されていると知った愛良は、助けるべく兄の卓(たく)とともに行動を開始。実は開陸の父は魔界人で過去に王子殺害容疑があり、開陸とともに無の世界で投獄されているのでした。愛良たちは過去の世界へ行き、事の発端を見ることで開陸の父は無実である事の証明に成功します。

愛良の恋も動き出す

中学生になった愛良は卓のサッカー部コーチの新庄彬水(しんじょう あきみ)に恋をします。しかし魔女には恋をしてはならないというルールがあり、それを信じない愛良は師匠であるメヴィウスに反抗するようになります。彬水を魔界に引き込み殺そうとするメヴィウスに対し、ついに戦いを挑む愛良。愛は魔力を弱めるのではなくパワーとなることを証明した愛良は魔界の王アロンの仲裁もあり、メヴィウスと和解し平和な日常へと戻っていくのでした。

👉子どもたちに見える蘭世と俊の面影

第3部の主役は愛良ですが、蘭世にはもう1人子どもがいます。それは愛良の兄である卓です。第3部では卓とアロンの娘で魔界の姫であるココとの恋愛模様も描かれており、こちらも見逃せません!どこか素直になれず強がる卓は第1部の俊に重なる部分があります。

また物語のラストに描かれる愛良の魔女としての正装姿はとても美しいので必見です!正装姿で師匠であるメヴィウスに立ち向かう愛良はどんなことにも信念を曲げずに行動する蘭世のようです。

物語のラストを描いた『ときめきトゥナイト 星のゆくえ』

1994年に連載が終了してから約6年後の2000年に発表された本作は、連載では描き切れなかった愛良の恋の行方を描いた物語です。

高校生になった愛良は彬水との恋も順調で幸せな日々を過ごしていました。ある日愛良は、彬水は養護施設で育ち、それ以前の記憶がないことを知ります。彬水の過去が気になる愛良は魔界に行って彬水の過去を調べてしまいます。そこには小さい頃に助けた開陸が水難事故に遭い、その衝撃で過去へタイムスリップして彬水として生きている事実があるのでした。動揺する愛良は再会した開陸に心を許すことが出来なくなってしまいます。

そんな中すい星の接近により、異常現象が多発し人間界も魔界にも危機が訪れます。メヴィウスの予言によると愛良と開陸が協力することが不可欠と言われ葛藤するも、徐々に愛良は自分の気持ちに向き合い地球を救うべく動きだしていくのでした。

👉気になる部分が全てクリアになった物語完結編!

第3部が終わったあと、充実感と併せて疑問が残る部分もありました。それは第3部の前半に登場した開陸のその後と、後半に登場した彬水との恋模様のその後です。蘭世もなるみも恋が成就したからこそ、愛良の恋の行く末が気になっていました。この番外編は実質『ときめきトゥナイト』31巻に相当する物語の完結編となります。気になっていた部分が描かれた本当の『ときめきトゥナイト』のラストを見逃している方はぜひ読んでみてください。

新シリーズはアラフォー蘭世が再びヒロイン!

2021年5月26日発売の「クッキー」7月号で連載開始された新シリーズ『ときめきトゥナイト それから』は、再び蘭世がヒロインとしてカムバックします!

本作は『ときめきトゥナイト 星のゆくえ』のその後が描かれる予定です。愛良と開陸のその後はどうなったのか、なるみと鈴世は出てくるのか、今から楽しみです!

そして、『ときめきトゥナイト 星のゆくえ』以降、本編のアナザーストーリーとして描かれた番外編コミックスが3冊出版されていることはご存知でしょうか。新シリーズを前にこちらもぜひチェックしてみてくださいね。


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