はたらく細胞LADY

原田重光 / 原作 乙川灯 / 漫画 清水茜 / 監修

『はたらく細胞LADY』細胞から学べる女性特有の身体不調の整え方

はたらく細胞LADY』は、細胞たちがウイルスや細菌と戦いながら身体を守ってくれる体内冒険活劇『はたらく細胞』のスピンオフで、女性の身体をテーマにしています。

イケメン執事風のマクロファージさんを筆頭に、細胞たちは身体(せかい)のことをお嬢様と呼び、日々、慈しみ守ってくれています。無理なダイエットによる身体への影響や冷え性の原因などが分かりやすく解説されていてとても勉強になりますよ!

女性の悩みを細胞から解決!

2020年7月20日に発売された1巻のテーマは「冷え性」「ダイエット」「生理」「貧血と肌トラブル」「子宮頸がん」です。冷え性に効果的な飲み物や、栄養素を効率よく摂取する方法など、細胞たちが身をもって分かりやすく教えてくれます!

特におすすめしたいポイントは肌荒れ対策です。鉄分が不足することでシミが増えたり毛が抜けやすくなったりするんですね。ニキビやシミ、肌のシワって気になりますよね。鉄分不足はほかに、疲れやすさにも関係してきます。

鉄分には吸収されやすい「ヘム鉄」と吸収率の低い「非ヘム鉄」があり、「ヘム鉄」はレバーやカツオ、イワシなどの魚から摂取することができます。「非ヘム鉄」は小松菜やプルーンなどに多く含まれますが、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。

お嬢様の肌を細胞たちが体内で気にしてくれているところがとてもかわいいです!

細胞とお嬢様の共同作業

本作では、お嬢様と呼ばれる身体本人が足湯に浸かったり、身体を温める飲み物を飲んだりすることで、体内の細胞たちに活力を与えます。ほかのシリーズよりも身体本人と細胞たちとの身体を労わる行動を通じた対話の場面が多く描かれています。

栄養のあるものを食べたり、運動したり。自分の身体を大事にする時に、自分の身体の中で細胞たちがどんな気持ちになっているのか。自分のためにすることで細胞たちが喜んでいると思うと、ますます自分を大事にしたくなりますね!

女神像は心の象徴?

『はたらく細胞』にはスピンオフシリーズがたくさんありますが、LADYに特徴的なのは身体の中に女神像があることです。この像は子宮と呼ばれる部屋にあり、マクロファージが定期的に報告に上がっています。

女神像は時に血のような涙を流し、身体の不調を訴えます。子宮という女性特有の臓器が、身体全体の象徴のように描かれているのですが、今後、お嬢様が妊娠した時にはこの像にどんな変化が現れるのかがとても気になります!

『はたらく細胞』は家族がたくさん!

元祖☆細胞活劇『はたらく細胞』、忙しすぎるブラック身体で働く『はたらく細胞BLACK』、ニート細胞たちを描く『はたらかない細胞』、止血に大活躍の『はたらく血小板ちゃん』、がんばる細菌が擬人化した『はたらく細菌』、乳児の体内でがんばる『はたらく細胞BABY』、殺し屋細胞も他の細胞と遊びたい『はたらく細胞フレンド』と、『はたらく細胞』シリーズはほかにもナカマがいっぱい!

シリーズごとに同じ細胞でもビジュアルが違うので、ぜひ比べ読みして楽しんでみてください!本書のお勧めは侍風の殺し屋・NK(ナチュラルキラー)細胞です。がん細胞を切り捨てていく様がかっこいい!

『はたらく細胞』公式サイトでは細胞キャラクター診断もあります。自分はナニ細胞タイプでしょうか。簡単な問題に答えるだけでいいので、お時間があったらぜひやってみてください!

増殖し続ける細胞たちにますます夢中!

はたらく細胞LADY(1) (モーニングコミックス)
原田重光/著,乙川灯/著,清水茜/監修