『こころのナース夜野さん』は、精神科の看護師になったばかりの夜野さんが心の病気に向き合っていく医療ドラマです。なんだかちょっと疲れてしまった時や気持ちが暴走してしまう時、自分が自分でなくなってしまった時にこんなことをするといいよ!というコツが紹介されているので、まずは読んでみてください。
本作は医療従事者や患者さんへの取材に基づいて構成されていて、医療監修は精神科医・医学博士の山登敬之先生です。悩んでいるのは自分だけじゃないんだって知るだけで、ちょっと心が落ち着くかもしれませんね。
悩みに名前をつける
なんだか悶々と一つのことだけ考えてしまったり、堂々巡りの悩みを抱えて心がいっぱいになったりしてしまうことはありませんか。分かっているけどつい考えてしまう時や不安が消えない時、お勧めの方法として「悩みに名前をつける」という方法が紹介されています。
辛い辛いと思っている気持ちに「ツラタくん」と名前をつけてみたら、なんだか自分の気持ちと話ができるような気がしてきます。悩んでいる時、悩みと自分が一体化していますが、名前をつけると、悩みが自分とは一度切り離されます。
また、大事なのは原因究明しすぎないこと。自分の外に原因を見つけた時には、誰かや何かを責めてしまいますし、自分が悪いんだって思ってしまうと、今度は自分を責めてしまいます。何が問題なのかな?って考える時に「悩みや問題に名前をつける」ことが助けになるかもしれませんね。
寄り添うのも看護
友達や家族が大変そうな時、自分はどうしたらいいのか、何をしてあげられるのかと考えてしまうこともあると思うのです。
名言を求めてしまったり、問題解決術みたいなのを調べまくったり。ついつい頑張ってしまうこともありますが、ただ一緒にそこにいるというのも、とても大事なことなんですよね。
生きるのに必要なことは人それぞれ
リストカットしたんだと言われるとビックリしてしまうんですが、本書に出てくる女の子にとって、リストカットは「生きていることの確認」のような行為でした。死にたいから切っているわけじゃなくて、出てきたぬるい血が垂れるのを見て、彼女は自分が生きてるって感じていたのです。
彼女にとってのリストカットは「仕事」であって、ある意味、生き甲斐のようなものでした。夜野さんたちは、彼女の行為を少しずつ違う行為と置き換えていくように勧めますが、決して「危ないからやめなさい」と強制はしないんですね。
なぜそういう行動を取ろうとするか、それが彼女にとってどんな意味をもつのかをまず理解しようと努めること。これは家族のように近しい関係の人に接する時ほど、思い出してもいいことかもしれないですね。
いろんな自分がいていい
家庭を持つと一生懸命、いい親になろうとしてしまうかもしれませんが、自分の「役」は親だけではありません。
マンガが好きなだけの自分だったり、しっかりと仕事をこなす頼れる自分だったり。親としての自分だけでなく、いろんな自分がいていいんだよ、という言葉をもらうと、頑張りすぎてた自分に気づけるようです。
寄り添う人にもケアが必要
心のケアを専門とする医療従事者たちも、いろんな方法で自分をケアしています。運動したりスーパーバイザーを三人つけたり。こうすると自分の気持ちが楽!っていう自分だけの方法を持っておくのは楽しそうですね。
急激な環境変化で、知らず知らずのうちに疲れがたまってしまっているかも。自分にやさしくしたくなったらぜひ、読んでみてください。
食べられない少女が、自分の感覚を取り戻す話。
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やさしくしちゃっていいんだよ
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