お仕事、楽しいですか?楽しくてやってますか、それとも安定した給料がもらえてるからやっているのでしょうか?
本書はマーケティング・リサーチ専門会社を起業し、マクドナルドやP&G、コダックなどの大手優良企業を顧客に持つアメリカ人コラムニスト、デイル・ドーテン氏による『仕事は楽しいかね?』のマンガ版です。ストーリー形式でやさしく読める原著は、日本で20万部を超える大ヒットに。何度でも読み返したい名著です!
仕事は楽しいかね?
カフェでアルバイトをしていた小杉奈津(32歳)は、デザイナーになりたいという夢をもち専門学校を卒業しましたが、就職ではずっと不採用。このまま一生アルバイトをしていくのだろうかと将来に不安を抱えています。
漠然とした不安を抱える奈津はある日、オープン直前のカフェでマックス・エルモアという紳士に出会うのです。
現代人が求めている「働く喜び」
株式会社リクルートキャリアによる6年間の「働く喜び調査」(15~64歳の男女5000~1万人が対象)によると、2018年に働く喜びを必要としているのは84.1%、実際に喜びを感じている人は42.6%という報告が出ています。
今の仕事を「辞めたい」「辞めづらい」という消極的理由には待遇面が大きく影響しますが、「楽しい」「ずっと続けたい」という積極的理由には待遇面はさほど影響しない(220ページ)
人生の長い時間を「働いて」過ごすのが現代人です。働く時間を楽しいものにしたい!というのは、誰もが抱く感情ですよね。ところで、「働く」と聞いてどんなイメージが思い浮かびますか?
6年間の追跡調査では「働く」と聞いて思い浮かぶ言葉としてネガティブなワードが多く並んでいました。では「働く喜び」になることはなんでしょう?
2018年12月の「働く喜び」についての調査での回答トップ5は「やりがい」「報酬」「達成感」「感謝される」「人の訳に立つ」でした。誰かに喜ばれることや自分が必要とされることなど、役に立ちたい!という思いが働く喜びを支えているという結果でした。
試してみることに失敗はない
やりがいのある仕事を求めながら、多くの人は変化を恐れて暮らしています。
人々は、したくもない仕事をし、同時にそれを失うことを恐れているんだ(150ページ)
奈津はエルモア氏に、楽しくはないけど、希望ももてない仕事を手放せない不安を正直に話します。目的を明確にして一歩ずつ努力する必要があった、と後悔する奈津に、エルモア氏はこんな言葉を投げかけます。
試してみることに失敗はない(110ページ)
計画にとらわれていないか
本書では、映画監督の黒澤明さんやSF作家の星新一さん、ハリー・ポッターの作者、J・K・ローリングさんなどの例をもとに、もともとやっていたことと違うことをやって成功した人の実例を紹介しています。
奈津はデザイナーを目指していましたが、デザイナーにもしもなれていたら、本当に幸せだったのでしょうか。有名・無名に関わらず、昔の夢に固執しなかったからこそ、偉大な功績を残せた人のほうがずっと多いと本書では伝えています。
計画を立てることに依存しすぎている。僕が『目標の弊害』と呼んでいる状態に陥っている(234ページ)
すぐに生活に困るわけではないけど、自分の人生このままでいいのかな、と不安になることは誰でも一度はあると思います。そんな時はぜひ、エルモア氏と対話しているつもりで、本書を読んでみてください。
もし、エルモア氏にこう聞かれたら、あなたはなんて答えますか?
「仕事は楽しいですか?」
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