かわもとまい先生のデビュー作となる『アンリの靴』。情熱あふれる若手マンガ家たちが集うハルタにて連載中です。
「オシャレは足元から」と言われるように、ファッションを彩る大事な要素である靴。本作では、若き靴職人の日常を垣間見ることができるのです。
『アンリの靴』のあらすじ
舞台は東京の浅草。職人が集う靴の町の一角にオーダーメイドの靴を作る義足の職人アンリとハナという猫が暮らしていました。靴とお客様の心にただひたむきに向き合うご主人のアンリとそれを見守るハナのモノローグ。
【1月15日発売】
『アンリの靴』1巻(著・かわもと まい)
“足元の幸せを作るのが仕事”
浅草の靴職人・アンリのもとには、ヒールに憧れる男子高校生や、思い出の靴を手放そうとする未亡人など、様々なお客がやってくる。
一筋縄ではいかない問題を、アンリのひらめきが詰まった靴が解決していきます! pic.twitter.com/3o69xhZnCb— ハルタ (@hartamanga) January 13, 2021
未熟な義足の靴職人が町の職人仲間や悩みを抱えたお客様との交流を通して一歩ずつ成長していく姿がとても優しいタッチで描かれて行きます。
「応援したい」という優しさに満ちている
本作の魅力、それは「応援したい」気持ちに溢れる温かさにあります。さまざまな苦悩を抱えて訪れるお客様や職人としてはまだまだ未熟なアンリ。彼女たちをつなぎとめるものが物語の鍵となる靴なのです。
(3/8) pic.twitter.com/zfszxHbkZK— ハルタ (@hartamanga) January 13, 2021
例えば、体は男性だけど本当はヒールを履きたいという噛み合わない体と心の悩みを抱える聖というお客様のお話。アンリはそんな彼の悩みに誠実に向き合い、彼はヒールを履くことを決意します。
アンリは初めてヒールを履く彼に対し、履きやすい形状の工夫を施し、ヒールの部分を決意の象徴である赤に仕上げることで精一杯彼の心に答えてあげます。彼を鼓舞するアンリの言葉が刺さります。
ヒールって前にしか前にしか進めない靴と言われています。かかとが上がっているから前進するしかない。きっとヒールを選ぶ時って自分を鼓舞したり強い思いを胸に進んでいきたい。そういうときに選んだりするのかなと。
(8/8)
他のエピソードは単行本で! pic.twitter.com/EelGBR20SK— ハルタ (@hartamanga) January 13, 2021
アンリが歩むこれからの道を楽しみに
職人の成す技って表には煌びやかに輝きを放ちますが、職人の表情はなかなか表舞台に出てこないものですよね。単行本1巻の後半では革の買い出しや職人としての技術不足や若さゆえのアンリの苦悩など、職人としての一面を掘り下げる展開が待っています。
何かに挑戦したくてなかなか踏み出せずにいるあなたも、この作品を読んでみてはいかがでしょうか。足元の幸せを作るために厳しい職人の世界へと一歩を踏み出して成長しようとするアンリの姿に、きっとあなたも鼓舞されて勇気が湧いてくるかもしれません。
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