覇権を争う各国の思惑だけでなく、強国の政権争いに小国の王女が巻き込まれ、奔走する物語『コールドゲーム』。中世ヨーロッパ風の歴史ファンタジーで、謀略だけでなく各国を代表する衣装にも見どころがいっぱい!
西の強国E国からB国王女アルナを王妃として迎えたいという要請があった。
E国では1年前に国王が急死。若い弟が現在は実権を握っているが、どのような王なのかまったく正体が知れない。人質のような要請だったが、小国であるB国はこれを断ることができない。アルナはすでに決まっていたヨハンとの婚約を解消し、E国に向かうことに。
果たして彼女の運命は!?
侍女を身代わりに
王女アルナは唯一、付き添いを許された侍女カミラと共にE国へと向かう。
しかし、その道中、アルナはカミラと入れ替わり、アルナを護衛する女騎士としてE国へ侵入した。不穏な気配が漂うE国で生き延びるために…!
6人の王妃候補
なんとE国にいたのは、アルナ以外に5人の王妃候補。王妃はアルナに決まっていたわけではなかったのだ。
駆け引きや足の引っ張り合いが横行し、王宮内では誰にも心を許すことができない。そんな中、宮廷の作法を教えてくれ、アルナとも親しくなってきた第5王妃リズィー。しかし、王妃の座を巡った足の引っ張り合いと謀略の末、リズィーの処刑が確定。
アルナは友人となったリズィーの命を救うことができるのか!?
リズミカルなギャグ要素が最高
前作『女王の花』から和泉かねよし先生のファンになった方は多いはず!(みじんこも同じです)和泉先生の歴史モノ、しきたりや作法などの点で時代考証もしっかりされていておもしろいですよねぇ。さらにテンポよくギャグ要素が入るので、本編の重々しさが緩和されてシリアスなのに読みやすい!
前作との大きな相違は結末が全く予測不能なこと。ささいな発言が命取りとなっていく王宮内で、アルナたちは生き残れるのか。アルナほど度胸がない侍女カミラは、「王女アルナ」というプレッシャーを担ううちに徐々に心を壊していく。そして、E国国王自身もアルナと同様、影武者だった…!
果たして真実はどこに。ぜひ読んでみてください!
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