「コミックバンチ」で連載されていた『チェンジザワールド-今日から殺人鬼-』が、2020年9月9日発売の第5巻で完結を迎えました。
本日チェンジザワールド-今日から殺人鬼-5巻発売になります!最終巻です
ニートと殺人鬼の入れ替わりサスペンスもこれで終幕(^_^*)別の人生を生きた二人の結末を見てほしいです
読んでいた方も読んでない方もさくっと一気読み出来ますのでこの機会にぜひぜひ!#チェンジザワールド pic.twitter.com/feicMvbFim— 神崎裕也「不能犯」「チェンジザワールド」連載中 (@kanzakiuro) September 9, 2020
このマンガは『不能犯』や『ウロボロス-警察ヲ裁クハ我ニアリ-』といった映像化作品を生み出してきた神崎裕也先生が描く入れ替わりサスペンスマンガです。
入れ替わりとだけ聞くとよくある設定のように感じますが、このマンガでは社会不適合者と超エリート警察官&猟奇殺人鬼が入れ替わることによって、非常に緊張感漂う手に汗握る展開が繰り広げられていきます。
本記事ではそんな『チェンジザワールド-今日から殺人鬼-』の全体を通した魅力についてサクッとご紹介していきます。
【告知】チェンジザワールド-今日から殺人鬼-全5巻発売中です!前に描いたカンタンあらすじ再掲させてもらいますね
さくっと一気読み出来るお話なので興味ある方はぜひぜひ読んでもらえると嬉しいです!#チェンジザワールド pic.twitter.com/klJuxN6ZHw— 神崎裕也「不能犯」「チェンジザワールド」連載中 (@kanzakiuro) September 14, 2020
※登場人物などに関する軽度なネタバレを含みます。
ダメ人間・唯一が自分の体を取り戻すために光宗に立ち向かう
まず大前提として、唯一は超がつくほどのダメ人間です。
そんな彼が超エリート警察官であり猟奇殺人鬼でもある光宗に立ち向かおうと思ったきっかけは、光宗の拷問部屋で助けた峯村アンという少女からこんな言葉を言われたからでした。
この言葉を受け、彼は超人的な身体能力を持つ光宗の体と警察としての立場を利用して、自分の姿をしている光宗を追うことになります。
光宗は神崎先生のツイートのあらすじにもあるように超イケメンなのですが、唯一と入れ替わってからは全てが台無しになるくらいマヌケな顔の連続になります。このギャップも見どころです!
1人だった唯一は人との関わりを通して成長していく
一人ぼっちだった唯一にも、だんだんと仲間と呼べる存在ができていきます。
アンに対しては、自分が彼女を助けられるただ一人の存在だと言って守ることを誓い、彼女もそれに報いるように唯一が元の体に戻るために協力してくれることになります。
さらにゴキブリと呼ばれるヤクザ専門の殺し屋も、一緒にヤクザを撃退したことをきっかけに唯一と「トモダチ」になり、その後は彼の頼もしい味方になってくれました。
この3人、一緒に住むようになってからは家事をしたり遊園地に行ったりとめちゃくちゃ仲良くなるんですよね。
無表情ながらも照れたり嬉しそうな表情を見せるアンや、2人の役に立とうと一生懸命になるゴキブリはこのマンガの癒し要素です。
ただの入れ替わりサスペンスでは終わらない光宗に隠された秘密
このマンガのストーリーの核はもちろんお互いに入れ替わった状態から元に戻れるか、ということなのですが、それだけでは終わらない秘密が宗光にはありました。
彼の体の秘密や殺してきた人たちの共通点、彼が追う組織の謎など、ストーリーが進んでいくにつれて光宗という男の存在が唯一を闇へと導いていきます。
そんな体が入れ替わった2人が迎えるクライマックスは、彼ら自身の価値観や考えかたをも「チェンジ」してしまうような読み応えがあるものだったので、読後の満足感はかなりのものでした。
ぜひ、間隔を開けずに5巻を一気読みすることをオススメします。
入れ替わり要素を最大限に活かしたサスペンスマンガ
入れ替わり要素を含むマンガはどうしても奇抜な設定に寄ってしまいがちですが、それをここまで本格的なサスペンスに落とし込むのは神崎先生の手腕ならではだと思います。
しかもただただサスペンス色が強いというわけでもなく、シリアスなシーンとコミカルなシーンのバランスも絶妙でマンガとしても非常に読みやすいんです。
物語として綺麗に纏まりつつ、全5巻と手に取りやすいので、サスペンスマンガ好きの方はぜひ読んでみてください!