『リストランテ・パラディーソ』は2005年〜2006年にかけてマンガ・エロティクスFにて連載された、1巻完結のオノ・ナツメ先生による作品です。イタリアのリストランテ「カゼッタ・デッロルソ」を舞台に物語は進行します。そこには、幾人もの老眼鏡紳士が登場し、さながら外国映画を観ているかのような美しくも優雅な世界観にハマること請け合いです。
初老の叔父様達になんでこんなに心奪われるのか
本作の見所の一つは、個性豊かな登場人物達なのですが、その多くは初老!なんともダンディズムに溢れていて、オジサマ萌えを発症してしまう読者多数。
オーナーの奥様が老眼鏡をかけた紳士が好きという理由だけで、従業員の募集要項に老眼鏡必着を加えた優しい(?)オーナー。流石イタリア、女性に優しい国です。従業員の中には伊達老眼鏡をかけている人もいるくらい、そのこだわりは徹底されております。
【過去絵】
リストランテ・パラディーゾ
メガネの日 pic.twitter.com/8dqUqoixFk— オノ・ナツメ INFO (@ono_n_info) October 1, 2017
紳士の中の紳士、その聖人のような優しさとさり気無い気遣いに思わずうっとりしてしまうカメリエーレ長のクラウディオ、普段は気難して口煩いけど時折見せる優しさに心持っていかれるルチアーノ、愛妻家ながら貴婦人方への柔らかい対応や、定期的に行う料理教室も大繁盛のシェフのフリオや、オーナーの義兄であり、賄いなのにいつも高いワインを開けてしまったり(!)つまみ食いの常習犯だけど憎めないキャラクターで皆から愛されているジジ、そんな個性あふれるキャラクター達の中から自分のお気に入りを探すのも楽しいかも。
【過去絵】
リストランテ・パラディーゾ
メガネの日 pic.twitter.com/0PpKSvSdv4— オノ・ナツメ INFO (@ono_n_info) October 1, 2017
美しいカメラワークこそオノ・ナツメ先生の真骨頂
まるで映画のカットのような、印象的なコマ割りも本作の魅力の一つです。マンガを見ているつもりが、まるで一つの映像作品を見ているような気持ちに錯覚してしまう程です。読んでいる分には自然に受け入れてしまっていますが、描き手が読み手に与えたい印象を意図して、あえてこのカットを入れているのかな?などと作家側の視点を想像して読んで見るのも楽しみ方の一つです。
芳醇なワインを嗜むように物語に酔いしれるべし
オノ・ナツメ先生の作品への入門作とも言える『リストランテ・パラディーソ』。未だ読んだ事がない人がいるのはもったいない!週末、ちょっと小洒落たイタリアンのお店にディナーを楽しむような気持ちで本書を手にとって頂ければ、その心地良さにオノ・ナツメ作品をリピートしてみたくなること間違いなし!本作を入り口にハシゴしていきましょう!
【1日1キャラクターまとめ】
カゼッタ・デッロルソ従業員(リストランテ・パラディーゾ) pic.twitter.com/p3QZrRuJf5— オノ・ナツメ INFO (@ono_n_info) March 20, 2017