『君は冥土様。』第2巻ドクリョーレビュー！大切なものを手に入れるために、メイドさんは駆ける！

サンデーうぇぶりにて連載されている『君は冥土様。』の最新第2巻が、2021年2月12日に発売されました。しょたん先生、おめでとうございます！！

本作の中心人物はメイドさん。なんでもない夏の日を盛り上げんと蝉が大合唱する季節に、横谷人好（よこやひとよし）を訪ねてきました。

半袖の寝間着がちょうど良い季節にもかかわらず、長袖、ロングスカート、ロングブーツと、浮世離れした格好のメイドさん。閑静な住宅街にある平凡な一軒家に「私を使用人として雇っては頂けないでしょうか。」と、営業にやってきたのです。

第1巻までのお話

第1巻は、メイドさんの個性に迫る物語でした。

突然横谷家に営業しに来たメイドさん。まずは話を、と人好が以前の仕事を尋ねたところ、暗殺者、という特殊な身の上が判明しました。

とはいえメイドさんなら家事の特技があるだろう、とめげずに質問を続けると、特技はナイフの投擲だ、との解答が。あまりに正確な投擲の実技を前に、元暗殺者という発言を疑う余地はありませんでした。

暗殺者ということで手先が器用そうに見えるメイドさんですが、実は家事が苦手です。掃除や炊事の技術が乏しい、という以前の話であり、手にしたモップは真っ二つに破壊、ひっくり返したバケツの水を頭で受け止めてしまうほどの不器用さでした。

メイドとして営業に来たにもかかわらず、メイドらしいことができない女の子。本来なら雇われなくても仕方ありません。しかし人好は決してむげに扱うことはなく、優しい声をかけるのでした。「これから覚えていけばいいんじゃない？」と。

第2巻の見どころ

第1巻から一変して第2巻では、激しい戦いが繰り広げられます。

その舞台は学校。ターゲットは焼きそばパンです。この焼きそばパンは、大人気の勝田惣菜店のオリジナルソースをたっぷりと使用して作られた特別な惣菜パン。売り切れ必至の大人気商品です。

しかし、ソースが大好物のメイドさんは諦めません。元暗殺者として、狙った獲物を逃すようなことは許されないのですから。現役時代に培った高度な技術を駆使し、今、勝田パンの争奪戦に参戦するのです…！

ところで、第2巻で気になることがもう1つ。第1巻で意味ありげな登場を果たした「金髪の女性」の存在です。何やらメイドさんの過去を知っているような雰囲気を醸し出していましたが、第2巻での関わりはあるのでしょうか？

ぜひその目で確かめてください！

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このセリフを見逃すなっ！

メイドさんの口から出たセリフです。暗殺者として圧倒的な実力を誇るメイドさんに、ここまで言わせる人物とは一体どのような存在なのか。そんなワクワクをもって読んでいただければと思います！

あのとき拾った鈴の意味

第2巻は、メイドさんによる激しい戦いが魅力の1冊に仕上がっていました。

第1巻のようにほのぼのとした日常が続くのかと思いきや、ピリリとしたメイドさんの仕事モードもしっかりと収録される第2巻。オンとオフがきっちりと分けられた良い作品に仕上がっています。

オフモードの話を少し広げると、メイドさんが私服を買いに行く、というお話が収録されていましたね。しかし、特注のメイド服には思い入れがある様子。特にカチューシャに付いている鈴には、メイドさんのパーソナリティに迫る秘密があるようです。

第1巻に続き、第2巻も非常に楽しませていただきました。3巻はまた1つ紐解かれるであろうメイドさんの秘密を楽しみに、引き続き連載を応援していきましょう！

おいしい、は幸せを感じている証拠だね