女の園の星

和山やま / 著

作品概要

『女の園の星』は、FEEL YOUNGにて2020年2月号から連載されている、和山やま先生によるマンガです。

単行本第1巻が2020年7月8日に発売されると、SNSなど各メディアで取り上げられると大きな話題となり、同年10月には10万部を突破。7刷の重版までにもなった、今とてもアツい作品です。

どんなマンガ?

舞台はとある女子校。国語教師の星先生は、2年4組の担任です。

学級日誌の隅の小さな備考欄で、生徒たちが始めた絵しりとり。星先生はいつしか、それを見るのが毎日のささやかな楽しみになっていました。

ある日「スマホ」の次にその備考欄に描かれていたのは、生気のない顔をした謎の人間でした。

スマホの「ほ」から始まるはずのこの謎の人間は、いったい何を表しているのか?考えても答えを導き出せない星先生は、とりあえず明日の日直の描く絵を見てみることにしましたが……。

ときにはマンガ家志望の生徒の描いた作品を読んでアドバイスすることになったり、ときには生徒たちが教師につけるあだ名に困惑したり……。『女の園の星』では、女子校で起こるそんな些細な日常が、一話完結のショートストーリー形式で描かれています。

どうってことない日常だけど、なんだかちょっとおかしくて、クセになってしまう……そんな魅力を秘めたマンガです。

作品の魅力

この作品の魅力は、和山やま先生の緻密な作画で細やかに描かれる、「女子校」の日常に潜むシュールなおかしさです。

和山やま先生の画風は、一見すると耽美・シリアス系のようにも見えます。だからこそ、その繊細な絵で日常のちょっとおかしなワンシーンが切り出されると、思わずクスッと笑えてしまうのです。

どこにでもあるような日常のようだけど、やっぱり少しヘン……。他のコメディやギャグマンガにはない独特のテンポや空気感、そして新感覚のおもしろさにいつの間にか引き込まれてしまう、そんな作品です。

登場人物

星先生

この作品の主人公で、2年4組の担任教師。眼鏡をかけて前髪を中分けした、真面目そうな印象の30代男性。落ち着いた性格だが、学校で起こる出来事や女子生徒たちの言動には振り回されがち。

小林先生

職員室で星先生の隣の席の先生。がっしりした体格の青年。星先生とは逆で明るく軽めの性格だが、お互い歳と席が近いためかよく絡んでおり、一緒に飲みにいくことも。あだ名は「ポロシャツアンバサダー」。日曜日の『サザエさん』を毎週録画して、次の土曜日に視聴している。

松岡さん

小林先生のクラスの生徒。マンガ家志望で、授業中にマンガを描いているのが見つかったのがきっかけとなり、星先生に自らの作品『エターナル カオル』を読んでもらうことになる。

鳥井さん

星先生のクラスの生徒。密かに星先生の観察日記をつけている。

中村先生

3年2組の副担任。いつも二日酔いで酒臭く、ボソボソとしゃべるため生徒からはあまり信頼されていない。

セツコ

とある事情があり、3年2組の教室のベランダで飼育されているオスの犬。クラスの生徒からは、中村先生に代わって「副担」と呼ばれている。

作者について

作者の和山やま先生は、本作が初の連載マンガです。

短編マンガ集『夢中さ、きみに。』では、淡々とした日常の中で笑いと共感を誘う独特の作風が話題となり、「第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 新人賞」「第24回 手塚治虫文化賞 短編賞」の2賞を受賞しました。

その他にも『カラオケ行こ!』など、作品を発表するたびに話題を攫っていく作家さんです。今後の活躍から目が離せません。

👉和山やま先生公式インスタグラム

掲載誌・単行本情報

『女の園の星』は、FEEL YOUNGにて連載中。単行本1巻が発売中です。

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