一度眠るとその日にあったことを、すべて忘れてしまうという掟上(おきてがみ)今日子さん。「忘却探偵」と呼ばれる彼女は、どんな難事件も一日のうちに解決してしまう最速の探偵なのです!
デフォルトで冤罪される青年
生まれながらに運が悪すぎる性質をもつ隠館厄介(かくしだてやくすけ)が、ある時、盗難の疑いをかけられます。盗まれたのは研究データの入ったSDカード。厄介は全員に犯人扱いされる中、震える声で探偵の今日子さんを呼んでもらいました。
総白髪の今日子さん、優雅に登場。
一日ですべての記憶が失われるという特性をもつ今日子さんは、守秘義務も絶対に守れます。なにしろ、忘れてしまうのですから。
犯人の狙いは今日子の記憶
さっそく厄介と共に現場を調査し、聞き取りを進める今日子さんですが、コーヒーを飲んだ途端に眠りについてしまいます。短い時間でしたが、目覚めた時にはすでに記憶はなく…。
どうやらコーヒーの中に眠り薬が仕込まれていたよう。犯人は忘却探偵として有名な今日子さんを眠らせることで無力化しようとしたのです。
しかし、今日子さんはそれを予測し、体中に記憶のバックアップを残していました。
犯人への宣戦布告!
「ミステリーにおいて探偵に手を出すのは反則です」
おっとりした今日子さんが本気の目に!この目つきがいいっ!
さっきまで犯人は分からないと言っていたのに、「一秒で事件を解決する」と宣言!起きたばっかりとは思えない!
今日子さんはトリックを使って犯人を本当に一秒であぶり出し、あっという間に事件解決。報酬もしっかりもらって今日子さんは去っていきます。今日子さんはお金をとても大切にする人なので、報酬は即日払いが原則です。
西尾維新先生の作品は、言葉の使い方が洗練されていてとても美しいと思いませんか?登場人物の名前も特徴的。ほかにも魅力的な言い回しやセリフを知ってるよ!という方はぜひ、アルのコマ投稿機能で教えてほしいですっ。
2015年には新垣結衣さん主演でドラマにもなった『掟上今日子の備忘録』。今日子さんの記憶が一日しかもたない、というところが事件にも関わっていてミステリー好きも楽しめるはず。
探偵には不利そうな記憶をなくすという体質を持ちながら、なぜ今日子さんは探偵をやっているのか。彼女の過去も気になりますね!