『最近雇ったメイドが怪しい』最新第3巻読了レビュー！坊ちゃまは成長し、新たに気づきを

ガンガンJOKERで連載中の『最近雇ったメイドが怪しい』の最新第3巻が2021年1月22日に発売されました！昆布わかめ先生、おめでとうございます！！

田舎の小さなお屋敷にたった1人で暮らす坊ちゃまの元に、1人のメイドが現れました。このメイド…なんだか怪しい！

そもそも使用人が1人もいない古びたお屋敷なのに、こんなに若いメイドさんが来ることが怪しい。こんなにおいしい料理が作れるなんて怪しい。洗濯物がこんなにいい匂いになるなんて怪しい。女性としてキレイすぎて怪しい。かわいすぎて怪しい。宝石みたいで吸い込まれそうなその紫の瞳が、美しすぎて怪しい！！

絶対に秘密をあばいてやる。本作は、突然現れた魅惑的なメイド・リリスと、正体を見破るために一緒に暮らすと決めたゆうり坊ちゃまの、なんとも微笑ましいラブコメディです。

第2巻で広がる外の世界のお話

これまでのエピソードは、リリスとゆうり坊ちゃまが暮らすお屋敷の中で繰り広げられてきました。

第2巻では、お屋敷に加えてゆうり坊ちゃまが通っている学校での日常が展開されます。通っているのはエリートばかりが集う由緒正しい学校。古びた小さなお屋敷で、使用人を満足に雇えない状況のゆうり坊ちゃまには、少しばかり居心地の悪い学校かもしれません。

しかしめげることなく、ゆうり坊ちゃまの正義感は学校でも顕在です。目がくらむほどにまっすぐな姿勢には、救われた人だっています。そのうちの1人が、初登場したクラスメイトのつかさです。

普段からリリスを赤面させるほど素直でまっすぐなゆうり坊ちゃまは、お屋敷の外ではどのように振る舞うのか。彼の新しい一面が楽しめる1冊に仕上がりました。もちろん、リリスとの掛け合いも顕在です！

第3巻は坊ちゃまの成長に胸がぎゅうっとなる！

『最近雇ったメイドが怪しい』といえば、大人の女性（リリス）を赤面させるほどまっすぐで照れくさいセリフを堂々と放つ、ゆうり坊ちゃまの名言の数々が魅力です。

もちろん、第3巻でも赤面は回避できません。

それどころか、単行本を積み上げるたびに威力が増していきます。セリフの傾向に注目すると「家族」や「そばにいろ」といった具合に距離感の近いワードチョイスが多くなってきました。

積み重ねた思い出があるからこそ「リリスの主人は僕だろう！」というゆうり坊ちゃまのセリフには、胸がぎゅうっと締め付けられます。

当初は疑り深い姿勢が印象的だったゆうり坊ちゃま。次第にリリスのいる生活が当たり前となり、これらのセリフが自然と口から出てくるのでしょう。言葉の端々から感じられる成長を前に、親心にも似た愛情を抱きますね…！

このフレーズを見逃すなっ！

怪しいと疑ってるばかりだったゆうり坊ちゃまの成長を一言に凝縮したかのような、リリスのセリフです。いったい、リリスはどんなお願い事をされたのでしょうか？

ついにゆうり坊ちゃまの気持ちが判る？

心温まる描写が多い第3巻でした。リリスのことを考える余りに、照れくさいセリフが研ぎ澄まされるゆうり坊ちゃま。たじたじになるリリスを見て頬を緩めずにはいられません…！

また、第3巻でもつかさがゆうりと接触することで、リリスに対する坊ちゃまの気持ちに新たな気づきが生じます。第3巻のラストシーンで芽生えた感情は、今後どのように坊ちゃまの行動に変化をもたらすのでしょうか？

第4巻が待ち遠しい…！

どうして胸が、ぎゅうってなるんだろう