数あるマンガ作品の中でも特に人気がある華型的なジャンルといえば「バトルマンガ」。
異世界やSF、歴史、恋愛...。さまざまな要素とバトルを掛け合わせた人気作品が並ぶ中、本日発売の『死ニカエリ』で描かれるのは、蘇った自殺者たちによる死因能力バトルでした。
登場人物は全員自殺者
本作の主人公は「自殺は絶対ダメ」をモットーとする青年。その背景には、自分の目の前で両親が無理心中を図ったこと、そして自分だけが助かってしまったという辛い過去と後悔があります。
そんな主人公はある日、自殺の名所と呼ばれている裏山の近くで手首にリストカット跡がある少年を見かけます。気になって少年の後を追いかけ声をかけても、悪態をつかれまともに取り合ってくれません。そうこうしている内に裏山に辿り着いた彼らを待ち受けていたのは「死ニカエリ」と呼ばれる蘇った自殺者でした。
「死因」を武器に戦う
「死ニカエリ」としてこの世に蘇った自殺者たちは、自分を自殺に追いやった世の中を憎み、死因に由来する"特殊能力"を使って生きている人間を襲います。
手首にリストカット跡がある少年ことリスカも実は死ニカエリ...。ですが、彼は人を襲う死ニカエリを討伐する"政府公認の死ニカエリ組織・葬送屋”の一員。人を襲う死ニカエリを保護・討伐するために、自身の死因である「自傷」に由来した「一度切った相手に自分の傷を転嫁する」という能力を使って戦います。
突如、死ニカエリたちの戦いに巻き込まれた主人公ですが、実は彼自身にも大きな秘密が隠されていました。
【第1話】首吊りの男 を読む!
反転シャロウ先生が描く、生と死が隣り合うダークバトル
『死ニカエリ』の作者は反転シャロウ先生。現在「ガンガンONLINE」にて『先生のやさしい殺し方』を同時連載中です。
『先生のやさしい殺し方』では、殺人鬼の先生と復讐を誓う生徒が織りなすダークなラブストーリーを描いています。そして今回新たに描くのは、単行本の帯にあるように「登場人物、全員自殺者」の物語。
この世界から逃れたくて自殺という道を選んだにも関わらず、死ニカエリとしてこの世に再び戻ってきてしまうところ。そして、自ら命を絶つために選んだ手段が、蘇った自分を守る「武器」となっているところが皮肉なものです。
今までのバトルマンガの概念を覆すようなこの斬新な設定は本作の魅力の一つですが、ぜひ注目して見てほしいのは、生と死が隣り合うダークなストーリー展開です。
生前に囚われ続けて人間を襲う死ニカエリ、そして生前の後悔を糧にして戦う死ニカエリ...。
死と生の両方と一番近いところにいる彼らの戦いをぜひご覧ください。
一筋縄ではいかない!
おまけ|表紙カバーをめくると...?
1巻の表紙を飾るリスカが〇〇をした理由が明かされているのでお見逃しなく!