焼いてるふたり

ハナツカシオリ / 著

『焼いてるふたり』第3巻ドクリョーレビュー!ふたりで迎える初めての夏に「おかえりなさい」が待っている幸せ

「モーニング」にて連載中の『焼いてるふたり』の最新コミックス第3巻が、2021年6月23日に発売されました。ハナツカシオリ先生、おめでとうございます!!

照れくさくなるほどの初々しい新婚生活が羨ましいばかりの本作。

主役である健太千尋はマッチングアプリで出会いました。初デートから良い雰囲気に包まれていたふたり。いいカップルになりそうだ!と思っていた矢先、突然のハプニングに見舞われてしまいます。

健太は突然、浜松への転勤を言い渡されたのです。また上手くいかないのか、そんな諦めムードが漂うなかで、千尋は冷静にとある提案をします。

私たち 結婚しませんか?

引用元:『焼いてるふたり』第1巻より

こうしてマッチングアプリで出会ったふたりの、交際期間ゼロ日で迎える新婚生活がスタートしたのでした。

第2巻までのおさらい

第2巻では、第1巻より少し前に進んだふたりの関係性が描かれていました。

交際ゼロ日で結婚したふたりは、手を繋ぐことすら一大イベント。第1巻のラストシーンで大胆なスキンシップをしてみるものの、翌日は目も合わせられないくらい動揺していました。

しかし夫婦になってもこのままではいけない!ということで、千尋を筆頭に、日常生活の中でちょっとしたスキンシップが行われるようになります。

それにしても第2巻の「今週と先週のスキンシップもまだだし」とスキンシップをねだる千尋のセリフ、破壊力が高すぎると思いませんでしたか…!?

第3巻のみどころ

『焼いてるふたり』といえば、羨ましくなるような新婚生活と、深夜に読むのを躊躇ってしまうほどおいそうな料理たちが魅力的な作品。今回は2つの視点からみどころを読み解きます!

初めて過ごすふたりの夏

第3巻の新婚生活は、ふたりで過ごす初めての夏がみどころです。

第2巻でも予告されていたように、作品の季節は夏に移り変わります。大人になると夏がやってくる高揚感は薄れてしまいがちですが、ふたりにとっては大きな意味がある夏です。

それもそのはず、夏には長期休暇があるのですから!

有休消化と、本来の夏休みを合わせて10日もの休みを勝ち取った千尋。その全てを浜松で健太と過ごすために費やすと決めていました。週末だけしか会えなかった夫婦にとって、これまでにないほど刺激的な夏になりそうです。

家に帰ったら「おかえりなさい!」と迎えてくれるエプロン姿の千尋が迎えてくれる。なにそれ…羨ましすぎる!!!!

「カレー」ふたたび!

第3巻でも様々な食材を「焼いている」ふたり。今回注目したい食材は「カレー」です。

カレーといえばみなさんご存じの通り、第1巻で千尋が初めて健太に振る舞った手料理でしたよね!

あのときは健太から純粋な心で「スープカレーだ!」と言われてしまいましたが、今回は千尋が望む感想は出てくるのでしょうか…!

このセリフを見逃すなっ!

いただきまーす!

引用元:『焼いてるふたり』第3巻より

おいしいものを焼いて、おいしそうに食べる。そんな作品を象徴するセリフ「いただきます」。

今回僕が選んだ「No.1 いたただきます」が登場したのはP.135でした。巻を重ねるごとに柔らかくなっていく千尋の表情にも注目しながら、このセリフを楽しんでください!

健太が覚悟を見せるとき…!?

巻末の次回予告を見ると、夏はまだまだ終わらせない、という健太の覚悟が伝わってきます。

人生で初めてだらけの刺激的な夏、最高の盛り上がりはこれからなのか。あのイベントやこのイベントは今年の夏で描かれるのか…!?

期待を胸に抱きつつ、今は第3巻の余韻を楽しみましょう…!

『焼いてるふたり』は、「次にくるマンガ大賞 2021」のコミックス部門にノミネートしています。「作品をもっと応援したい!」と思った方は投票の方もぜひ!

相変わらず、アナタの焼き加減は最高だね

焼いてるふたり(3) (モーニングコミックス)
ハナツカシオリ/著