『聖闘士星矢』(セイントセイヤ)は1980年代の「週刊少年ジャンプ」を代表する作品のひとつで、聖衣(クロス)と呼ばれる鎧を纏った聖闘士(セイント)の少年たちが、ボロボロになっても己の中に眠るエネルギーである小宇宙(コスモ)を燃やし、奇跡を起こして戦い続け、やがては神にすら挑んでいく壮大な物語です。
その人気は絶大であり、30年経った今でも世界中でファンが増え続けています。
車田正美先生ご自身が現在でも続編を描いているだけでなく、アニメ化やOVA化、映画化は一度だけではなく何度も行われ、漫画の外伝作品も数多く存在します。
『聖闘士星矢』の外伝にして傑作!
『セインティア翔』は『聖闘士星矢』の外伝作品のひとつで、聖闘士たちの拠点である「聖域(サンクチュアリ)」は女人禁制だけど、女神・アテナは誰が身の周りの世話してるの!?という疑問に対するアンサーとして
「女子の聖闘士・セインティアがいるんだよ!」
という設定をベースに『聖闘士星矢』を別の視点から新たな解釈で描いている物語です。
※原作でも女性の聖闘士はいますが、仮面を被って素顔を隠すことで女性であることを殺して、男性達と一緒に過酷な戦いに身を投じています。
翔子というセインティアの女の子が主人公で物語は進んでいき、アテナの身の回りをするはずのセインティア達は、聖闘士と同じくらい過酷な戦いに挑んでいきます。
スピンオフ以上の「もう一つの聖闘士星矢」
『セインティア翔』の面白いところは、最初は星矢たちとは別の次元なのかな?と思っていたら後に『聖闘士星矢』の主人公・星矢が出てくるだけでなく、彼らは原作通りの動きをしているところです。
星矢たちはサンクチュアリで死闘を繰り広げるので、アテナも原作通り同行しており、自分のせいで瀕死になった星矢たちを見てアテナが責任を感じて落ち込み、同行できなかった翔子がアテナが弱っている様子を見て「なんで力になれなかったんだ!」と落ち込む、という構図があります。
原作ファンからすると、この一連の流れで「すごいものを見た!」と感じ、その言葉以上の感動を覚えるはず!
セインティアという原作に無い要素を盛り込んでメインにしておきながら、原作からいるキャラクター達は原作の展開が変わらないように動かすというのは神業です。
これは一例ですが、原作への愛がすごいので、『聖闘士星矢』が好きな方にはぜひ一度は読んでほしい名作です。
もちろん、セインティア達の戦いも熱いんです!
原作ファンにこそ読んでほしい星矢の格好良さとデスマスクの大活躍
全てのキャラクターへのリスペクトを隅々に感じる『セインティア翔』ですが、特に原作ファンにオススメしたいのは、巻数でいうと4巻と11巻、キャラクターでいうと星矢とデスマスクが登場するエピソードです。
4巻で星矢が出てきた時は「原作と重なるんだ!?」という驚きが最初あったのですが、翔子を励ます星矢が格好良すぎて、読む度に涙が出ます。
そして、11巻です。原作を読んだ人に「デスマスクが格好良いんですよ…」と言っても嘘だと思われるかもしれませんが、デスマスクが格好良いんです。
※私は獅子座なのでアイオリアが好きですが、『セインティア翔』のデスマスクには嫉妬せざるを得ません。
サイン会に行ってきました!
有隣堂横浜駅西口ジョイナス店で8月24日(土)に開催されたサイン会に、幸運にも当選したので、参加をさせていただきました。
とにかく原作キャラクターの女性人気が高いという認識なので、
「女性ばかりで自分1人が男だったらどうしよう…?」と少し不安だったのですが、男性も体感で3〜4割はいました。
待っている間に、久織先生が描いた原画をファイリングしたB4サイズのファイルが2冊回ってきて、1枚だけ写真を撮ってよいという粋な計らいもあり、待ち時間も全く苦ではありませんでした。一番好きなアイオリアの原画を撮らせていただきました。
そして、ありがたかったのが、先生(と担当さん)と対面するブースには参加者が1人ずつしか入れず、周りを気にせず会話ができたところです。
久織ちまき先生と自分の会話を覚えてる範囲で記載します。
先生「こんにちは!(有隣堂さんが用意してくれたメッセージカードを先生が見て)4巻の星矢…ありがとうございます!」
沢「はじめまして!お手紙渡してもよろしいでしょうか?先ほど書いたばかりでまとまりの無い文章ですが…」
担当さん「もちろんです!この封筒良いですね!」(12星座の封筒に入れていた)
※参加者にお土産として配られた、今回のサイン会参加者に宛てた先生からのメッセージ付きのイラストペーパー
このイラストの下にサイン会参加者に向けられたメッセージが載っています。
先生「このキャラの中から1人描きますので、選んでもらっていいですか?」
沢「翔子をお願いします!」
先生「この『聖闘士聖衣神話』(バンダイから発売している高クオリティのフィギュア)の翔子、原作バージョンとして1個だけバンダイさんに作ってもらったんですよ!」
沢「えっ…すごいですね。」
先生「本当に、『聖闘士星矢』に関わらせてもらって幸せです。箱のデザインも特別なのでどうぞ触ってください!」
沢「ありがとうございます!」
※この会話に出てきた翔子のフィギュアは久織ちまき先生がTwitterでアップしています!
改めまして、昨日お会いできた方遠方からご足労下さった方、本当にありがとうございました!
写真はバンダイさんが御好意で作って下さった1点ものの「聖闘士聖衣神話エクレウス翔子・原作カラーver」です!絶好の機会でしたので机に飾らせて頂きました。彼女も喜んでいたと思います😊#セインティア翔 pic.twitter.com/8wrVrLWn46— セインティア翔13巻発売中@久織 (@cmk_k) August 25, 2019
沢「僕は獅子座なんですけど…11巻のデスマスクが格好良すぎて、蟹座も良いなって思いました。」
先生「ありがとうございます!まずはそこからだと思っていて、原作では無かった女性キャラクターとのやり取りや、活躍するシーンを描いて色々な魅力をお見せできたらなと思っています。」
沢「なるほど……(納得)」
先生「これからも続いていきますので、応援よろしくお願いします!」
沢「ずっと応援します!ありがとうございました!!」
あとは、「どこから来ましたか?」「苗字珍しいですね!」と先生から話題を振っていただくなどありましたが、自分の番はあっという間に終わってしまいました。
描いていただいたサインはこちら!
先生の人柄が優しく、話題も沢山振っていただいたので沈黙がほとんど無く、緊張が解けて自分から感想も言うことができました。
また、先ほど画像を貼ったイラストペーパーと便箋、ポストカードのセットというお土産までいただいくことができ、本当に最高のサイン会でした…!
コミックスの巻末コメント等から伝わる通りの『聖闘士星矢』愛を、久織ちまき先生に直接お会いすることでより強く感じることができ、更に好きになった『セインティア翔』をこれからも応援します!!