蘇れ!! 不死夫さん

マツダユカ / 著

『蘇れ!! 不死夫さん』突如現れたニワトリは不死鳥!?摩訶不思議な鳥と共生する日常ギャグマンガ!

ぢべたぐらし あひるの生活』などで鳥マンガ界にその名をとどろかせるマツダユカ先生の最新作『蘇れ!! 不死夫さん』の単行本第1巻が2021年8月20日に発売されました! 今作の主役は鳥は鳥でも不死の鳥です!

ある日突然あらわれたニワトリは不死鳥!?

主人公は片桐ゆめこ26歳。仕事はフリーのカメラマン。趣味は多肉植物の栽培と首都高ドライブ。彼氏なし。そんな彼女がある日、仕事を終えて家に帰ったところ、たてがみとしっぽが青い炎のようになったニワトリが部屋の真ん中に立っていたのでした。

そのニワトリが部屋にあった多肉植物をつつくと、ボッと音を立てて燃えあがってしまいます。あわてて水をかけるとニワトリは灰になってしまいました。かたや多肉植物の方は焦げることもなく、不思議なことに前よりむしろ瑞々しくなっています。

とりあえずひと安心して掃除をしていたところ灰は異音を発しだし、勢いよくさっきのニワトリが復活!

一時、ふたりの間には険悪なムードがただよいます。しかしパンの耳を与えたところ無邪気に喜んでくれ、その可愛さにゆめこは魅了されてしまいます。勢いで不死夫(ふじお)という名もつけてしまい、なしくずしに不思議なニワトリとの共同生活が始まっていくのでした。

不死の鳥は思うように動いてくれない

出会ったばかりの不死夫は、あまり主張もせず、ゆめこに言われるままに能力を使ってくれるなど、おとなしくて素直な性格をしているように見えます。

しかしすこし慣れてくるとかぶっていたネコがはがれてきます。食べ物の好き嫌いが結構あったり、嫌いな人に触られてNGを出したり。ヘタなことを言うと「は~やれやれ」なんて顔をされることも。なかなか思うようには動いてくれない未知の生き物を前にして、ゆめこがドタバタと振り回される様には思わず笑わずにはいられません。

しかしそんな不死夫も、ときにはゆめこを癒してくれたり、趣味に付きあってくれたり。同じ時間をすごしていくうちに互いに理解が深まり、同居人としての信頼を築いていくのです。

かみ合わないままのふたりを見るのも楽しいですが、そんなふたりの変わりゆく関係性にも注目してみてください!

主人公たちの影で作品を彩る多肉植物たち

『蘇れ!! 不死夫さん』で主人公たちの魅力に負けない輝きを放っているのが、作品を彩る多肉植物たちです。

先生は2020年10月6日に初めて多肉植物を購入したというツイートをしています。このときの先生からは多肉植物の魅力に気がつきながらも、まだまだ本格的にははまっていない様子が見てとれます。

しかしそこから自らの怪しげな予言にすり寄るかのように、ハイペースで多肉植物が増えます。

ツイートからも多肉植物への愛があふれます。

まるで子供の成長を見守るかのようです。

満を持して『蘇れ!! 不死夫さん』の連載が始まったのが2021年2月15日。主人公の趣味は多肉植物の栽培。ベランダは多肉植物でいっぱいですし、「多肉の楽園」と呼ばれる植物園を訪れるエピソードも描かれています。

不死夫とゆめこの彷彿絶倒のやり取りが主眼であることは間違いありませんが、先生がこの短期間に多肉植物の沼にはまり、その魅力を伝えたいという強い思いが形成されたのはほぼ間違いないでしょう。

描かれている多種多様な多肉植物に注目することも、先生の意思をくむという意味では大切なポイントになってくるのではないでしょうか!

『蘇れ!! 不死夫さん』第1巻の続きは「ソノラマプラス」で!

『蘇れ!! 不死夫さん』は「ソノラマ+(ソノラマプラス)」にて連載中で、毎週月曜日更新予定です! 単行本の続きが気になる方や、試し読みをしたい方は是非チェックしてみてください。

試し読みはこちらから。

灰になって蘇る!

蘇れ!! 不死夫さん(1) (ソノラマ+コミックス)
マツダユカ/著