週末、森で

益田ミリ/著

お取り寄せも楽しむ、森のそばでのゆるい暮らし『週末、森で』 

都会で働く女子の皆さん!自分のペースを見失って、ふと「こんな暮らしがしたいんだっけ…自然に囲まれた場所とかで落ち着いて暮らしたい…」なんて思ってしまうことはありませんか?

少し心が迷った時、まずはヒロインがそんな暮らしを実現したこのマンガを読んで、心を和やかにしてみてはいかがでしょうか。

週末、森で
益田ミリ/著

作者の益田ミリさんって?

映画化された、カフェ店員の恋や仕事を描いた『すーちゃん』シリーズ、『anan』連載『僕の姉ちゃん』シリーズ、絵本やエッセイも合わせると50冊以上を生み出している益田ミリさん。OLや店員といった普通の女性のくらしや気持ちを、絶妙なエピソードで切り取り、登場人物と同世代の女性たちから共感を集めています。

森のそばに移住した早川さんって?

フリーランスで翻訳業をしている早川さんは、都会から森のそばに引っ越した独身女性。都会時代からの友人であるせっちゃんやマユミちゃんは、仕事が休みの時に彼女を訪ねては、森に一緒に入ったり、早川さんから植物話を聞いたりします。そんな彼女たちは森で過ごすうちに、自分とは違う視点、都会とは違う視点に気が付いて、来た時とは違う気分で東京のいつもの暮らしに戻っていくのです。

早川さんの魅力とは?

早川さんは程よく「俗っぽい」のです。「森の近くに移住する人」と聞くと、自然食しか食べなかったり、やたらエコに目覚めたり、私欲に走らないストイックな人を思い浮かべてしまうかも。でも彼女は都会を含む全国の美味しいものをお取り寄せして味わい、友達の荷物をキープしておくタンスの家賃をちゃんともらうような人。ゆるいけれど、同時にちゃっかりもしています。

そんな彼女は好きな植物が豊かにある森のそばに住み、散歩をしたり、カヌーを楽しんだりします。自分が好きなこと、したいこと、快適だと思うことをちゃんと自覚して、実現している人なのです。華やかさやカリスマ性があるわけではないので一見地味に見えるけれど、実はあんまりいない地に足のついたしなやかなで魅力的な人ではないでしょうか。

彼女の自然なあり方に触れると、自分の思い込みやこわばりがスルスルとほどけていきそうです。

早川さんと仲間たちのその後のおはなし

益田ミリさんの漫画には登場人物が別の作品にひょこっと登場したりして、彼女たちの「その後」や違った一面を知ることができたりするのが、読者としてうれしいですよね。

森のそばで、一人暮らし始めた早川さんについては、その後のお話が『きみの隣りで』として刊行されています。新しく家族を作った早川さんの暮らしとは?そして都会時代の友達とはどうなっているのか?

週末、森で』と『きみの隣りで』はぜひセットで読んでいただきたい!最大限に楽しむためにも、読む順番をお間違えなく。(私は知らずに、時系列が後のほうから読みました~!!)

週末、森で (幻冬舎文庫)
益田ミリ/著

きみの隣りで (幻冬舎文庫)
益田ミリ/著