『G戦場ヘブンズドア』は、日本橋ヨヲコ先生による【漫画】を題材にした青春どストライク魂揺さぶり系マンガで、2000年〜2003年に月刊『IKKI』で連載されていました。
ざっくりしたあらすじをお伝えすると【一緒に汚れる覚悟を決めた、漫画の世界で闘う高校生二人の成長物語】です。
以下、ネタバレ含んであらすじをご紹介しますが、ご安心下さい。きっとあらすじを読んで尚一層、本編を読みたくなるはず。揺さぶられたあなたの魂の震えは、本編を読むまで止まらないはずです!
二人の主人公、町蔵と鉄男
この漫画に登場する二人の主人公、超有名漫画家を父に持つ「堺田町蔵」と、敏腕漫画編集者を父に持つ「長谷川鉄男」。この二人を中心に物語は進んでいきます。
一匹狼で勝ち気な性格の町蔵と、穏やかであまり感情を表に出さない鉄男。出会った当初は大人しい鉄男をなめてかかって当たり散らすなど、二人の関係は最悪でした。
そんな二人ですが、ある日、あることがきっかけでずっとマンガを描かなかった鉄男が、町蔵の小説を読んで久々にマンガを描こうと決意します。周囲の半強制的な後押しもあり、町蔵はしぶしぶながらも、二人で共にタッグを組んで新人漫画賞に応募します。
共に困難を乗り越える
二人は合作で見事新人賞を受賞します。二人が応募した漫画雑誌の編集長は、なんと鉄男の父親でした。その編集長の言いつけで、次回作は町蔵もマンガを一人で描くことに。
それぞれ作品を描くことになった鉄男と町蔵。鉄男は一人狂ったように作品を描いていきます。鉄男は、マンガ雑誌の編集長である父親への復讐のためだけにマンガを描き続けます。
圧倒的な画力と漫画センスで、連載後瞬く間に推しも推されぬ人気漫画家となった鉄男は、父親の雑誌をつぶすため人気絶頂のタイミングで作品を終わらせようとしますが、父親はそんな息子の行動など意に介さず冷たく突き放します。結果自暴自棄になり、自らを傷つけ、マンガが描けなくなってしまう鉄男に手を差しのべたのが、町蔵でした。
最高のパートナーに
自らの手え利き腕を傷つけ、マンガが描けなくなった鉄男に代わって、町蔵をはじめ新人賞を争った新人漫画家仲間達が、鉄男の連載を最後まで全うするために協力して作品を完成させようとします。鉄男は連載の最終話が完成する間際、町蔵に言います。
「俺、一人ぼっちじゃ、なくなったよ」
本作品のイチ推しポイント
本作品は【漫画】そのものを題材にしたマンガです。この作品からは、漫画の作者がこんなにも不安定な場所から、必死の思いで自分達に作品を届けてくれているのか、ということをひしひしと感じ取ることが出来ます。
町蔵と鉄男の二人を媒介に、只の高校生がマンガのプロとして成長していく過程を、魅力的なキャラクター達に囲まれながら、追体験することができます。本作を読んだ後は、マンガをもっと愛することが出来ると思います。
あなたにとっての”ヘブンズドア”となり得るこの作品、魂揺さぶるセリフの数々にむせびつつ、ぜひご一読いただきたいです!