『彼岸此岸のものどもよ』少年ジャンプ+で連載開始!姉妹の紡ぐ霊と生と命の物語

読み切り作品『あなたのようになりたかった』で見せた細やかな人間描写が印象的な新浜けいすけ先生による初連載作品『彼岸此岸のものどもよ』が2021年12月17日に少年ジャンプ+で公開されました!

運命の糸で繋がれた巫女の姉妹

死者の魂をその身に宿し現世の人間と言葉を交わす能力を持つ巫女、美月(みつき)を妹に持つ姉の陽香里(ひかり)。

特殊な力を持つ妹を持つ美月は、口寄せの力を使うと激しく体力を消耗し眠りについてしまいます。そんな妹を心配する陽香里にもまた、ある特別な力が備わっていました。

この世に未練を残す者

ある日、陽香里は川岸で兄を探す男の子に出会います。聞けば山中で兄弟で遊んでいた最中、川で溺れてしまい未だ見つからない兄の姿を探しているとのこと。1人捜索を続ける男の子を見かねて手伝おうとする陽香里。しかし結局見つからずに、家路につきます。

もう兄は亡くなっているのではないか。そんな不安が駆け巡る中、偶然目にしたニュース番組で耳にしたのは川岸にいた男の子のお兄さんの名前でした。

死者の言葉が聞こえる

虚構である「霊」という存在に感じるリアル。それが本作品では鮮やかに表現されていると感じます。

もし自分の家族や、大切な友人が突然亡くなったとして。それが突如目の前に現れたとして何故自分だけが死ななければならなかったのか。1人で逝くのは嫌だ、一緒に死んでくれないのか?そんな言葉を告げられる可能性が全くないとは、誰にも言えないのではないでしょうか。

生きている者は死者の想いを都合よく解釈して、言葉を捻じ曲げてしまっているのではないだろうか。

そんな色々を考え込んでしまう作品です。

彼岸と此岸の狭間で

見えているものが全て生きているものとは限らない。人がいつか黒い感情に身体を蝕まれて悪霊になってしまうかもわからない。

そんな彼岸と此岸の狭間で揺られながら、心を蝕んでくる悪霊と対峙する物語です。体温は伝わらずとも、その温もりを傍で通わせ続ける姉妹の今後にも、注目してください!

姉妹の見分けポイントは、左目の下にあるホクロ

OGP画像は、ジャンプ+『彼岸此岸のものどもよ』掲載ページより
https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496649850232