コミックDAYS新連載『雨夜の月』 2人の少女の感情の変化を魅せる美しい"雨の描写"

現実には存在する出来事なのに、実際にそれを目で捉えることは難しい...。そのような状態の例えとして用いられる「雨夜の月」ということわざがあります。

文字だけみると美しいけれど、どこか切ない意味を持つこの言葉がタイトルとなった新連載が「コミックDAYS」でスタートしました。

彼女の決して目には見えないもの

高校入学を控えたある日、主人公・金田一咲希はピアノのレッスンに向かう途中で見知らぬ同世代の少女とぶつかります。相手の少女は無言で落とした楽譜を拾い、咲希に絆創膏を渡して立ち去ります。

高校入学後、咲希は印象的だったその少女とクラスメイトとして再会するのですが、及川奏音と名乗るその少女は実は耳が不自由だということを知ります。障害を理由に周囲と距離を置く奏音、そしてそんな奏音の態度に腹を立てて嫌厭するクラスメイトたち...。咲希はそんなクラスメイトをよそに、どうにかして奏音と距離を縮めようと話しかけます。ですが、頭では理解していても咲希にとっては実感がない障害というものや、奏音との関わり方について葛藤するようになります。

👉『雨夜の月』第1話を読む

彼女たちの感情の変化を魅せる「雨」

咲希にとっての「雨夜の月」は、実は奏音の耳が不自由だということでした。

そんな奏音の障害に対して担任の先生は、聴覚障害者が主人公のマンガを片手に「先生も勉強しなきゃね」と言い、クラスメイトたちは「聞こえてないふりをしているだけ」とからかい、ほとんどの人が自分が実感できる範囲で奏音を片付けてしまうのです。ですが、この違和感に気付いた咲希が、葛藤しながらも導き出した一つの答えは「サポート」するのではなく「寄り添う」ことです。同じ目線に立って相手の話に耳を傾ける...。そんな真っ直ぐで上下もない咲希の姿に奏音も心動かされ次第に態度も変わっていきます。

そして、その感情の変化を感じとるために特に注目してほしいのは雨のシーンです。もちろん、咲希や奏音の表情からも感じとることも出来ますが、冒頭と1話のラストで描かれる雨のシーンは登場人物たちの感情が投影されているような美しさがあります。

「コミックDAYS」でW連載中!

雨夜の月』は、講談社のマンガアプリ「コミックDAYS」で隔週土曜日に最新話が更新されます。

そして、なんと作者のくずしろ先生は『雨夜の月』のほかに『笑顔のたえない職場です。』を連載中です。こちらは、マンガ業界を舞台にしたお仕事コメディ作品で、個性豊かな女性マンガ家やアシスタント、編集が繰り広げるテンポの良い掛け合いと展開が魅力的です。

くずしろ先生の作品の幅の広さを実感するW連載。ぜひ、この機会にくずしろ先生ワールドに触れてみてはいかがでしょうか。

OGP及び記事内画像はプレスリリースより