コロナ禍で過ごした4月の日常。「MANGA Day to Day」2020/6/15~7/14公開作品まとめ

コロナ禍の「日常」を舞台に総勢100名以上のマンガ家が日替わりで短編作品を発表していくリレー連載企画、「MANGA Day to Day」。2020年6月15日から始まった本企画ですが、スタートして早くも一ヶ月以上が過ぎました。

物語の舞台は感染者と不安が拡大していた2020年4月1日から始まり、今も日々先生方の短編作品が公開されています。本記事では、最初の一ヶ月で描かれた4月の「日常」を振り返ります。

MANGA Day to Day 作中カレンダー:2020年4月

下のカレンダーでは公開作品と作者を舞台となった日付でまとめています。(Twitter上でのマンガの公開日は2020年6月15日〜7月14日です)

日付をクリックすると「MANGA Day to Day」特設アカウントの作品掲載ツイートへ、作者名からは先生のTwitterアカウント(お持ちの場合)へとそれぞれ移動することが出来ますので、見逃した作品があればここでチェックしておくのをお忘れなく。

MANGA Day to Day 作中カレンダー2020年4月版(敬称略)

3/29



3/30



3/31



4/1

ちばてつや


4/2

弘兼憲史


4/3

柳内大樹


4/4

石川聖


4/5

ナタでココ


4/6

土田えり


4/7

茂木清香


4/8 /

三ヶ嶋犬太朗

よしもとよしとも

4/9

熊倉隆敏


4/10

麻生みこと


4/11

百井一途


4/12

白乃雪


4/13

森もり子

トミムラコタ

4/14

太陽まりい


4/15

高橋愛


4/16

のまり


4/17

むこうやまあつし


4/18

青木U平


4/19

櫓刃鉄火


4/20

ゆづか正成


4/21 /

あずまよしお
蟻子

4/22

スズキスズヒロ


4/23

今井ユウ


4/24

山田ヒツジ


4/25

大瑛ユキオ


4/26

雨隠ギド


4/27

意志強ナツ子


4/28

永田狐子


4/29 /

あやめゴン太
井上とさず

4/30

すえのぶけいこ


5/1



5/2










2020年4月の主な出来事

様々な施策が発表・施行された2020年4月。現実の世界では下記のような出来事がありました。

  • 3月29日:コメディアンの志村けんさんが死去。70歳。

  • 4月1日:感染症拡大防止のため、政府は全国の全世帯に布マスクを2枚ずつ配布する方針を表明。

  • 4月7日:東京など7都府県に緊急事態宣言が発令。

  • 4月16日:緊急事態宣言の対象地域が全都道府県に拡大。また、国民一律10万円給付が決定。

  • 4月18日:国内で確認された新型コロナウイルス感染者が累計1万人を超える。

  • 4月23日:女優の岡江久美子さんが東京都内の病院で死去。63歳。

  • 4月30日:緊急事態宣言が5月6日まで(当時)延長される。

2020年4月を過ごした人々の「日常」

ここから4月を舞台にした30作品を紹介していきます。各先生がそれぞれのテーマと切り口で描いた日常。特に4月は日々状況が変わるなか、地域、職業、年齢に関わらず全ての人が大きな影響を受けた時期でした。

思わず共感する体験、自分の知らなかった世界、笑える話。きっと世界のどこかで起きていた1日を、先生の目を通して追体験してみてください。

4月1日

記念すべき1作目は巨匠ちばてつや先生から。姿を隠して弱者を狙うウイルスをマンガのキャラクターにして描こうとするも…後に続くマンガ家たちにバトンを渡すような、先生のユーモアと優しさを感じる作品。よく見ると先生の作品からカメオ出演しているキャラクター達もいるので探してみてくださいね。

4月2日

大人気シリーズ「島耕作」も「マスク島耕作」に。世の流れに合わせて登場人物がみんなマスクを着用するのですが…?マンガに限らず、コミュニケーションや感情を伝える上で表情がいかに大切か、改めて気づかされた時期でもありました。

4月3日

日本中に大きな衝撃と悲しみが広がった志村けんさんの逝去。長い芸能生活の中で、普段は怖いお父さん方の頬も緩ませるパワーで、日本中に笑いを届けてくれました。柳内先生から志村けんさんへの感謝と追悼が伝わってくる作品です。

4月4日

大きな災害や苦難が起こるたびに私たちはそれを真剣に受け止め命や幸せについて考えますが、月日とともにその思いが薄れていってしまうのも事実。示唆的な内容にハッとさせられると同時に、クスっとしてしまう笑いに和みます。

4月5日

くう子がとにかく可愛い!ステイホームによって家族と過ごす時間が劇的に増え、それがストレスや言い争いの原因になっているという話もよく耳にしますが、この2人のようにお互いを思いやって関係を深める時間にできたら素敵ですね。

4月6日

みっちゃんの気持ちがわかりすぎる!感染者数や四六時中入ってくる不安なニュースに気分が沈みがちな時は、それを吹き飛ばすような話題が欲しいですよね。一方でリモート飲みなど、新しい仕組みや楽しみ方が生まれた時期でもありました。

4月7日

単身赴任のお父さんと家族の会話と思いきや…静かに明らかになっていく悲劇と止まっていた時間。悲しみの中で気づいた春の訪れと一歩踏み出す残された者の物語。ちなみにこの作品が公開されたのは6月21日、父の日でした。

4月8日

多くの美容室も営業を自粛。ペットショップに髪を切りに来たトオルさんと、彼女にホの字をバチ決めしているトリマーのケイノ。三ヶ嶋先生らしいキレッキレで奇想天外な展開とケイノのひねくれ具合、そしてラストまでの流れが完璧すぎる!

よしもとよしとも先生はなんと10年ぶりの新作!緊急事態宣言や外出自粛など様々な制限が課されても、その影響は自己責任で片付けられる辛い状況。今は苦しくて厳しい上り坂の真っ最中ですが、坂を上り切った時、少しの希望の花が見えることを信じて。

4月9日

代表作「もっけ」で予言獣クダンを題材にしていた熊倉先生ならではの視点で描かれた、アマビエ様の急激な変化と成長の様子。情報は時にウイルスのごとく拡散していきますが、その胡散臭さと活き活きした様子こそ伝承の面白さなのかもしれません。

4月10日

いつも背中を押してくれたお母さんの1周忌。しかしコロナ禍では実家に戻ることすら簡単ではなくなってしまいました。強制的に移動が制限され、大切な人と会いたいときに会えることがいかに貴重なことか、改めて感じた人も多いのではないでしょうか。

4月11日

新型コロナウイルスの影響は入学シーズンを直撃し、出会いの季節もいつもとは全く違ったものに。顔の見えない同級生とSNSのみでやりとりする状況に戸惑った学生さんも多いと思いますが、少しだけ振り絞ったその勇気が、その後の楽しい出会いと思い出に変わるかもしれません。

4月12日

海外旅行はもちろん、減便等により海外へ荷物を送る事すらできなくなった4月。今はオンラインで異国の地とも簡単につながり会話をすることができますが、存在を身近に感じられるからこそ、会えない事への寂しさがより沁みますね。

4月13日

こんな時は恐竜くんもしっかりマスク着用…のはずが、どうやら人間用のマスクは付けられない様子。お出かけ好きな恐竜くんは寂しそうですが、楓の「ステイホーム!」の号令にこの家は任せろ!とばかりに胸を張ってます。カワイイ。

4月14日

中止になった卒業式の代わりに、先生から双子の姉妹へ届いた直筆の手紙。密かに憧れていた先生へ返信をしたためる妹と、妹の気持ちを十分理解したうえで釘をさす姉。淡い恋の切なさと姉妹愛が感じられます。

4月15日

外に出られなくなりストレスを溜めてしまう人も多いなか、高橋先生の場合はむしろ運動や英会話など新しいことにチャレンジされ、以前より充実した私生活になっているようです。家の中で出来ることを探して前向きに楽しんでいる様子が素敵!

4月16日

医療従事者の皆さんのおかげで私たちの生活が支えられているのは間違いありませんが、その中にも色んな職業や役目がありそれぞれの場所で異なる苦労と困難があるはず。ひとくくりにした安易な感謝だけで報いたような気にならないよう気を付けたいですね。

4月17日

会社をクビになった旦那がある朝突然サナギに!閉じこもった中年オジサンは成長しているのか現実逃避か。ありえない事態にもあっけらかんとした家族の明るさと、先の見えないもやもや感を表現したような終わり方が印象的な作品です。

4月18日

マンガに限らず、多くの産業は人々の安定した生活の上に成り立っていたのだと再認識させられた今回。それでも過去へ引き返すことはできないし、今やれることをやるしかありません。そして日々の戦いの中、思わぬところで過去の経験が生きることもあります。

4月19日

ステイホームで飼い主がずっと家にいる状況は、ペットたちにとってはすごく嬉しいのかも?SNSでは猫ちゃんたちが仕事を邪魔してくるそれはそれは恐ろしい「ネコハラ動画」がたくさん投稿されていますね。それはともかく、買い占めはダメ!ゼッタイ!

4月20日

世界が新型コロナウイルスと向き合う中で、緊急事態宣言による影響をひと際強く受けた飲食店も生き残りをかけてそれぞれの戦いをくり広げています。厳しい環境下で夢をスタートさせることになってしまったおじさんに幸あれ!

4月21日

せっかく付き合えたのに、距離を取りながらの会話はまるで他人の振りをしたスパイのよう。この手は一生洗わない!なんて初々しい決まり文句も今は使えなくなってしまいました。それにしてもじーちゃん、3000ピースのパズルとはやるな…!

現在は世界中でその脅威が認識されている新型コロナウイルスですが、2月、3月頃までは国によって大きく状況が異なり、またそれが日々劇的に変わっていきました。海外生活の中で直面する非常事態は、国内のそれとはまったく異なる苦労や心細さがあるはずです。

4月22日

飲食店を始め特にサービス業を追い込んだコロナ禍。従業員を抱える経営者の方は難しい決断を迫られたことと思います。食卓の話題もついつい暗い話題になりがちですが、外に出られない分、食材で感じる春が心と体に沁みますね。

4月23日

いつもはしつこい女子高生(の恰好をした無職、21歳、酒飲み)もオンライン飲み会なら簡単にスルー可能?…なわけもなく、結局気になって振り回されるのが男の性。でもただでさえ思いつめやすい受験生には息抜きも必要です。なんだかんだ良い関係の2人。

4月24日

さすがのデキル猫・諭吉もふわふわな猫耳にマスクなんて着けられないしステイホーム…と思いきや、コロナ禍でもやっぱり諭吉はデキル子。忙しい平日にも食べられる美味しい料理に、気分を和らげるお花の用意まで。あれ、この生活最高なのでは?

4月25日

緊急事態宣言で気軽にショッピングもできなくなった状況では、なんとホームセンターに人が殺到する事態に。外に出かけたい気持ちは理解できますが、店員さんとお客さん双方にリスクがあります。くれぐれも必要最低限の頻度と人数で!

4月26日

『甘々と稲妻』が2020年に舞台を移して1日限りの復活!オンライン会議に混ざっておとさんのお祝いをさせちゃうつむぎがかわいすぎます。一方料理会ができなくなってしまった小鳥は寂しそう。早くみんなで遊べるといいね。

4月27日

淡い恋心がから回っておかしな方向に。自粛警察やSNSで溢れる批判合戦も、よかれと思ってやってしまっているパターンも多いはず。そんな時は早起きして公園で一人ほっと一息ついてみましょう。それだけで過敏になった感情が少し落ち着きます。

4月28日

人が密集する音楽ライブは自粛ムードの矢面に立たされてほぼ全滅。でも、アーティストやライブを生きがいにしてるファンにとってそれは不要でも不急でもありません。興奮と音の波が押し寄せるあの場所が一刻も早く戻ってくることを願うばかりです。

4月29日

自粛生活、意外と生活も変わらないし平気…と思いきや、気をつけない限り運動量は間違いなく減っています。普段なかなか振り返らない生活習慣を見直すきっかけになった人も多いのではないでしょうか。そしてネットショッピングには要注意。

ソーシャルディスタンスで2m距離を取れなんて言われますが、どれくらい離れていいかわからないですよね。そんな時はさすまたを使えば完璧。これからの時代の必須アイテムかもしれません。散々ふざけまくった前半からの後半の2人の友情が素敵です。

4月30日

コロナ禍で失われたそれまでの日常。しかし以前の日々が全員にとって幸せだった、戻ってきてほしいものだったとは限りません。壮絶ないじめを描いた『ライフ』の主人公、椎葉歩のように、「いつもの日常」で戦っている人が沢山いることも忘れないようにしたいですね。

非常な日常はまだまだ続く

局所的な流行から全世界にその脅威が広まり、緊急事態宣言や営業自粛要請によって健康だけでなく経済、精神的な面でもどんどん影響が大きくなっていた4月。全員が非常事態の真っただ中にいた一方、それぞれが過ごした環境や抱いていた感情は全く異なります。

「MANGA Day to Day」がリレー連載となっているのも、そんな日々の移り変わりとそれぞれの日常を記録し、100年後に今を振り返った時、感染者数や政策といった全体象だけでなくそこを過ごした人々のリアルを残したい、という想いが込められているように思います。

今後公開されていく5月、6月を舞台とした作品も、変化し続ける空気感を反映しつつさらに多種多様な物語となっていくはず。アルでは下記の記事でその日の「MANGA Day to Day」公開作品と公開済み作品のリストを毎日更新していますので、ぜひチェックしてくださいね。

🧹🐈🍫🦊🌸🧹🐈🍫🦊🌸🧹🐈🍫🦊🌸

たんげむずっ!『ふらいんぐうぃっち』津軽弁クイズ開催中だっぺ!

国際人を目指すなら必ず身につけたい!青森の魅力が詰まったふらいんぐうぃっち』津軽弁クイズを開催中!全問正解目指して挑戦してけ!

ログイン・新規会員登録は不要です。今すぐ挑戦!