学園モノから極道まで!初心者にオススメのBLの人気ジャンル7選

BL(ボーイズラブ)はその名の通り、男性同士の恋愛を描いた作品です。ひと昔前まで、BLと言えば小説やマンガが中心でした。

しかし、今ではBLのアニメ化は定番ですし、実写ドラマの『おっさんずラブ』は、Twitterの世界トレンド1位を獲得するなど、BLファンを問わず、大変話題になりました。BLを目にする機会は、ますます増えていくのではないかと思います。

ただ、BLはものすごくジャンルが豊富で・・・ひと括りで「BL」とするにはもったいないくらい、夢と!妄想と!ロマンが!溢れています。

「容姿端麗な高校生」「お疲れ気味のサラリーマン」「狼の獣人」など、登場キャラクターの年齢や職業(そもそも人間!?)は幅広く、ビーボーイさんのジャンル検索では、96個もの選択肢が用意されているくらいです。

そこで、この記事ではBLの気になるジャンル7選を解説してみました。

覚えておきたいBL用語

BLにはいくつか用語があります。もしBLについてあまり詳しくない人は、以下だけでも覚えておくといいかもしれません。

攻め
大人のカンケイになった際に、攻め立てる方のキャラクターのこと。なかなか相手(受け)を誘えない消極的な「ヘタレ攻」もいます。

受け

大人のカンケイになった際に、受け入れる方のキャラクターのこと。主導権を握りたい「女王受け」、相手(攻め)を誘惑する「誘い受け」なんてキャラもいます。


リバ
リバースの略。まれに、作品中で攻めと受けの立場が逆転することがあります。

BLでは 攻め×受け で表記されることが多いです。
例)先生(攻め)×生徒(受け)、部下(攻め)×上司(受け)

1.学園

ザ・BLの王道。初めてのBLは学園モノという方が多いのではないでしょうか。筆者も学園モノを経由し、立派な腐女子となりました。

学園モノでも、ジャンルは細分化されています。選び放題ですね。

舞台:同じクラス、部活、生徒会、男子寮、他校 など 関係:同級生、先輩と後輩、先生と生徒、他校のライバル など

数多くある学園モノの中でイチオシなのが、中村明日美子先生の『同級生』。2016年には、劇場アニメが公開されています。

同級生
中村明日美子/著


金髪バンドマン・草壁光と、黒髪メガネ優等生・佐条利人。一見ちぐはぐな2人がお互いの内面を知り、惹かれ合い、結ばれていく青春ストーリー。日常生活の中でケンカをしたり、ライバルが現れたり、男同士であることに葛藤しながらも、少しずつ育まれていく2人の関係が、甘酸っぱいんです。

まだBLを読んだことがない!という方に、おすすめしたいマンガです。

2.オフィスラブ

サラリーマン同士の恋愛では「リーマン」、とも呼ばれています。働く男性は、学生とはまた違った魅力がありますね。スーツにネクタイ、いいですね。キャラクターの年齢も幅広いので、新入社員から年配の社長まで、あらゆる層で楽しめます。『おっさんずラブ』はまさにオフィスラブです。

舞台:同じ会社、隣の会社、取引先 など 関係:同期、上司と部下、社長と秘書 など

オフィスラブのイチオシマンガは、はらだ先生の『好きなひとほど』です。

好きなひとほど
はらだ/著


新人営業マン・飯島は、厳しい先輩社員・米田が苦手なのですが、ある日、仕事のダメ出しの流れで付き合うことになります。米田に怒られてばかりの飯島は、堪忍袋の緒が切れてしまい、2人の立場が逆転することに!?どんどん男らしくなる飯島と、ツンデレな米田が愛おしくて、読んでいてニヤニヤしてしまいます。

3.年下攻め

BookLive!さんのBLジャンル検索で、1番多いジャンルが「年下攻め」です!下剋上です!

「生徒×先生」「後輩×先輩」「部下×上司」「大学生×社会人」など、カップリングは多岐に渡ります。

年下(攻め)が年上(受け)に追いつきたくて、背伸びをしたり、がむしゃらに向き合っていく姿が、読者の心をくすぐります。また、そんな年下に翻弄される年上の、だんだん余裕がなくなっていく姿も、キュンとしていいですね。

4.メガネ

攻めがメガネでもよし、受けがメガネでもよし、攻め受けどちらもメガネは最高!BLで一定の人気を誇るのが「メガネ」ジャンルです。

個人的には、「メガネ受け」の方がやや多いかな?という印象です。攻めは、メガネの奥に隠された受けの、表情や本性を暴きたくなるのでしょうか。

自分からメガネを外すも良し、相手に外してもらうも良し。視界がぼやけてしまって、うっかり顔を近づけてしまうシチュエーションなんかも良いですね。

メガネは、BL界における最高のファッションアイテムです。

5.極道

BLには極道モノも多いです。「スーツ姿+憂いのある表情の男性」が表紙だった場合、ほぼ極道モノと言ってもいいくらいです。

命を懸けた男同士の絆、組織内の信頼と裏切り、血を超えた舎弟関係・・・など、ディープで非日常な世界観は、BLと相性が良いのかもしれません。

いま注目の極道モノは、ヨネダコウ先生の『囀る鳥は羽ばたかない』です。2020年2月15日に、劇場アニメも公開されます。

囀る鳥は羽ばたかない
ヨネダコウ


少々刺激的な内容なので、あらすじは割愛しますが、ヤクザの若頭・矢代と、矢代の付き人兼用心棒・百目鬼(どうめき)の主従ラブストーリーです。


※余談ですが、「用心棒×若頭」というカップリングは、極道モノでは鉄板です。

6.ケモノ

BLは、人間だけのものではありません。「ケモノ」も、BLの重要なジャンルの1つです。

「ケモノ」の定義は多岐に渡ります。

「獣人」「獣と人間のハーフ」「興奮すると獣に変わってしまう人間」「犬や猫の耳がついている人間(ケモミミ)」・・・などなど。ストーリーや設定によって、無限の可能性を秘めているのが「ケモノ」ジャンルなんです。

モフモフした肌触りのケモノを抱きしめたり、ケモミミの頭を撫でるシーンなどは、見ているこちらも癒されます。強面のケモノが、頬を赤らめるシーンも、心を開いてくれたのかな?とほっこりしますね。

7.スパダリ

スパダリは、「スーパーダーリン」の略称です。すごい攻めが登場するジャンルです。

スーパーダーリンとは 高収入、社会的地位、美しい容貌……優れたオスとしての全てを持つ、超ハイスペックな彼氏のこと

BL界でお見かけするスパダリは「アラブの石油王」「大企業の次期社長」「天才俳優」「日本一のホスト」など、びっくりする攻めたちばかり。海外が舞台だったり、クルージングでデートをしたり、高層マンションで受けを甘やかしたりと、多種多様です。

非日常的なストーリーが多いですが、普段は「オレサマ」な攻めたちが、受けの前では一人の男として弱さを見せる・・・なんてシチュエーションが、ギャップがあって、とてもよいです。

というわけで・・・

一見、ディープな世界に思われがちなBLですが、「学園モノ」や「オフィスラブ」など、日常生活を舞台に、男性同士の気持ちの変化を、丁寧に描いている作品はとても多いです。感動で、涙してしまう作品もあります。

今回ご紹介した7つのジャンルは、序章に過ぎません。

まだBLを読んだことがないという方は、まずは「学園モノ」からチャレンジしてみてください。BLの可能性は無限大です!