本日発売『まんがタイムきららキャラット』11月号最速レビュー!追いかけるなら今が絶好のチャンスな『紡ぐ乙女と大正の月』など10作品を紹介!

2021年9月28日は「まんがタイムきららキャラット」11月号の発売日!

表紙は『紡ぐ乙女と大正の月』より唯月が描かれています。秋の味覚を前に、こちらへと視線を送っている2人を見ていると新しい季節の訪れを感じますね…!

今月はゲスト作品が8本、センターカラー(巻頭カラー含む)が5本ありました。この記事では、「まんがタイムきららキャラット」の11月号に掲載されている作品から、連載作品2本、ゲスト作品8本の、合計10作品をご紹介いたします!

『紡ぐ乙女と大正の月』

100年前の日本で、未来からやってきた藤川紡が人と人を繋ぐ物語。『紡ぐ乙女と大正の月』は、ちうね先生により描かれている作品です。

11月号では、週末に遊びに出かける紡たちの様子が描かれていました。

紡ぐ乙女と大正の月

(※コミックス第2巻のコマを使用しています)

「雪佳ちゃん! 週末遊びに行かない!?」と、勢いよく雪佳の教室に乗り込んできた紡。どうやら今以上に友達として仲を深めたい様子です。呆れながらも紡の熱意に押し込められた雪佳は、しぶしぶながらに承諾。そして唯月初野八重子と…大所帯になりながらも、紡たちは楽しい週末を迎えました。


紡を始めとしたいつものメンバーから、雪佳、千歳、八重子まで。本作で登場するキャラクターが総出演して週末を楽しむ回でした。改めて話す機会となった初野と千歳、意外な組み合わせの雪佳と八重子、相変わらずの旭…。どこを切り取っても安心してみていられましたね!

紡ぐ乙女と大正の月

(※コミックス第2巻のコマを使用しています)

また、大正要素の濃さも健在です。今回のお話の舞台は上野なわけですが、今では一部しか残ってないアレが当時の状態で描画されていました。筆者は大正時代に疎いため毎回調べながら読み進めていますが、ちうね先生の熱量に感動しっぱなしです…!

今月もヒシヒシと伝わってくる、ちうね先生の大正愛が最高だった11月号でした!

紡ぐ乙女と大正の月 (全2巻) Kindle版

『死神ドットコム』

死神の世界で追い詰められたメルメルが起死回生を図るべく、東京霊(通称:タマ)の魂を刈り取るために借金地獄に足をつっこむ物語。『死神ドットコム』は、優しい内臓先生により描かれている作品です。

11月号は2話分のお話が同時掲載されています。

1話目ではメルメルとタマが合コンに行くお話が、2話目ではなぜか小学生の宿題を手伝わされるメルメルとタマが描かれています。

「1話目」ミライに誘われた合コン…何もないはずがない…

タマの後輩・ミライに誘われた合コンに足を運んだメルメル。奢ってくれるからという理由で迷わず参加を決めてしまいましたが、ミライの呼び出しに裏がないはずはありませんでした…。

女性陣の個性が強すぎる波乱の飲み会。1周回ってタマが一番の常識人に見えてしまいました。そして、メルメルって本気出すとやっぱり美少女だ…と思わされる納得の描写に注目です!

「2話目」なんでこの2人は夏の嫌な部分だけ味わっているんだろう…

台風で部屋が破壊されたり、借金返済のために水着で働かされたりした夏の終わり。メルメルとタマは小学生の宿題を手伝っていました。だってお小遣いをくれるっていうから…。

夏の終わりには切なくなるものですが、ちょっと違う意味の切なさを感じました。このままだといつ借金を返し終えるのか本当にわかりません…。しかし、借金を返し終えることが本当に良いのか…と思わされるラスト1ページに深く考えさせられる11号でした。

『ぽんこつ魔法のプチフール』(ゲスト)

『ぽんこつ魔法のプチフール』は、りの先生により描かれているゲスト作品です。

転校初日。新生活に胸をときめかせながら登校していた女の子・みゆりは、通学の途中で奇妙な出来事を目撃します。なんと通りがかったベンチに座っていた女の子の手元から、突然お菓子が出現したのです。「見ちゃダメーー!」と焦る女の子が振り下ろした杖からは、さらに大量のお菓子が…。こうして、みゆりの一筋縄ではいかない新生活が幕を開けたのでした。


何も知らずに転校してきた学校が、魔法使いの通う学校だった!というワクワクな展開から幕を開けました。マジカルな世界が大好きな女の子と、へっぽこ魔法使い。お互いちょっと抜けており、それだけに優しい世界が広がっています。コレは心が温まる…。

2話目以降に描かれるであろう学園の様子が気になるゲスト掲載1話目でした!

『RI:BULL!!』(ゲスト)

『RI:BULL!!』は、三島右京先生により描かれているゲスト作品です。

勉強熱心な桜野みみは、どれだけ頑張ってもテストの順位が2位であることを気にしていました。1位にいるのはいつも同じ女の子。クールで美人な女の子・椿沢ゆゆです。次こそは1位を勝ち取るため、みみはゆゆの勉強方法を探ることにしました。そして放課後、ゆゆを尾行しているみみが辿り着いたのは…えっ、ダーツカフェ!?


クールで美人な女の子の素顔は、笑顔が素敵なカフェ店員さんだった…!という意外性に引き込まれる作品です。良いですよね、学校では見せない笑顔を持っている女の子…。

そしてその笑顔を作り出すのがダーツだった、というわけで読んでいるとダーツがやってみたくなります。気づいたらマイダーツについて調べていた…なんて人もいるんじゃないでしょうか?(筆者だけかもしれません)

勉強ばかりしてきた女の子が、ライバルに影響されて新しい世界に足を踏み入れる様子が見逃せないゲスト作品でした!

『七×七不思議』(ゲスト)

『七×七不思議』は原作/作画:結城紅/鳴海翠先生により描かれているゲスト作品です。

トイレの花子さん事件を解決して以降、白子の七不思議解明に付き合うことになってしまった。怖がりな七は白子に捕まる前にこっそり帰ろうとしますが、あっけなく迎えに来た白子に逃げ道を塞がれてしまいました。そんな七が今回解明する七不思議は「テケテケ人体模型」。


ゲスト掲載2話目となる今回は、理科準備室の人体模型。なんとなく学校階段の定番なイメージがあるモチーフです。ひとまず動き出す時間まで作戦を立てよう、ということで理科準備室を後にする2人ですが…ほどなくして「デケデケデケ」という音と共に人体模型が走ってきました!怖ッ!

しかし見ているだけの読者心理としてはいくらか余裕があるので、今回も七は追いかけられてるな…と冷静になってしまい、ちょっと微笑ましくもありました。

さて、今回の人体模型にはいったいどんな事情があったのでしょうか?七不思議の秘密が解明されたあとの爽快感を忘れてしまうほど、強烈なラスト1コマも見逃せないゲスト掲載2話目でした!

『反魔法少女†カタストロフィ』(ゲスト)

『反魔法少女†カタストロフィ』は、はがためなむ先生により描かれているゲスト作品です。

薄幸音さいなは魔物に追い詰められていました。これまでにない大ピンチです。しかしさいなは少しワクワクしている様子でした。なぜなら彼女は「魔法少女に助けてもらえたり 逆に僕が魔法少女にスカウトされたりして…!」と考えていたから。

そして想像通り「よろしければ私と契約して反魔法少女に…」と声をかけられたさいな。しかし話を持ちかけてきたのは、まさかの自分を追い詰めていた悪魔でした。なんで!?…ていうか反(アンチ)って!?


中二病な女の子が、不幸体質を見込まれて反魔法少女(魔法少女を倒す魔法少女)にスカウトされます。本人は普通の魔法少女になりたかったようですが「裏ヒーロー」というフレーズにちょっとときめいている様子。中二病心に抗えない女の子、かわいすぎます…。

恥ずかしながらもちょっとその気になってきた中二少女と、いよいよ現れた魔法少女との対決に注目して欲しいゲスト作品でした!

『パティスリーロゼへようこそ』(ゲスト)

『パティスリーロゼへようこそ』は、真宵葉先生により描かれているゲスト作品です。

行き倒れた女の子は1軒の建物に辿り着きました。「パティスリーロゼ」そう書いてある建物の中に入ると、女の子を迎えてくれたのはショーケースに入ったスイーツたち。そう、ここは「パティスリー」。見ているだけでワクワクしてしまうようなお菓子が並んでいる、洋菓子店だったのです。


いいですね、スイーツがテーマの作品…!本作は深掘りしたくなる登場人物の個性が魅力的です。

イバラは全てのスイーツを1人で作ってしまうほど凄腕のシェフ・パティシエール。無愛想ですが、頑張り屋さんな女の子です。スズランはお店のベテランスタッフ。方言+お金周りにキッチリしている、というキャラ付けは体にとても馴染みます。

そしてボタンと名付けられた行き倒れの少女は、無銭飲食の代金を支払うためにお店で働き始めるのですが…なにをやってもダメダメで目が離せません。たった3人でも、もっと知りたくなる個性豊かなメンバーたち。続きが読みたくなるゲスト作品でした!

『見えぬ明日も一歩から』(ゲスト)

『見えぬ明日も一歩から』は、空紅先生により描かれているゲスト作品です。

生まれつき目の見えないカオは、絵のない夢を見ます。絵がなくとも手にぬくもりが伝わってくるような、温かい夢。そこで見た光景も、ぬくもりの正体も知らないはずなのに、ずっと見ていたくなるような夢でした。そんな夢から覚めて、カオは今日も学校へ向かいます。一緒に登校するチハルとサキと共に。


生まれつき目が見えない、という過酷な試練を与えられた女の子が夢を語る物語。しかしその夢は何よりも透き通っていて、誰よりも明るい未来が見えているかのような描かれ方をしていました。短編小説を1本読んだかのような澄み切ったお話を、ぜひともご覧ください!

『今日の魔法は何にする?』(ゲスト)

『今日の魔法は何にする?』は、上原里穂先生により描かれているゲスト作品です。

中間テストの前日、少しだけ気が重いゆまは家に帰ってくると机の上にガチャマシンを見つけました。好奇心のままに1回だけレバーをひねってみることに。するとくま型のかわいいカプセルから人型の謎の生き物が…!

人型の生き物の名前はこぐま。運命の魔法少女に出会うために人間の世界にやってきた「魔法少女の使い魔見習い」でした。


ガチャで魔法少女の使い魔と出会う、という設定がすでに面白い…!

ガチャの中身はたくさん入っているようでしたので、他にはどんな子がいるんだろう…と気になるばかりでした。魔法少女ものということですが、戦うべき巨悪はおらず、魔法少女としてすべきことは、1日1回魔法を使うだけ。その圧倒的に優しい世界との出会いを、ぜひともご覧ください…!

『たいむずピース』(ゲスト)

『たいむずピース』は、久左衛門先生により描かれているゲスト作品です。

進学を機に、親戚の家を借りて暮らすてまり。1人暮らし初日の彼女の家では、怪奇現象が起こっている最中でした。なにやら備え月の祠がひとりでに動いている様子…。ようやく動きが収まったと思ったら、祠から飛び出してきたのは…平安貴族!?


現代を生きる女子高生のてまりと、平安時代からタイムスリップしてきた芳夜のジェネレーションギャップが魅力的な物語。ああ、平安時代だと当たり前なのか…という現代では非常識ともいえる振る舞い、そして現代への順応性の高すぎる芳夜は見逃せませんよ…!

次回12月号は2021年10月28日に発売!

おちこぼれフルーツタルト

(※コミックス第1巻のコマを使用しています)

次回12月号は2021年10月28日に発売します。表紙はがけっぷちの女の子たちの作品から。『ササエルの中には誰もいない』の連載も開始するのでお見逃しなく!

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まんがタイムきららキャラット 2021年10月号 [雑誌]
まんがタイムきららキャラット編集部/著

OGP及び記事内画像はTwitter「まんがタイムきらら編集部公式アカウント」のツイートより
https://twitter.com/mangatimekirara/status/1442504316334448652