マンガアプリ「少年ジャンプ+」にて、個人がマンガを自由に連載できる「インディーズ連載枠」の創設が11日(金)に発表されました。
同機能の注目すべき点は大きく2つで、「担当編集者がつかない」ことと「閲覧数に応じて原稿料がアップする」ことです。これまでにないチャレンジングな連載方式と言えるでしょう。
以下、「ジャンプ+インディーズ連載」の詳細を集英社のプレスリリースから引用します。
■「ジャンプ+インディーズ連載」について ○インディーズ連載作品には、原稿料1ページ5000円+人気ボーナス金を毎話お支払いします。 ○インディーズ連載は編集部員が担当につくことはありません。連載内容は投稿者が自由に考えて執筆できます(担当スタッフが進行管理などをサポートします。表現の修正をお願いする場合もあります)。 ○『SPY×FAMILY』『怪獣8号』『地獄楽』など、漫画界で有数の人気作品を創出し続ける「少年ジャンプ+」で連載し読者の支持を得ることで、投稿作を話題の大ヒット作に成長させることができます。 ○コミックス(紙・電子)刊行を確約するものではありません。 ○インディーズ連載掲載話の出版権・有料での配信権は、インディーズ連載の終了後1年間は集英社が優先して持つものとします。 ○更新頻度は、毎週と隔週のいずれかを選択可。 ○連載終了のタイミングは、ご相談した上で編集部が決定いたします。 ○通常の連載作品とは異なり、Tシャツ購入機能実装、広告還元、有料配信は行いません。
また、閲覧数に応じて支払われる「人気ボーナス金」の金額は以下の通りです。閲覧数が伸びるごとに1ページあたりに支払われる金額が細かく変動していく仕組みのようです。
閲覧数(※以上〜未満) | 原稿料 | 人気ボーナス金 | 1ページあたりの支払い金額 |
0〜10万 | 5000円 | +0円 | =5000円 |
10〜20万 | 5000円 | +1500円 | =6500円 |
20〜30万 | 5000円 | +3000円 | =8000円 |
30〜40万 | 5000円 | +4500円 | =9500円 |
40〜50万 | 5000円 | +6000円 | =11000円 |
50〜60万 | 5000円 | +7500円 | =12500円 |
60〜70万 | 5000円 | +9000円 | =14000円 |
70〜80万 | 5000円 | +10500円 | =15500円 |
80〜90万 | 5000円 | +12000円 | =17000円 |
90〜100万 | 5000円 | +13500円 | =18500円 |
100万以上 | 5000円 | +15000円 | =20000円 |
そして、気になるインディーズ連載の始め方ですが、マンガ投稿サービス「ジャンプルーキー!」内に新設される「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位になり、連載権を獲得する必要があります。
同ランキングにおいて、毎月1位を獲得した作品にジャンプ+インディーズ連載権が授与されます。エントリー対象となるのは、各話8ページ以上で投稿され、3話以上更新されている連載作品です。
最新話が当月にあればランクインが可能で、ランキングは最新3話分の閲覧数の合計で決まります(連載権を獲得しない限り、同じ作品であっても最新話を更新するたびにエントリーが可能)。
また、2020年12月〜2021年2月の間は創設記念キャンペーンとして、本来は毎月1枠である連載権が、上位3作品に授与されます。
以下、「ジャンプ+連載争奪ランキング」へのエントリーに関する説明を集英社のプレスリリースから引用します。
■「ジャンプ+連載争奪ランキング」へのエントリーについて ・各話8ページ以上で投稿。 ・対象となるのは3話以上更新されている連載作品です。 ・ランキングは最新3話の閲覧数(各話公開の7日分)の合計で決まります。(最新話が当月にあるとランクインできる) ・翌月の8日にはランキングが確定します。
エントリー開始は12月11日(金)正午です。
プレスリリースでは、「『商業誌では連載したいけど担当とのやりとりが億劫だ』『商業経験が浅いと原稿料が安くて不公平だ』そんな悩みをもっている漫画家さんはいませんか?」という少年ジャンプ+編集部からのメッセージが記載されており、これまでの編集部の体制では受け止められなかった作家層へのアプローチを目指していることが伺えます。
作品制作への熱意はあるけど、既存の商業誌での連載は肌に合わないーーそんな考えを持つ作家さんは、ぜひともこの機会にエントリーしてみてはいかがでしょうか。
ジャンプ+インディーズ連載
https://www.shonenjump.com/p/sp/indies/
ジャンプ+連載争奪ランキング