本日発売『モーニング』24号最速レビュー!今週の『相談役 島耕作』も、時代に鋭く切り込んでます…!

本日2021年5月13日は、講談社のマンガ週刊誌「モーニング」24号の発売日!今週も、ロングセラー作品から最新作、そしてとっても考えさせられる名作まで、いろんな感情が湧き上がる作品で盛りだくさんです!!

表紙は、常に時代の最先端なテーマを取り上げ続ける『相談役 島耕作』!!新型コロナウィルス罹患の療養も明け、笑顔でお蕎麦を食べていらっしゃいます。

早速、今週の「モーニング」24号の注目作品をご紹介しましょう!

巻頭カラーで特集記事も!『風太郎不戦日記』

「忍法帖」シリーズなどの作家・山田風太郎先生。実は、若かりし頃は医学生でした。太平洋戦記末期の昭和20年に山田先生が書かれていた『戦中派不戦日記』をコミカライズ化したのが、この『風太郎不戦日記』です。体が弱く、戦地に赴くことがなかった山田青年が見た、戦中戦後の日本。それはとても生々しく、当時の空気が一気に近く感じられるほど。

最新話の第14話では、それまで日本人が固く信じてきた「天皇制」についての民衆の捉え方が描かれています。風太郎の心の変化は、苦悩と空虚感を伴っていてとてもリアル…!史実としては知っていても、当時の庶民の心の内まではなかなか分からないもの。その様子を窺い知ることができるこの『風太郎不戦日記』は、日本人ならぜひとも読んでおきたい作品です。

また、巻頭カラーで『戦争の記憶を“再起動”するということ』というタイトルの特集も組まれています。AIによる白黒写真をカラーに蘇らせる「記憶の解凍」に取り組んでいる、東京大学大学院教授、渡邉英徳先生のインタビュー記事です。

なんと『風太郎不戦日記』の最終回が掲載される32号には、山田風太郎先生と友人が映った、昭和20年7月の白黒写真が、渡邉先生の手によってカラー化されて掲載されるとか!終戦間際の日本の学生が、どんな姿で蘇るのか、必見です!!

相談役 島耕作』が描く多様性の時代とは!?

課長時代から30年以上経ち、73歳となった島耕作は今、日本を代表する電機メーカー・テコットの相談役として、現役でバリバリと働いています。

24号に掲載されたSTEP42は、LGBTQ+編!古い考えを持つ重役が多い大企業で多様性を受け入れるには、どのような手段が有効なのでしょうか?今回も、しっかり取材をされた上で描かれていることがビシバシ伝わってくる骨太な内容。素晴らしいエピソードになる予感しかしません!

なお、新型コロナウィルスに感染した島相談役が、療養用のホテルに入ってどんな生活を送ったのかが詳細に描かれた第4巻が、2021年5月21日に発売になります。お見逃し無く!

相談役 島耕作(4) (モーニングコミックス)
弘兼憲史/著

こちらも多様性!サルトルさんの出す解は?『JKさんちのサルトルさん』

「モーニング」18号からスタートした新連載『JKさんちのサルトルさん』。この「モーニング」24号に掲載された第5話も、『相談役 島耕作』と同じLGBTQ+がテーマの回です。

成績優秀だけど複雑な家庭に育つ女子高生、巫(かんなぎ)マリオ。ある日、人間の言葉をしゃべるパグと出会います。なんとこのパグの中身は、フランスの哲学者・サルトル!マリオの家族は、意外とすんなり人間語を話すサルトルを受け入れ、不思議な共同生活が始まります。

前号で、友人のカイリに突然愛の告白をされたマリオ。同性の親友からの急な告白に、マリオは一体どんな答えをだすのでしょうか?そして、サルトルさんは彼女たちにどんな言葉を贈るのでしょうか?

ふたりの関係に大きな波が…!?『焼いてるふたり』

マッチングアプリから始まる愛が、美味しそうな料理を絡めて描かれる『焼いてるふたり』。

マッチングアプリで出会った健太千尋は、健太の転勤を機に、交際ゼロ日で結婚することに。しばらくは遠距離婚となったふたりが、毎週末のBBQで少しずつ心の距離を縮めていく作品です。

最新話の第26話は、健太と千尋、ふたりが一生忘れないであろう一日が描かれています…!

ちなみに、今週焼かれているのはお肉とエリンギでした〜

球場の裏側を覗いちゃおう!『ボールパークでつかまえて!』

千葉にある野球チーム「モーターサンズ」。そのホーム球場である「千葉モーターサンズスタジアム」を舞台に、球場=ボールパークに集うさまざまな人を描く『ボールパークでつかまえて』。

初めてのCS進出をかけて追い上げを見せる千葉モーターサンズしかし、このシーズンでは惜しくもCS進出を逃してしまいました。最新の第35話では、シーズン最終戦の裏側が描かれます。いわゆる“オフシーズン”に突入するボールパークでは、一体どのような物語が生まれるのでしょうか?

個人的な話ですが、「モーニング」24号発売の前日の2021年5月11日に、神宮球場にナイター観戦に行きました!が、新型コロナウィルス感染防止のため、球場で酒類の提供が一切ありません…持ち込みももちろん禁止!私自信は下戸なので良いのですが、いつも美味しそうに野球とビールを楽しんでいる友人たちは、ちょっと寂しそうでもありました。球場で美味しいビールを飲みながら贔屓のチームの活躍を愛でることは、しばらく叶いそうにありません。

そんな中で、この作品の主人公、見た目はギャルだけど中身はとてもピュアなビールの売り子・ルリコたちの元気溢れる描写を見ると、とっても元気になります!現実世界の窮屈さを少しの間だけでも忘れ、作品内のボールパークに遊びに行く。お出かけしづらい昨今、そんな時間の過ごし方はいかがでしょうか?

「モーニング」25号は2021年5月20日発売!

次回の「モーニング」25号は2021年5月20日発売。巻頭カラーは『とりぱん』!作者・とりのなん子先生の愛猫ちゃんが登場するようです。癒やされること間違いなし!

コンビニや書店に並ぶのが待てない、という方には、5月20日0時から、雑誌をまるごと電子で読めたり、お気に入りの作品ごとに楽しむことができる「コミックDAYS」もオススメです!!

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電子書籍はこちらからも!

モーニング 2021年24号 [2021年5月13日発売] [雑誌]
山田風太郎/著,勝田文/著,泰三子/著,うえやまとち/著,竹村優作/著,ヨンチャン/著,弘兼憲史/著,ハナツカシオリ/著,山田芳裕/著,三原和人/著,須賀達郎/著,子鹿ゆずる/著,大槻閑人/著,タナカカツキ/著,なきぼくろ/著,とりのなん子/著,榎本あかまる/著,瀬下猛/著,田島隆/著,東風孝広/著,さのさくら/著,大間九郎/著,田素弘/著,染谷みのる/著,鈴木コイチ/著,灰田高鴻/著,山村東/著,モーニング編集部/編集,東谷護/監修

OGP及び記事内画像は週刊モーニング公式サイトより
https://morning.kodansha.co.jp/morning/2021/24.html