『六道闘争紀』勝ってすべてを手に入れろ!最底辺から世界の頂点を目指す少年の"凄み"

なんのために戦うのか。それは、いつの時代もバトルマンガの根幹に関わる永遠のテーマです。

6月7日に単行本第1巻が発売されたばかりの六道闘争紀に登場する主人公・縁(えん)の戦う理由は至ってシンプル。それは「世界の頂点に立つため」

そんなシンプルで潔い欲望のもと這い上がっていく縁の戦いを描いた『六道闘争紀』のあらすじや魅力について迫ります。

勝てば全てが手に入る世界で

そこは、地上が荒廃し人類が地下に住むようになった世界。陽の光も届かない地下深くの世界に住む人々にとって唯一熱狂できる娯楽が「六道(ろくどう)トーナメント」でした。

「六道トーナメント」とは、番装義鎧(ばんそうぎがい)と呼ばれる機械を身体に埋め込み人体を変形させて特殊能力を得た一部の人々による"最強"を決める戦いです。挑戦者は、戦い、時に殺し合いにまで発展するためかなりリスクを伴います。ですが、チャンピオンはこの世界の富や名声、力、この世の全てを手に入れ、まさに世界の王様として讃えられるので挑戦者は後を絶ちません。

そんな「六道トーナメント」を横目に、生活のためにトーナメントで敗北して命を落とした挑戦者の番装義鎧を集めて日銭を稼ぐ生活を送る少年こそが主人公・です。

*右・縁 / 左・弥勒

地下の世界でも最下層のスラム街に住む天涯孤独の縁は、学校でもいじめられいつも1人ぼっち。さらにせっかく回収した番装義鎧も通りすがりの輩に奪われてしまいます。

まさに最底辺で地べたを這うように生きる縁ですが「六道トーナメント」の王者・弥勒(みろく)との出会いをきっかけに世界が大きく広がります。きっかけは、弥勒に向けられる人々からの惜しみない賞賛と羨望...。それらを目の当たりにした縁は、最底辺から世界最強を賭けて「六道トーナメント」挑みます。

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生きることへの貪欲さ、力強さ

最底辺から世界の頂点まで成り上がるバトルファンタジー『六道闘争紀』。そんなシンプルなストーリー展開の中に散りばめられた縁の謎や、弥勒の圧倒的強さと大胆不敵な性格といった魅力的なキャラクター性が物語をより一層深化させます。

そして、何より注目して欲しいのは縁から漂う「凄み」です。縁は何度も人に裏切られ命の危機にさらされるのですが、その度に主人公らしくスマートに切り抜けたり、クールに振る舞うことは一切しません。その代わり、ただ力強くこう叫ぶのです。

負け犬のまま死にたくない!

縁の「凄み」の正体は、生きることへの貪欲さ、そして力強さです。それらは、セリフはもちろん繊細だけれど芯の強い筆致から強く伝わってきます。

また、作中で描かれる地下の世界の描写は、思わず目を奪われるほど緻密。特に縁が住むスラム街は、無法地帯ならではの混沌とした空気感が伝わってくるような圧巻の描写です。このリアルな世界観が縁の凄みを一層盛り立てます。

六道闘争紀』第1巻 発売中!

世界の頂点に立つため。そんなシンプルな理由で戦う縁の物語を描いた『六道闘争紀』。そんな彼の原動力は、彼自身の魅力でもある「生きることへの貪欲さ」なのかもしれません。

単行本第1巻では、縁が弥勒と出会い「六道トーナメント」を目指し修行に励む様子が収録されています。表紙を飾る年齢の縁がメインで活躍するのは第2巻から。まさに"エピソード0"とも言える縁の出発点に注目です!

番外編①:プレゼントキャンペーン実施中!

番外編②:声優・遊佐浩二氏が弥勒を演じるスペシャルPV公開中!

終わった世界で戦え!

六道闘争紀(1) (アフタヌーンコミックス)
小田世里奈/著

記事内画像はプレスリリースより
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003294.000001719.html