1971年の今日、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法、廃掃法)が施工されたことが由来でできた「清掃の日」。この日から10月1日までの1週間は環境衛生週間となっています。そんな「清掃の日」に読みたいのは…
『不浄を拭う人』の主人公山田正人が脱サラして始めたのは、ゴミ屋敷の清掃や、孤独死などの変死体があった屋内外などの原状回復をする「特殊清掃」の仕事。自宅をはじめ、ホテルや屋外など多岐にわたる仕事の中で、故人がどんな生活をしていたのか、どんな最期を迎えたのかが見えてきます。
そんな「特殊清掃」の仕事の過酷さと現実を垣間見ることが出来る作品です。
「特殊清掃」という仕事で出くわす様々なトラブルや現実をとてもリアルに描いてます。読んでいて辛くなりそうなテーマですが、主人公の冷静でいて穏やかな性格と沖田☓華先生の描く絵とコメディタッチのストーリーに、どんどん読み進めてしまいます。
「清掃」と言っても、亡くなった人が残した痕跡を綺麗にする「特殊清掃」を描いたこちらの作品は、今の日本で問題となっている孤独死についても考えさせられる一冊です。
選/Ato Hiromi(アルライター)