読切作品に非常に力を入れている「少年ジャンプ+」。本日(2021年4月19日)の読切作品はTamamushi先生の『皆やっている』が掲載されました。
ファンタジーな設定を織り交ぜながら、現代社会にあふれる正義感のもろさを描いた作品です。オリジナリティあふれる設定で読者を引き込む本作の見どころをご紹介していきます!
【告知】
新作読切「皆やっている」がジャンプ+にて本日配信です。
小2の時のクラスの女子の間でアレを食すのが流行ってたとこまでは実話です。
いいジャン、拡散して頂けたら滅茶苦茶喜びますよろしくお願いします!
#ジャンププラス https://t.co/3e0Abvp1ik— Tamamushi (@BoboTamamushi) April 18, 2021
作者のTamamushi先生について
本作の作者Tamamushi先生は、ジャンプ+の掲載はこれが初めてではありません。2020年9月に『元素の旅』が掲載されています。
人々が元素を操る世界を描いたファンタジー作品です。『元素の旅』は公開当時大きな話題になっていたので、「あのときの作者なんだ!」と驚かれた方も多いのではないでしょうか?
『元素の旅』ではワクワクするファンタジーな世界を描かれていましたが、今回の作品『皆やっている』では、人の正義感の化けの皮を剥がすようなダークな物語を描いています。
『皆やっている』のあらすじ
読切作品のため、あらすじは簡単にご紹介します。
閉鎖的な学校の中で発生する”スクールカースト”とイジメ。幼馴染の友人でありながら、ハナはクラスに馴染むことができ、黒子は馴染めていません。ハナは黒子にクラスに馴染むように勧めます。黒子はそんなハナをとある世界へ連れ出しました。
浮き彫りになる正義感
本作は序盤で、舞台が学校の教室から別の世界へ変わります。現実の社会を反映した仮想世界の中で繰り広げられる残酷な物語。残酷だからこそ人それぞれのリアルな正義感が浮き彫りになります。
私たち読者は、予想のできない展開の中で、登場人物それぞれの正義の仮面が剥がされ、本性が暴かれる瞬間を目撃します。
現実世界を仮想世界に投影することで正義感の脆さを暴き出す大胆な仕掛けが、この作品の最大の醍醐味です!
印象に残るセリフの数々
また、Tamamushi先生の魅力の一つは、印象に残るセリフです。前作の『元素の旅』でも物語の後半、登場人物のセリフにハッとさせられることが複数ありました。
本作も後半では、印象的なセリフが連続します。
偽善者について語る黒子の言葉。ハナの変化を象徴させるセリフ。
これらのセリフを読むと、まるで自分に向けて言われているようで、読んでいてドキッとします。マンガを読んでいたはずが、いつの間にか自分自身の言動や現代社会について考えを巡らせていました。
一体どんなセリフなのか、ぜひ本編で確認してみてください。
物語に自己を投影するということ
本作では、物語に自己を投影することで自身の正義感の脆さに気づくことができた少女の姿が描かれました。そして、私たち読者もその物語に自分自身を投影することで、自己の言動や社会の現状について考えさせられます。
正義感とはなんなのか?架空の物語を読む意義とはなんなのか?この作品は一見すると奇抜な作品に思えますが、本作の魅力の真ん中には少年マンガそのものの魅力がある気がしています。
あなたの心に強く問いかける本作、まだ読まれていない方はぜひ読んでみてください!
OGP画像は、少年ジャンプ+告知ページ及び『皆やっている』紹介ページOGPより
https://rookie.shonenjump.com/info/entry/2021/04/19/1200https://shonenjumpplus.com/episode/3269632237324248417