NHKの人気番組「浦沢直樹の漫勉」がタイトルを新たに帰ってくることになりました！その名も「浦沢直樹の漫勉neo」！
「浦沢直樹の漫勉」とは『YAWARA！』や『20世紀少年』など数々の名作マンガを生み出してきた、日本マンガ界の巨匠・浦沢直樹先生が仕掛人となり、さまざまなマンガ家の制作現場に密着するマンガ好きにはたまらないドキュメンタリー番組です。
前回のシリーズでは、シーズン4まで放送され日本を代表する人気マンガ家達が登場しました。登場するマンガ家の先生と浦沢直樹先生との対談では数々の創作秘話も飛び出します。
今回は新シリーズの放送に合わせ、シーズン4に登場したマンガ家4人の先生達と、その作品の魅力をお伝えしていきます。
目次
- 『秘密 season 0』｜清水玲子先生
- 『恐怖の重層』｜伊藤潤二先生
- 『レッド 最終章 あさま山荘の10日間』｜山本直樹先生
- 『壬生義士伝』｜ながやす巧先生
- 「浦沢直樹の漫勉」マンガ好き必見のドキュメンタリー番組
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『秘密 season 0』｜清水玲子先生
シーズン4、1人目は美を追求した圧倒的な画力で『輝夜姫』や『月の子』など美しく幻想的な物語を数多く生み出してきた清水玲子先生。
今回番組が制作現場を密着した作品『秘密 season 0』は、清水玲子先生の大ヒット作『秘密-トップシークレット-』のスピンオフと続編を描いた作品です。
『秘密』シリーズでは、死者の脳から記憶を再現できる技術が開発された近未来の日本を舞台に、人並み外れた美貌と頭脳を持つ主人公・薪剛が新人刑事の青木と共に様々な事件の真相に迫っていきます。事件解決のため他人の脳を覗くという禁忌に触れた近未来サスペンス、1話完結型となっていますが本編の1話から読むのがおすすめです！
『恐怖の重層』｜伊藤潤二先生
2人目は、ホラーマンガ家で知られる伊藤潤二先生。今回番組では短編マンガ『恐怖の重層』の制作現場に密着。遺跡発掘の仕事をしていた父が見つけてしまった奇妙な地層。それにより呪いを受けてしまった娘・麗実が主人公。不気味な呪いが緻密な書き込みによってじっとりと表現され、麗実の美しさが物語のおどろおどろしさを引き立てています。
恐ろしくも美しい少女が登場する伊藤潤二先生の代表作『富江』は何度も映画化されている人気作。なんとハリウッドでも実写ドラマ化される予定となっています。
『レッド 最終章 あさま山荘の10日間』｜山本直樹先生
3人目は人間の持つ欲望やエロス、人間心理の光と闇などをテーマに読者に数々の問題作を投げかけてきた山本直樹先生。
密着したのは『レッド 最終章 あさま山荘の10日間』の制作現場。
舞台は1969〜1972年ごろの日本。この時代多くの若者たちが国家に対する不満や怒りにエネルギーを投じて、革命を叫んでいました。そんな若き革命家達の行く末を描く『レッド』シリーズは連載期間10年にも及ぶ大作。その最終章である本作は、日本中を震撼させたあさま山荘での事件の真相が巧みな心理描写とともに淡々と描かれています。
山本直樹先生はデジタルマンガの先駆者。デジタルを活かし、無駄な線を削ぎ落としていく引き算的な手法により描かれる爽やかでクールな絵柄が魅力の一つ。宗教団体に所属し、共同生活を送る人々の人間模様を描いた作品『ビリーバーズ』もおすすめです。
『壬生義士伝』｜ながやす巧先生
シーズン4ラストはながやす巧先生。完璧な作品を求め、執筆の際は綿密な設定資料作成のため数年を費やし、原作を何度も読み込み研究を重ね、細部までこだわりを貫く姿はまさに達人。
今回密着した作品は浅田次郎先生原作の『壬生義士伝』。主人公は激動の幕末を生きた新撰組最強の男、吉村貫一郎。愛と義を貫いた男の生涯が描かれます。
一筆一筆に魂を込めて描き出す人物の表情には感情が湧き立ち、積み重ねられた感情の動きで読者を物語の世界へ引き込んでいきます。一切の妥協を許さず、50年以上描き続けてきたながやす巧先生の集大成ともいえる作品です。
ながやす巧先生は大友克洋先生原作の『沙流羅』も執筆されています。マンガ好きは要チェック！
「浦沢直樹の漫勉」マンガ好き必見のドキュメンタリー番組
使用する道具はもちろん、創作手順も、ペンの持ち方さえも先生によってまさに十人十色の「マンガ」の世界。しかし名作を生み出し続ける先生方の共通点は「書くことが好き」ということでした。
「浦沢直樹の漫勉」の待望の新シリーズ「浦沢直樹の漫勉neo」。第4回はSFやミステリーなどの分野で数多くの傑作を生み出してきたマンガ家・星野之宣先生、現在連載中の海洋冒険記『海帝』に密着します！
本シーズン4も含め、これまで「漫勉」に登場したマンガはこちらにまとめてあります👇
