尊いって感情、知っていますか。私は長らくわからなかったんですが、あるマンガを読み完全に理解しました。今尊い気持ちが身体中をほとばしっています!
そんな気持ちを教えてくれたマンガが、『陽だまりの棲み家』です。
人間と獣の特徴を併せもった半獣が存在する世界。種族としての半獣は存在せず、人間の突然変異として生まれてきます。そんな世界で生きる1人の半獣の幼子と彼女を見守る執事長、あたたかな居場所に集った人々の物語です。
何度読んでも涙がこぼれ、指が感想を書きはじめてしまう愛おしさ。切なくて苦しいとれたての宝石のようなマンガです!
私の好きな『陽だまりの棲み家』の3つの魅力を紹介します。LINEマンガやニコニコ静画、pixiv、マンガボックスで、全話無料で読むことができます。ぜひ読んでみてください。
インディーズマンガだから形にできる想いがある
『陽だまりの棲み家』はインディーズマンガです。商業出版はしておらず、すべて作者である奈川トモさんの手で描かれ公開されています。
商業化のお話もあったそうなのですが、『陽だまりの棲み家』で描きたいものが描けなくなるのではとされなかったそうです。
Twitterに奈川トモ先生が投稿された『陽だまりの棲み家』生誕3周年記念マンガをご覧下さい。
https://twitter.com/nagawatomo/status/1215246999659798528 ©2016-2020 Nagawa Tomo
https://twitter.com/nagawatomo/status/1215246999659798528 ©2016-2020 Nagawa Tomo
https://twitter.com/nagawatomo/status/1215246999659798528 ©2016-2020 Nagawa Tomo
https://twitter.com/nagawatomo/status/1215246999659798528 ©2016-2020 Nagawa Tomo
オリジナルのツイートはこちらからご覧下さい。
本日で『陽だまりの棲み家』が3周年なので、今年は漫画で振り返ってみました。
この3年は私の人生史上、一番過酷で😂
でも、一番楽しい3年でした!😄✨
支えてくださった皆様、心からありがとうございます。
そしてこれからも宜しくお願いいたします✨ pic.twitter.com/M8IiCbVMXW— 奈川トモ( ◜ω◝و(و " (@nagawatomo) January 9, 2020
奈川さんのありったけの想いがマンガを通して伝わってきます! 前のめりに椅子に腰かけ、夢中でマンガを書いている奈川さんを前に物語を読んでいるような不思議な心境。作者さんの息遣いが、画面越しに感じられるようでした。
話によってページ数が違ったり、本編とは違う番外編が始まったり、作者さんが一番物語を自由に駆けまわっています。激しく豊かに駆けまわるキャラクターたちに、心があたたかくかき乱されました。
二年前のですが【創作漫画】
孤独な半獣の少年 と 人間の少女のお話①
(少女は②から出ます。笑)#創作漫画 pic.twitter.com/52omFB7hLN— 奈川トモ( ◜ω◝و(و " (@nagawatomo) June 7, 2019
こちらの番外編のすばらしさといったらもう…! スマホをギュッと握りしめてました。
尊いってこういうことだったのか!
私は『陽だまりの棲み家』を通して、「尊い」としか言い表せない感情と出会いました。他にも「召されそう」や「悶える」など、これまで言葉にしたことがない気持ちが生まれてきたのです。知らなかった感情に名前を与えてくれる、不思議な魅力にあふれています。
そんな新しい出会いをもたらしてくれたのが本作の主人公であるベル・モルフと執事長であるクロアード、館の主人である坊ちゃんや、館に集ったメイドたちです。
https://twitter.com/nagawatomo/status/1238390332040962048 ©2016-2020 Nagawa Tomo
彼女はキツネっぽい半獣であり、館に来る前差別や偏見にさらされてきました。半獣は忌み嫌われ、多くが子供の頃に命を失います。
『陽だまりの棲み家』第3話より
https://www.pixiv.net/artworks/61693680©2016-2020 Nagawa Tomo
⑩半獣はつらいよ pic.twitter.com/N07nf32IiS— 奈川トモ( ◜ω◝و(و " (@nagawatomo) February 1, 2020
半獣として生まれながら、家族から抱きしめられすくすくと成長していったベル。しかし家族と死に別れ守ってくれる人がいない世界は、半獣に優しくありませんでした。
そんな過酷な日々の中、最後までベルの幸せを願った家族の思いがベルのもとへ届きます。
『陽だまりの棲み家』第1話より
https://www.pixiv.net/artworks/61006962 ©2016-2020 Nagawa Tomo
『陽だまりの棲み家』第1話より
https://www.pixiv.net/artworks/61006962©2016-2020 Nagawa Tomo
そして彼女は執事長に抱えられ館へ。小さなメイドとして働くことになります。
ベルを見守る執事長や館で働くメイドたち。過去と今が交差しながら、彼らの過ごす日常が描かれます。
あたたかな陽だまりのような棲み家で心を少しずつ委ねあい、物語を紡いでいく強さを手に入れる。そんな切なく苦しくて愛おしい、笑いながら泣いてしまうマンガなのです。
語りかけられるようなセリフ
一つ一つの仕草と表情から、歩んできた道のりが見えるような物語。その魅力をさらに押し上げているのが、語りかけてくるようなセリフでした。
ありがとう でも僕はリリィと過去を分かち合いたいなんて思わないよ あの痛みは全部僕のものだ それでいいんだ 君が好きになってくれたから 僕は今の自分も昔の自分も 受け入れられるんだから
伝えたい思いが、一つ一つのセリフにぎゅっと詰められていることを感じます。
他にも涙腺が崩壊する番外編に、身悶えしてしまうすてきなイラストなどたくさんの魅力にあふれています。ぜひ一度『陽だまりの棲み家』をのぞいてみてください。あたたかな陽だまりの棲み家が、待っています。
記事で使用している画像は奈川トモ先生許諾の元で掲載しています。快く利用許諾を出して頂きありがとうございました!
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