“40キロ減量”に成功した女性のマンガに、SNSで共感が集まる背景は?作者のやじまりさんにインタビュー

イラストレーター、マンガ家として活動されるやじまりさん。株式会社チョコレイトでコンテンツプランナーとしてさまざまな企画の仕事に携わりながら、イラストを描かれたり、コルクラボ漫画専科に所属してマンガを描かれたりされています。

過去に40キロの減量に成功されたというやじまりさんが、その体験に紐づくコンプレックスをテーマに描いた作品『40キロ痩せてから思うこと①』をTwitterに投稿すると、2020年6月1日現在、1.7万RT、8万いいねと多くの人に読まれました。

この記事では作品をご紹介するとともに、制作背景についてやじまりさんにインタビューさせていただきました。

『40キロ痩せてから思うこと①』

©︎やじまり

©︎やじまり

©︎やじまり

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元のツイートはこちら。

「自分のコンプレックスをしっかり理解したい想いがあった」

ーーインタビューをご快諾くださりありがとうございます!まず、『40キロ痩せてから思うこと①』が多くの人に読まれた理由は何だと思われますか?

反響の大きさに私も驚きました。読んでくださった皆さま、ありがとうございます!今回の作品が広く拡散されたのは、多くの人が意見を持ち、議論したいテーマだったからだと思っています。この作品は私のコンプレックスを紐解いたものですが、Twitterでの反応を見ていると、どこか自分を重ねて読む人が多かったように感じています。

ーー同じような体験をした人が議論するきっかけになったと。それにしても、40キロの減量ってものすごいですね。半端な想いでは成し遂げられないことだと思います。

ランニングをしたり毎日の食事のカロリーを記録したりを2年続け、痩せることに成功しました。おかげで、今では食事を一目見ただけでカロリーを計算できます!

ーー本当に地道な努力の積み重ねで減量に成功されていてすごいです…!

当時は体重が原因で捻挫することが多く、しまいには足の靭帯まで切ってしまい、「いつかもっと大きな怪我をしてしまうんじゃないか」と怖かったんですよね。さらに、当時すごく好きだった人がいて、その人に振り向いてもらいたかったのもダイエットに向き合う理由になりました(笑)。

ーーどうしても痩せたい理由があったんですね。やじまりさんがこの作品を描かれたきっかけは何だったのでしょうか。

以前から自分が恋愛をしていることに対して不快感を覚えたり、恋愛マンガを描くときに気持ちが入り切らなかったりすることがあったんです。それがなぜなのか考えてみると、自分のコンプレックスが浮かび上がってきました。

「このコンプレックスを紐解いたら、しっかり恋愛マンガを描けるようになるかもしれない」と、自分の心身の状態を理解する目的も兼ねて、描いてみようと思ったんです。

ーー日常で感じていた違和感を辿った先に、マンガのテーマを見つけられたんですね。この作品を通して、何を伝えたかったのでしょうか。

「私が感じていたモヤモヤの正体は、こういうことだったんだ」と気付く人がいれば嬉しいなと。このマンガは私の心の話ですが、こういったコンプレックスは大なり小なり、誰もが抱えているものだと思っています。しかし、そのモヤモヤした気持ちの正体に一人で気づくのはなかなか難しいですから。

ーー同じように悩んでいる人の助けになりたい想いがあったんですね。やじまりさんの今後のご活動について、展望を教えてください。

私はこれからも人のコンプレックスを紐解くようなマンガを描いていきたいです。自分でも分からなかった感情を知るのは楽しいし、何より自分の頭にかかった霧が晴れていくようで気持ちいい。これからも見守っていただけると幸いです。

ーー最後に、何か伝えておきたいことがあれば教えてください!

何かのコンプレックスに悩んでいる人には、「自分のことで悩んだりネガティブになることは無駄じゃない」と知ってもらいたいです。たくさん苦しい思いをしましたが、太っていたこともダイエットしたことも後悔していませんし、どちらの期間もあったからこそ今の私があります。


だからこそ、自分の心をちゃんと理解したいと思っています。自分の気持ちについて深く考える時間はすごく大事ですし、気分がどん底まで沈んだとしても、あとは浮上するだけなので!落ち込むことは、次のステップに進むために必要なことだと捉えてほしいです。

あとがき

TwitterのDMでインタビューに応じていただき、とても丁寧にご回答ただいたやじまりさん。どうもありがとうございました!

やじまりさんはこの作品で描いたテーマについて「多くの人が議論したい内容」だと話されていました。彼女のように体型が大きく変わった方でなくとも、容姿が垢抜けた経験がある人にとっては、強く共感できる内容だったのではないでしょうか。

2020年5月5日には、続編も投稿されていました。

最終ページには「つづく」とありますので、続きが気になる方はぜひTwitterでやじまりさんをフォローしてみてください!

やじまりさんがイラストを担当されている、チョコレイト運営のYouTubeチャンネル「TOKYO NEWGAME HOUSE」はこちら。