この音とまれ!

アミュー / 著

先輩が卒業して箏曲部ただ一人の部員になってしまった武蔵。四月になり新入部員の勧誘に励むのだが、部の存在自体を知らない人も居る状態。そんな彼の前に現れた、見るからに不良で箏とは縁の無さそうな新入生が入部したいと言い出して!?

作品概要

アミュー先生の『この音とまれ!』は、2012年から「ジャンプスクエア(集英社)」で、連載開始された、箏曲部(そうきょくぶ / 箏=琴)をテーマにした高校生たちの青春物語です。作中に出てくるオリジナル曲は、アミュー先生のご家族が作曲しており、CDも販売されています。

👉ジャンプスクエアの『この音とまれ!』ページ

あらすじ

先輩たちの卒業後、たった一人で箏曲部を背負うことになってしまった高校2年生の倉田武蔵。部員が集まらなければ廃部という危機の中、暴力事件で有名な久遠愛(くどお ちか / チカ)が入部届を出しにきます。

過去の経歴のこともあって、なかなか人に信用してもらえないチカは、周りから信頼を得るために、自分が思いつく限りのことを行動に変えていきます。チカのまっすぐな性格が、周りの人たちを結びつけ、一つのハーモニーを奏で始めた箏曲部は、改めて「全国大会一位」という目標を掲げ、練習に励むのでした。

作品の魅力

親子の確執、友達との仲たがい、いろんなわだかまりが、箏と音楽を通じて徐々にほどけていく際、登場人物の一生懸命な気持ちが大きな画面で繊細に伝えられてて、彼らと一緒に心が強く揺さぶられます。

『この音とまれ!』というタイトルのように、音楽が人の足を止め、音楽を通じて輪が生まれていくこと。立ち上がる人の強さ、そばにいてくれる人のあたたかさ、許す人の優しさが、音楽を起点に繋がって紡がれる物語が素晴らしいです。

受賞歴

2017年3月8日にキングレコードからリリースされたアルバム「この音とまれ!~時瀬高等学校箏曲部~」は、平成29年度(第72回)文化庁芸術祭賞のレコード部門で優秀賞を受賞。

第32回日本ゴールドディスク大賞の純邦楽・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞。

👉キングレコードの『この音とまれ!』ページ

アニメ情報

2019年4月から1クール目、2019年10月から2クール目が放送開始。

👉アニメ公式サイト

  • 監督:水野竜馬

  • シリーズ構成・脚本:久尾 歩

  • キャラクターデザイン:山中純子

  • サブキャラクターデザイン:小林利充

  • 総作画監督:山中純子、小林利充

  • ディレクションアドバイザー:大庭秀昭

  • アニメーション制作:プラチナビジョン

声優

  • 久遠愛:内田雄馬

  • 倉田武蔵:榎木淳弥

  • 鳳月さとわ:種﨑敦美

  • 高岡哲生:細谷佳正

  • 足立実康:石谷春貴

  • 堺通孝:古川慎

  • 水原光太:井口祐一

  • 来栖妃呂:松本沙羅

  • 滝浪涼香:浪川大輔

  • 堂島晶:東山奈央

作者情報

作者のアミュー先生の誕生日は9月26日。

作中オリジナル曲

龍星群

久遠

堅香子(かたかご)

天泣(てんきゅう)

登場人物紹介

久遠 愛(くどお ちか)/チカ

西中出身で警察沙汰になるほどの暴力事件を起こしたことで有名な青年。友人たちにはチカと呼ばれています。親に見捨てられ、中3の時から居候していた祖父のおかげで性格が穏やかになりますが、祖父の家が襲われる事件の濡れ衣を着せられることに。祖父の大事にしたものが何かを知るために、時瀬高校の箏曲部部に入部を希望します。実は照れ屋で友人想い。

倉田 武蔵(くらた たけぞう)

時瀬高校の箏曲部部長で2年生。プレッシャーに弱く肝心なところで失敗する性格で、自分に自信が持てずにいます。入学式の演奏に心打たれて箏曲部に入部し、先輩たちの想いを受け継ぎ、部を守るために必死に努力しています。

鳳月 さとわ(ほうづき さとわ)

箏の家元である鳳月会(ほうづきかい)のお嬢様で、いろんなコンクールで賞を総ナメしているほどの天才少女。自分にも他人にも厳しく、分からないことを素直に言えない性格。幼い頃から厳しく育てられ、家元の母との間に確執を抱えて鳳月会を破門に。現在は古いアパートで一人暮らしをしています。さとわの名前の由来は、サンスクリット語で「調和・愛・純粋・創造」など。幼い頃に父をなくし、家元としてプレッシャーを抱え続けた母に、想いを届けたくて作曲したのが「天泣」。

高岡 哲生(たかおか てつき)

子供の頃からのチカの友人で病院長の息子。大きな邸宅に住んでいて料理も上手。チカのことを陰ながら支えています。チカはナチュラルに哲生の家に入り浸っています。

久遠 源(くどお げん)

愛の祖父で、時瀬高校の箏曲部をつくった人。チカを引き取り育てていましたが、留守中に不良たちに楽器や家を壊されます。もともと病気を持っていた源は、その数日後に倒れて亡くなります。チカはこの事件の濡れ衣を着せられることに。時瀬高校の現校長の友人。

足立 実康(あだち さねやす)/サネ

哲生の友人で、中学時代、通孝やコータと一緒に不良に絡まれていたところを、チカに助けてもらったことがあります。ギター経験者。

堺 通孝(さかい みちたか)/みっつ

弟と妹の成長によく涙している家族想いの少年。

水原 光太(みずはら こうた)/コータ

好きな人に抱きつくクセがあります。リズムを取るのが苦手で、みんなの足を引っ張ってしまっていることに思い悩みます。

仁科 静音(にしな しずね)

時瀬高校の箏曲部の箏を修理した楽器店のおばあちゃん。久遠の祖父とも知り合い。チカの祖父・源が最後に創った箏をチカに渡します。

滝浪 涼香(たきなみ すずか)

時瀬高校箏曲部の顧問。世界的指揮者の滝浪薫と天才ピアニストの雪森つかさの子ども。音楽エリート家庭の落ちこぼれと呼ばれていたことがありますが、実は7歳でスコア(合奏・重奏におけるすべてのパートがまとめて書かれている楽譜)を作曲するほどの天才。自由に音楽をつづけるために、音楽界から身を引きます。当初は面倒がっていましたが、部員たちに触発され、部のために作曲や指導を始めます。

来栖 妃呂(くるす ひろ)/ヒロ

武蔵と同じく時瀬高校2年生。祖母が箏の経験者。誰も自分の言うことを信じてくれなかった過去の経験から、仲の良い箏曲部の関係を壊そうとしますが、ヒロと向き合おうとする武蔵の真摯さに触れ、徐々に心を開いていきます。武蔵が一人で責任を抱えていることを見かねて、箏曲部の副部長を買って出ます。武蔵に惹かれ始めます。

久遠 衣咲(くどお いさき)

チカの父の妹で、源の娘。高級マンションに住んでおり、その片隅にチカが居候しています。

倉田 武流(くらた たける)

武蔵の弟。男で箏をやっている兄を恥ずかしいと言いつつ、誇りに感じています。

凰 かずさ(おおとり かずさ)

鳳月会に並ぶほど大きな会、華凰会(かおうかい)の跡取り。さとわに憧れを抱いています。神奈川県不動の一位の姫坂女学院筝曲部に所属。姫坂の特徴は音楽が高速で揃うこと。

花村 史(はなむら ふみ)

姫坂女学院の筝曲部。かずさの友人。

桐生 桜介(きりゅう おうすけ)

明陵高校筝曲部の1年生。チャラい性格ですが、合奏での良さを引き出せる演奏をします。生まれつき体が弱く、幼い頃に入院していた経験があります。明陵高校は全国2位の実力校。

神崎 澪(かんざき みお)

珀音(はくと)高校筝曲部の男子部員でマイペースな性格。

堂島 晶(どうじま あきら)

鳳月会傘下の「椿会」の跡取り。全国箏曲コンクールで最優秀賞を獲得した実力者で、技術指導者として時瀬高校箏曲部の指導に当たります。

百谷 名都(ももや なつ)

時瀬箏曲部の新入部員。ドラム経験者。音楽のセンスが良く、要領がいい。

由永 侑(よしなが あつむ)

時瀬箏曲部の新入部員。山田流の箏の経験者。

早乙女 美蘭(さおとめ みらん)

音楽学校である一英高校の邦楽科所属で箏がすべて。一英はさとわが行くはずだった音楽学校で、全国1位の実力校。

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