はたらく細胞WHITE

蟹江鉄史/著,清水茜/原著

『はたらく細胞WHITE』仲良し白血球四人組に後輩白血球ができたよっ!

蟹江鉄史先生マンガ、清水茜先生監修の『はたらく細胞WHITE』は、体の中で細菌やウイルスなどの異物を排除している白血球さんたちのはたらきを描いた細胞ドラマです。

体内ではたらく細胞たちの活躍を描いた『はたらく細胞』の公式スピンオフで、細胞のように分裂増殖する『はたらく細胞』シリーズの一員になります。

いろいろあるよ白血球

シリーズを通してよくはたらいている白血球さんたちは、正確には白血球の中でも好中球と呼ばれる細胞さんたちです。

好中球と同じく白血球に分類される仲間は全部で5種類です。

好中球(Neutrophil)

細菌などの異物を食べて(貪食)除去します。

リンパ球(Lymphocyte)

B細胞、T細胞、NK細胞などいろんな種類があり、それぞれ抗体をつくったり、ウイルスに感染した細胞や腫瘍細胞を排除したりするはたらきがあります。

単球(Monocyte)

細菌の処理のほか、傷んだ細胞や老廃物の処理、異物に対する免疫反応の補助を行います。

好酸球(Eosinophil)

アレルギーに関わる細胞です。

好塩基球(Basophil)

長い間役割が不明でしたが、アレルギーに関わることが分かっています。

後輩ができたよ白血球

元気にはたらく白血球たちですが、ある日幼若な好中球が後輩としてやってきました。その名も桿状(かんじょう)核球。顕微鏡で見ると成熟した好中球の核は、細長いお団子が並ぶように分葉していますが、桿状核球の核は歪んだジェリービーンズ型をしています。

初々しい後輩にはたらき方を教えようと先輩白血球たちは大張り切り。体内を案内したり、白血球と血管内皮細胞をくっつけるL-セレクチンという装備の使い方を教えたりし始めるのでした。

個性が光る4人組白血球

『はたらく細胞』で赤血球さんをよく助けにくる白血球が1146番さんですが、1146番さんには骨髄時代からの親しい友達で2048番さん、4989番さん、2626番さんがいます。

はたらく細胞

異物の貪食っぷりが豪快な彼らですが、細菌はどうやらあんまりおいしくないようです。味オンチの4989番さんは細菌の味は気にしませんが、2048番さんはマイ箸持参で優雅に食事をします。

そして2626番さんは食べるものに妥協しないタイプ。細菌も手間暇かけて調理していただきます。調理法にもこだわった究極の細菌料理の味は果たして!

顕微鏡で見ると同じような見た目の白血球(好中球)さんたちですが、一細胞ごとに注目すると様々な個性をもってはたらいているように感じます。人間も一人一人に個性があるように、一見そっくりに見える細胞たちにも個性があるのかもしれません。

はたらく細胞

24時間365日休まずに、はたらかされるブラック企業で頑張ってくれてる自分の細胞たちに感謝したくなる一冊です。

これで一緒にばいばい菌

細胞たちが住んでるアパートに「さわやかにお別れしよう ばいばい菌」と書かれているなど、細胞たちのほのぼのとした生活風景にもぜひ注目してみてください!

はたらく細胞WHITE(1) (シリウスコミックス)
蟹江鉄史/著,清水茜/著