アルキメデスの大戦

三田紀房著

戦艦「大和」を阻止せよ!!! 日本の未来を1人の数学の天才が変える!? 時は1933年。日本海軍の中枢・海軍省の会議室で、次世代の旗艦を決める新型戦艦建造計画会議が開かれ、2つの陣営が設計採用を争う事に。これからの海戦を見据え、高速の小型戦艦を打ち出す“航空主兵主義”派に対し、海軍内で権力を握る“大艦巨砲主義”派の計画は、世界でも類を見ない超巨大戦艦の建造だった――!!

3行でわかるアルキメデスの大戦

  • 世界恐慌は日本も例外では無く国は疲弊の一歩を辿っていた。軍部は国力の回復を狙い中国大陸への進出を企て、満州国樹立を宣言。だかそれはそのまま欧米列強との対立を意味し、帝国海軍はそれを理由として軍備増強を図ろうとした

  • 新型戦艦建造計画会議は大艦巨砲主義派と航空主兵主義派に二分された。そこで提示された大艦巨砲主義派からの建造費は対抗案のおよそ半額。数字を操作していることは明らかだったが決定までにそれを覆すにはあまりに時間が足りなかった

  • そこで航空主兵主義派が担ぎ出したのが数字の天才、元帝大数学科の学生だった櫂直。その依頼を一度は断る直だったが、戦争の悲惨さに思いを巡らす内翻意する。「戦争を止めなくては!」その思いの元、彼は軍部へ身を投じていく

作品概要

戦時中を生きる天才数学者が戦争を止めるために、数字の力を使って奮闘する『アルキメデスの大戦』は、「ヤングマガジン(講談社)」で2015年5月21日52号から連載されている作品です。作者は『ドラゴン桜』などの人気作で知られる三田紀房先生です。

🔱ヤングマガジンの『アルキメデスの大戦』公式サイト

あらすじ

海軍省の会議で、超巨大戦艦「大和」の建築計画が持ち上がりました。しかし、戦艦の規模に関わらず、戦艦建造の見積もりはかなり安く提出されています。承認を得るために、意図的に見積もりを下げていることは明白でした。巨大戦艦建造を押し通そうとする嶋田少将らの不正を暴くために声がかかったのは、若き天才数学者の櫂直でした。

アルキメデスの大戦

機密扱いにより情報の取得が難しいことに加え、軍部の妨害、さらに短すぎる準備期間など困難な状況の中、戦艦の測量や使われた鉄の量から予算を割り出す方法を生み出すなど、驚異的な計算力によって、櫂は相手方を追い詰めていきます。

作品の魅力

櫂には自身の命を懸けても戦争を止めたいという強い信念があります。しかし、そのためにより性能の高い戦闘機の製作を推進することになったり、軍人たちを誘導するために立てた軍事戦略が軍人たちの心に火をつけてしまったり、戦争の抑止と推進が両輪のように回ってしまうストーリーに強力に惹きつけられます。

アルキメデスの大戦

作者情報

三田紀房(みたのりふさ)先生は、岩手県の生まれで30歳でマンガ家デビューされました。東大合格を目指す学習マンガ『ドラゴン桜』は、2005年に第29回講談社漫画賞(一般部門)、2005年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞されました。

2005年7月にドラマ化もされた『ドラゴン桜』の続編となる『ドラゴン桜2』もドラマ化の予定です。2020年夏からの放送予定は延期され、2021年1月現在放送時期は未定となっています。

🔱日曜劇場『ドラゴン桜2』(仮)のページ

代表作は『アルキメデスの大戦』のほか、『ドラゴン桜』『インベスターZ』『エンゼルバンク』『クロカン』『砂の栄冠』など。

🔱三田紀房先生のページ(コルク)

🔱三田紀房先生のページ(コルクストア)

受賞歴

2019年12月映画『アルキメデスの大戦』石原裕次郎賞受賞

実写化情報

2019年7月26日に実写映画が公開されました。

🔱映画『アルキメデスの大戦』公式サイト

キャスト

  • 櫂 直:菅田将暉

  • 尾崎 鏡子:浜辺美波

  • 田中 正二郎:柄本佑

  • 大里 清:笑福亭鶴瓶

  • 大角 岑生:小林克也

  • 宇野 積蔵:小日向文世

  • 永野 修身:國村隼

  • 嶋田 繁太郎:橋爪功

  • 平山 忠道:田中泯

  • 山本 五十六:舘ひろし

スタッフ

監督・脚本・VFX:山崎貴

登場人物紹介

櫂 直(かい ただし)

帝大数学科に所属していた天才数学者で、海軍主計少佐、のちに中佐。平山案の見積もり金額が正当性に欠けることを証明して欲しいという山本五十六からの依頼を受け、アメリカ行きを蹴って日本に残ることに。見積もり金額算出のために、測量から戦艦長門の設計図をつくり始めます。短期間で使われる鉄の総量から建造費を算出する方法を編み出し、さらに台風による波の影響まで計算して平山案を廃案に持ち込みます。

アルキメデスの大戦

日本を戦争に向かわせないために、数学の力で軍部を動かそうと試み、歴史から鑑みて巨大戦艦など巨大建造物建設は国家滅亡の前兆だと主張します。

アルキメデスの大戦

つぶしたはずの巨大戦艦「大和」建造計画の再浮上を防ぐために、航空機の性能を示し、戦艦よりも優れた兵器であることを示そうとします。大和建造計画が完全に阻止されたことを機に、海軍を辞することを決意しますが、永田鉄山が暗殺されたことを受けて退役を断念。

アルキメデスの大戦

米国との開発競争を起こさせ開戦を引き延ばすために、「大和」をさらに巨大化させて建造することを提案。建造には数年単位の時間がかかるため、建造中はどの国も開戦を避けると予測し、その間に和平交渉を進めることを考えます。新大和の建造承認を得るため、大和の攻撃目標をハワイ真珠湾と定め、太平洋を制する戦略構想を発表。軍人たちの心を掴みますが、同時に開戦への後押しにもなってしまうことに。自身の命を懸けてでも戦争を止めようと尽力します。

山本 五十六(やまもと いそろく)

海軍航空本部技術部長であり、航空主兵主義(海戦の勝敗は航空機の性能によるという考え)の持ち主で、航空機の国産化を推進しました。ただし航空機についてはあまり詳しくありません。

アルキメデスの大戦

尾崎 鏡子(おざき きょうこ)

櫂に惹かれており、乱暴されたと装って櫂を帝大退学に追い込みました。興洋銀行頭取の息子に嫁ぐことになりますが、櫂を密かに想い続けています。

アルキメデスの大戦

藤岡 喜男(ふじおか よしお)

気弱な性格。1934年に自身が設計した水雷艇「峰鶴」の転覆事故を受け、責任を取るために銃で自殺。

アルキメデスの大戦

田中 正二郎(たなか しょうじろう)

櫂の直属の部下だが、年齢は上。

アルキメデスの大戦

永野 修身(ながの おさみ)

問題視されたような人物を毛嫌いする傾向があります。

アルキメデスの大戦

鶴辺 清(つるべ きよし)

大阪鶴辺造船株式会社社長。乗っていた商船が魚雷の攻撃に遭って沈没した経験があり、日本が戦争に向かうことを危惧しています。映画版では笑福亭鶴瓶さんが演じ、大里清に役名が変わっています。

アルキメデスの大戦

大角 岑生(おおすみ みねお)

海軍大臣。

アルキメデスの大戦

宇野 積蔵(うの せきぞう)

戦艦長門の艦長で、櫂と田中の乗船を許可しました。

アルキメデスの大戦

嶋田 繁太郎(しまだ しげたろう)

軍令部第一部長海軍少将。大和建造計画が中止になっても、平山らと共謀して密かに建造を進めています。

アルキメデスの大戦

平山 忠道(ひらやま ただみち)

造船中将。新型戦艦「大和」の設計に関わっています。設計者人生の集大成として巨大戦艦を造りたいと思っています。国防は国家の経済政策であり、公共事業だと考えています。また、大和は巨大戦艦というだけでなく、兵員の心の盾と思っています。

アルキメデスの大戦

小石川 達郎(こいしかわ たつろう)

海軍技術研究所の造船大尉。実際に戦艦がどう使われるかには興味がなく、巨大戦艦を造りたいという欲望を持っています。

アルキメデスの大戦

佳つ世(かつよ)

櫂と恋仲にある芸者。櫂から結婚を申し込まれますが、軍人と芸者では身分が釣り合わず、山本に身を引くように強要され、別れた後は台湾へ向かいます。本名はヒサ。櫂のことはターさまと呼んでいました。

アルキメデスの大戦

堀越 二郎(ほりこし じろう)

三菱重工業名古屋航空機製作所の所属。世界経済が活発となり、航空機によって多くの人が旅行や商売を行うようになれば、各国間の交流が盛んになって国際社会は平和的に発展していくのではないかと考えています。航空機は、人類の未来を明るく豊かにする夢の乗り物であるというのが持論。

アルキメデスの大戦

高任中尉(たかとうちゅうい)

嶋田少将の指示に従い、櫂の悪評を軍部に流すなど、妨害工作を行います。

アルキメデスの大戦

東條 英機(とうじょう ひでき)

大日本帝国陸軍少将で、接続詞や句読点の使い方を直すほど文法の間違いを放っておけない性格。中島と懇意にしている永田鉄山少将を櫂に紹介しますが、その時に「この貸しは必ず返せ」と圧力をかけます。

永田 鉄山(ながた てつざん)

大日本帝国陸軍陸軍省軍務局長で陸軍少将。櫂の依頼を受け、中島の発動機を海軍航空廠へ譲渡するように要請します。統制派の中心人物でしたが、皇道派の暴走により暗殺されます。

アルキメデスの大戦

尾崎 留吉(おざき とめきち)

尾崎財閥総帥で、若くして商才を発揮した鉄成金。鏡子の父。平山造船中将や嶋田少将と組んで新型戦艦の設計に関与しています。借金のために娘の鏡子を銀行頭取の息子に嫁がせます。

中島 知久平(なかじま ちくへい)

機関大尉で、海軍を中途退官して民間航空機製造会社の中島飛行機製作所を創設。飛行機にかける情熱をもった人物。堀越二郎の三菱とはライバル関係にあります。

小山 悌(こやま やすし)

中島飛行機の設計主務者。フランス人技師から薫陶(くんとう)を受け、陸軍九一式戦闘機を完成させました。搭乗員の安全確保を最優先に考えています。

坂巻(さかまき)機関大尉

佳つ世に惚れており、佳つ世を奪った櫂を恨んでいます。海軍航空廠所属。実績も評価もいらず、自分たちの創りたい海軍機を造るという主義でしたが、櫂にごく潰しだと一蹴されます。得意のポーカーで櫂に負け、航空機開発の協力をすることになります。

八神中尉

航空廠の試作機のパイロットを務めます。身体が大きく、もともとはパイロットに向いていない体質でした。空母への着艦経験も豊富。限界を超えるような飛行で試作機をバラバラにすることから、バラバラの八神と呼ばれています。

桑野 肇(くわの はじめ)

艦政本部所属。東京帝国大学造船科卒業。海軍中技師。櫂は桑野を、わがままで協調性に欠け、気難しく尊大で短期、忍耐力にも乏しいと考えますが、設計に関しては大胆で鋭い感性の持ち主だと見抜き、新大和の設計を依頼します。

アルキメデスの大戦

丹原 康介(たんばら こうすけ)

外務省調査部第三課課長。

アルキメデスの大戦

高橋 是清(たかはし これきよ)

大蔵大臣。櫂と密会中に暗殺されます(二・二六事件)。

綾部 マキコ

尾崎家に出入りする洋装店の店主。銀座に店を持っています。生まれは中国で、8歳の時に洋装店に入り、10年間修業を積んでいました。父母と養父母が殺害され、日本を恨んでいます。米国のスパイでしたが、櫂に惹かれ二重スパイに。肩に撃たれた傷があります。

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