「お金」を知らない日本人に贈る『インベスターZ』という教科書
あなたは「お金」についてどのくらい知っていますか?「お金」にどのような感情を持っていますか?その問いかけに対して言い淀んでしまう人にぜひ読んで欲しいのが、『インベスターZ』です。“学費ゼロ”で通える中高一貫校「道塾中学校」に首席入学した”財前考史”。前に現れた謎の先輩に連れられ、彼は校内のとある隠し部屋へ辿り着きます。そこで行われていたのは、「この世で一番エキサイティングなゲーム。人間の血が最も沸き返る究極の勝負…」ここは「投資部」。この投資部が秘密裏に道塾の資産を生み出し続けていたから”学費ゼロ”なんて制度が実現できていたのです。日本では、子供の頃も、大人になった後も「お金」について学ぶ機会がないと言われています。財前家でも、子供にお金について教育するどころか、必死に隠そうとしています。お金がないと困るのは分かりきっているのに、なぜ世の大人達は子供にお金について学ばせないのでしょうか?財前父が言うように、お金が”汚い”ものだからでしょうか?このマンガはそれに”否”と答えています。お金が汚いのではなく、大人もお金について無知なだけなのです。未知に人は恐怖を抱き、それを避けてしまうのです。その対象がどんなに大事なものかも理解しないままに。そんなお金について一切学んでこなかった財前に、投資部では入部した途端に信じられない額を与えられます。「ひゃ…100億円?」そりゃ驚きますよね。誰だって驚きます。でも彼はいきなり大胆な運用を始めて、周りの方が驚かされていくのです。このマンガの魅力はお金のこと、投資のことを学べるのはもちろんのこと、”自分の頭で考える”ことの大切さを強調している点だと思います。何もしなければ将来お金に困ることが見えている今の日本人に一番必要なマンガかもしれません。最後に、作中に登場する問いかけを一つ。「金ハ人ナリ 人ハ金ナリ」少しだけでいいので言葉の意味を考えてみて下さい。答えは第1巻に書いてあります。想像以上に深いですよ。