『狭い世界のアイデンティティー』は、『ハイスコアガール』や『ミスミソウ』、『ゆうやみ特攻隊』といった人気作を手掛ける押切蓮介先生の作品です。
マンガ業界を痛烈に風刺した内容となっており、そのクレイジーでバイオレンスな世界観は一度読んだらやみつきになります!
あらすじ
大手出版社「件社」へマンガの持ち込みに行った兄を何者かによって殺された神藤マホ。
彼女は犯人を探し出し、兄の敵を討つため自らもマンガ家となります。
しかし、彼女が入ったマンガ業界は作家を人間扱いしない編集や、磔にされた打ち切り作家をあざ笑うマンガ家ばかりがいる地獄のような世界だったのです!
そんな世界で目的を果たすため、彼女はマンガを描く力だけではなく、暴力をもって邁進していきます。
『狭い世界のアイデンティティー』は、そんな彼女の復讐譚とマンガ家としての成長を描いた物語です。
怒りを拳に込めて
この作品で描かれているマンガ業界には常軌を逸した理不尽と妬み嫉みによる悪意が蔓延しています。
そんな世界で生きるマンガ家の心の内には、激しい怒りが渦巻いており、その感情は暴力によって表現されます。
理不尽と悪意を振りまく存在が拳一つで吹き飛ばされるという展開は見ていて痛快でもあり、現代社会の鬱屈した雰囲気をぶっ飛ばしてくれる強烈な風刺でもあります。
しかし、その痛々しい暴力表現と消えることのない理不尽や悪意を見ている内に、もっとこの世界の醜さを見てみたいという好奇心も芽生えてきてしまいました。
あのマンガ家が登場している!?
この作品には実在する有名マンガ家と同じ名前のキャラクターが何名も登場しており、このクレイジーな世界観の中で暴れまくっています。
そんな先生方が神藤マホと出会い、どのように物語関わっていくのかは非常に気になるところです。
また、押切先生ご本人が登場するシーンもあり、そこではマンガ家として抱えてきた想いや怒りのようなものが描かれています。
物語が進むごとに登場するマンガ家の数は増えていきます。もしかするとあなたの推しのマンガ家も登場するかも!?
そんなところも楽しめる『狭い世界のアイデンティティー』をぜひ!
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