踊るリスポーン

三ヶ嶋犬太朗 / 著

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『踊るリスポーン』生と性がもりだくさんな最新5巻レビュー!嘉吉嬉の過去も明らかに

踊るリスポーン』待望の第5巻が5月20日に発売されました!

5巻発売記念の「声ちゃんと調子くんのプリクラ風ネップリ」は無事ゲットできましたか?シール用紙に印刷するとまさにプリクラ…!二人の仲睦まじい姿を手に取ることができて嬉しいです。

果たして今回はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。『踊ポン』5巻をコマ画像たっぷりでレビューします。

『踊るリスポーン』5巻は生と性がもりだくさん

「野暮なこと訊かないで」は1巻の声ちゃんのセリフであり、踊ポン全体に流れる一貫したテーマでもあります。

ウィンターキャンプ殺人事件ではまさにその踊ポンマインドを強く感じる締めくくりににやにやした読者も多いはずです。

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ラブコメディの神様の手にかかれば、殺人事件はこんなにもハッピーな結末を迎えるのかと拍手喝采でした。

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続くエピソードでは、声ちゃんが抱える「知らないこと」へのコンプレックスについて描かれました。声ちゃんは今時珍しい純情な女の子というキャラクターですが、常々描かれてきたその伏線が回収されたお話しです。

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男女のあれこれに疎い声ちゃんと、赤ちゃんを守るように声ちゃん守りたい調子くん。スケベな空気に流されず、時間をかけて少しずつ二人の仲が進展している様子が愛おしいです。

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さらに今回は、人気キャラクター嘉吉嬉の哀しい半生も判明しました。筆者は読後から時間がたった今でも相当メンタルに響いています…。

この衝撃を誰かとシェアしたい!嘉吉嬉というキャラクターを知ってほしい!そんな重めな愛でいっぱいです。ネタバレを多く含みますのでご注意ください。

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嘉吉嬉 男尊女卑な犬と人間のハーフ

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踊ポンファンなら知っての通り、嬉は本能に逆らうことなく奔放な性生活をエンジョイしているコンプライアンスぎりぎりのキャラクター。

男尊女卑で、「女の泣き止ませ方暴力しか知らん」という衝撃発言が飛び出すほどです。

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さらには犬と人間のハーフでもあり、二足歩行時には人間に、四足歩行時には犬になることができます。嬉の前足(両腕)は義足ですが、5巻ではその秘密の一端が描かれたのです。

嬉の義足の秘密

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嬉の母親・ヤエは、半分犬として生まれた息子を犬のまま育てます。子育ての手間を惜しんでのことです。

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ある日、嬉はヤエとの約束を破り人間の姿に…。激昂したヤエは嬉の前足をワイヤーで縛りあげ、2度と人間の姿になるなと言いつけ家を出ます。

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食糧もなく、母親を待ちながら冷たいバスルームで横たわる嬉の姿は痛々しく、心臓がぎゅっと縮こまりました。

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その手で運命を掴む

そして、瀕死の嬉が出会った新しい運命が、闇金の悪田兆です。ヤエの借金を取り立てに来たであろう兆を前に、嬉は人間の姿に。

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ワイヤーできつく縛り上げられていた犬の細い前足が、人間サイズに変化するとどうなるか…みなさんならお分かりですね。

母との約束を破り孤独になった嬉は、母との最後の約束をもう一度手放しました。文字通り、自分(の一部)を捨て、生まれ変わった瞬間ではないでしょうか。

兆との出会いは謎に包まれていましたが、こうして「嬉」としての新しい人生が始まったんですね。「嬉」の名前の由来もめちゃくちゃ最高です。(以下、名づけの理由が語られたコマのためマスクあり)

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「よし」は、犬のしつけの一環で「もう自由にしていいよ」の意味として使われる言葉です。兆の言葉のセンスに脱帽しました。兆の願いが、末永く嬉を守ってくれますように。

そんな過去を知った後、5巻42・43話を読み直すとさらにグッときます。普通の女の子・祈莉に変わった嬉がとった行動を、ひとコマひとコマぜひ見返してみてください!

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読めば読むほど深みにハマる

アナーキーに見えても、キャラクター自身のポリシーがブレないようにしているという三ヶ嶋先生。今回の5巻では、混沌としているように見えた嬉を知るピースをまたひとつ見つけることができました。

続く6巻ではどんな物語が待っているのか、踊ポンメンバーの活躍が今からとっても楽しみです!

💘『踊ポン』info💘

🐶三ヶ嶋犬太朗先生Twitter

🎤三ヶ嶋犬太朗先生インタビュー

今回の表紙は手榴弾💣

踊るリスポーン(5) (ヤングマガジンコミックス)
三ヶ嶋犬太朗/著