『3月のライオン』は2007年7月よりヤングアニマルにて連載中の、羽海野チカ先生による将棋を題材にしたヒューマンストーリーです。主人公の桐山零をはじめとする、様々なプロ棋士たちの将棋に人生をかける信念、そして主人公を取り巻く人間模様が描かれています。
読み終わった後に自分も頑張ろうと思わせてくれる『3月のライオン』。その魅力を語っていきます!
主人公は天才棋士!しかし葛藤も
主人公の桐山零は、幼い頃に家族を亡くし、プロの棋士の家に引き取られます。「将棋が強くないと自分の存在価値を示せない」と思った零は、将棋を猛勉強。
努力の結果、なんと中学生でプロの棋士に!そして高校に進学せずプロ棋士として独り立ちします。
しかし、周囲の期待と羨望の目と裏腹に、自分がなぜ将棋をしているのか悩む日々を送る零。苦悩した末に1年遅れて高校に入学することを決意します。
学校生活の人付き合いもうまくいかず、さらに苦悩を繰り返しますが、零を心配してお世話をしてくれる川本家の人々、担任の林田先生、棋士のライバルたちなど、周囲の人に支えられながら成長していきます。
棋士たちそれぞれの信念に熱くなる
『3月のライオン』では、キャラクターそれぞれの物語が丁寧に描かれているのも特徴的。
持病を持っているため体調を崩しやすい中、将棋と向き合う二海堂。
棋士歴が長いがいまだ目立った結果を残せず、苦悩の中努力し続ける島田八段。
その他にもたくさんの棋士が登場し、それぞれの棋士がどんな思いで将棋に人生をかけるのかが丁寧に描かれているので、それぞれのキャラクターのことを深く知ることができます。
そして棋士たちがみんな熱い!それぞれの信念を持って将棋の世界に挑んでいる棋士たちはみんな応援したくなってしまいます!その熱い思いに時に共感し、自分の心も熱くなる感覚がたまりません。
将棋がわからなくてものめり込める
本作は将棋を題材にしたマンガですが、描かれる人間模様や、棋士たちの熱い思いは、将棋に関係なく人生において大切なことを教えてくれます。
また、将棋の解説のコラムが載っていたり、キャラが作中で解説したりしてくれているのが初心者にもありがたいところ。
将棋を知らないから…と躊躇して読まないのはもったいない!
読み終わった後、前向きにさせてくれる
『3月のライオン』は決して、華々しい成功ストーリーではなく、むしろ人生というものがいかに思い通りに進んでいってくれないかについて描かれている作品です。
しかし、周りの人がいれば、がんばっていれば、また前を向くことができるというメッセージがあるのがこの作品の面白いところ。
読み終わった後に自分の中の秘めていた闘志が奮い立たされるような感覚にしてくれます。
『3月のライオン』、是非ご一読ください!