『3月のライオン』ひとつの道を極めなければならない人に捧ぐ名言10選

『3月のライオン』は、東京の下町に住む高校生プロ棋士・桐山零が、自分の生活の全てを将棋に捧げる中で、あかり・ひなた・モモの3姉妹と出会い、失っていた大切なものを取り戻していく物語です。

かけがえのない友達や新しい家族、そして化け物ぞろいのプロ棋士との出会いの中で、読者の心に響く数々の名言が生まれていきます。

というわけで、『3月のライオン』の名言を集めてみました。ややネタバレになるセリフも登場してくるため、原作未読の方はご注意です⚠️

3月のライオン 1 (ジェッツコミックス)

羽海野チカ/著

負けました
自分で自分をメンテナンスできる人間
「潔い」のと「投げやり」なのは似ているけど違うんだ！！
弱いヤツには用はねーんだよっっっ
もし相手がモンペ出して来んならこっちはモン教出すしかねーだろが！？
落ち着くまで裏返って空見てろ
うるさい！！このこわっぱが！！
ゴキ中に暗い顔は似合いませんよ...どうか...ゴキゲンに...
人は情熱を失うとせっかちになる
一緒にごはん食べよ？
ひとつの道を極める人へ

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負けました

対局中に打つ手がなくなった時に自ら負けを認める、『3月のライオン』でたびたび登場することばです。

負けたら内臓がひっくりかえるくらい悔しく、強くなればなるほどかけた時間の分だけ、負けるのはさらに悔しい。果たして零にとって将棋は楽しいものなのか？というのは物語の重要なテーマです。

自分で自分をメンテナンスできる人間

零の養父・幸田柾近棋士のセリフ。

“

プロになるのがゴールなんじゃない。なってからの方が気が遠くなる程長いんだ。進めば進む程道はけわしくまわりに人はいなくなる。自分で自分をメンテナンスできる人間しか、どのみち先へは進めなくなるんだよ。

引用元：『3月のライオン』1巻

「潔い」のと「投げやり」なのは似ているけど違うんだ！！

零の心友・二海堂晴信の大盤解説でのセリフ。

「自分を大切にしろっ——それができないのが”伸び悩み”の原因だっっ」のように、零のために励ましのことばを投げかけてくれる二海堂ですが、ライバルが強くなれば自分のためにもなるということを知りつつ、あえて励ましているのがほほえましいのです。

弱いヤツには用はねーんだよっっっ

離婚が決まり、娘との最後のクリスマスの日に零に敗北した安井学六段に対する叫び。

家庭内暴力や対局前の飲酒など、安井六段へ同情の余地はありませんが、泣きっ面に蜂以上のトドメを刺さなければならない、プロ棋士・桐山零の悲痛な慟哭が胸にしみるシーンです。

もし相手がモンペ出して来んならこっちはモン教出すしかねーだろが！？

ひなたがいじめられていることを、零がお世話になっている林田先生に相談した時のセリフ。

いじめという答えのない問題に、教師の視点から本気で考えアドバイスをしている様子を見て、彼を好きになった読者多数（のはず）。ちなみに「モン教」はモンスターペアレントならぬ、モンスター教師の略称です。

落ち着くまで裏返って空見てろ

入江健一郎棋士が小学生の頃、遠泳で溺れたときに先生にかけられたことば。溺れた時にはパニックにならず冷静に対処せよという教えを、将棋と紐づけて零との対極に挑みます。

うるさい！！このこわっぱが！！

藤本雷堂棋竜が、詰みかけている盤面（現実）を直視できず、トークで零のメンタルを攻撃するシーン。

北新地のキャバ嬢に対局報酬を貢ぎ、別居中の奥さんへ生活費を仕送りしている苦労人、藤本棋竜の独演会は『3月のライオン』の見所のひとつです。

ゴキ中に暗い顔は似合いませんよ...どうか...ゴキゲンに...

滑川臨也七段が三角六段に対して心に直接語りかけたセリフ。

「ゴキ中」とは振り飛車戦法のひとつ「ゴキゲン中飛車」のことで、考案者・近藤正和六段が陽気な人柄だったことが由来になっています。

人は情熱を失うとせっかちになる

野火止あづさ六段の名言。

“

人は情熱を失うとせっかちになる。次から次へ成果が欲しくなり近道を探し始める。——でも「最短距離」はみんなが通りたい道だからギュウギュウな上、「みんなが持っているモノ」しかもう落ちていない。そしてその「もうみんなが持っているモノ」を投げつけあっても、勝負はなかなかつかない。しかも近道を選びがちで歩いていないので、基礎体力が落ちている。するとますます、もっとお得な道を探したくなる。

引用元：『3月のライオン』15巻

“

神さま僕はっっ、野蛮なままでいたい。お得なルートばかり探して少しずつ弱くなってあきらめがつく日を待つより、道無き道につっこんで何度も迷って転んで泣き叫んで泣き喚く、勇気と体力を無くしたくない！！！そして「あいつ必死すぎww」とか言って笑ってたヤツらに、とれたてのワケのわかんないモノぶつけてやりたい！！

引用元：『3月のライオン』15巻