Thisコミュニケーション

六内円栄 / 著

不死vs論理vs侵略!『Thisコミュニケーション』人類滅亡の危機に立ち向かう悪魔的合理主義者と不死身の少女軍団

ジャンプSQ.にて連載中の『Thisコミュニケーション』、注目の第1巻が2020年8月4日に発売されました。

この作品は六内円栄先生が描く生存戦略サスペンスです。少年マンガらしからぬ主人公の思考回路とスリリングな頭脳戦にページをめくる指が止まりません!

この興奮を追いかけるなら、今です!

※本記事には第一話のネタバレが含まれます。ご注意ください。

『Thisコミュニケーション』のあらすじ

20世紀後半、突如として現れた謎の生命体「イペリット」によって地上は荒廃し、人類はほぼ壊滅してしまいます。生き残りである元軍人のデルウハは、食料を求め雪山をさまよっていました。

やっとの思いでたどり着いた研究施設も崩壊状態であり、万事休すのデルウハは自殺を図ります。しかし、一人の少女に発見され一命を取り留めることに。人類の生き残りが暮らす研究施設では「ハントレス」と呼ばれる少女兵たちが暮らしており、イペリットと戦闘を繰り広げていたのです。

対イペリット少女兵「ハントレス」

保護されたデルウハを待ち受けていたのは、物語の主軸となる少女兵「ハントレス」。

その実、彼女たちは対イペリット用に研究所の人間が子供を薬漬けにして造り出した兵士だったのです。さらに、6人いるハントレスは全員とても我が強く、所長でさえ手をこまねくじゃじゃ馬ばかりでした。

一(いち)番目のハントレス、いちこ。真面目だが他のハントレスに嫌悪感を抱いています。

二()番目のハントレス、にこは明るい性格ですが仲間をおちょくる一面も。

三(さん / )番目、みちは逆に周囲に干渉しません。

四番(よん)目、よみはデルウハの第一発見者。非常に好戦的でハントレスの中でも無鉄砲なところが目立ちます。

五(いつつ)番目のいつかはよみの暴走に手を焼く一人。

六(むっつ)番目のむつは内気な性格ですが、とても思慮深くデルウハや仲間のハントレスのことをよく観察しています。

また、彼女たちは造られた存在であり一定の条件下で死ぬ1時間前の状態で再生する力を持っています。これが後々の展開に重要な意味を持つこととなります。

しかし、そんな彼女たちには協調性のかけらもありません。肝心の戦闘においても苦戦を強いられている状況に困り果てていた所長は、元軍人であることを見込んでデルウハに彼女らの指揮をとらせることを決断します。

見所は悪魔的合理主義者デルウハがいかにハントレスたちを導くか

この作品の最大の見所はデルウハの悪魔的な合理主義思考によるハントレスとの頭脳戦です。真の敵対相手はイペリットなのですが、じゃじゃ馬ハントレスを手懐け、統率を執ることが先決なのです。

デルウハは元軍人ではありますが、戦闘用に造られたハントレスは並みの人間以上の怪力を持つため力ずくではどうにもなりません。また、我の強さからそもそも指示を聞く耳を持ちません。

とある戦闘において同士討ちにより、過ってむつを殺してしまったよみ

気が動転してしまうよみに対して、デルウハが取った衝撃的な手段とは、ハントレスの再生する力を利用してその事実をリセットをすることでした。

戦闘中の仲間同士の諍いから仲違いしていたハントレス達全員の記憶を抹消する究極の手段を平然と実行し「戦場において死者の2割は同士討ちですよ」と嘯(うそぶ)くデルウハの冷酷かつ合理的な行動には驚かされるでしょう。

目的の為にはあらゆる手段に手を染める。この悪魔的な究極の合理主義者デルウハが今後、じゃじゃ馬のハントレスたちをいかに変革させ統率を取っていくのか。

手に汗握る生存戦略はまだまだ始まったばかりです!

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Thisコミュニケーション 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
六内円栄/著