あかぼし俳句帖

有間しのぶ/著,奥山直/著

『あかぼし俳句帖』『ほしとんで』おうち時間 気軽に俳句を 詠んでみる

GW到来!…とはいえ外出が難しいこのご時世。
外出してやりたかったことが出来ないモヤモヤ…
いつにも増して増える家事へのイライラ…

そんな気持ちを自宅で「俳句」にして詠んでみませんか?

日常の不満や、GWでキャンセルになった用事のあそこに行きたい!とかあれをやりたいなぁという想いを「俳句」という手段で言語化することで、思考もアウトプットされ良いガス抜きになるのではないでしょうか。

俳句=年配の方々の趣味とイメージされる方も多いと思います。

しかし最近、様々なタレントの才能を計るテレビ番組「プレバト!!」の俳句部門でジャニーズJr.の人気グループ・Kis-My-Ft2横尾渉さん北山宏光さん、特撮ヒーロー番組「仮面ライダーエグゼイド」に檀黎斗役で出演された岩永徹也さんの様な若い世代のタレントが個性豊かで新鮮な俳句を披露し活躍を見せ、年代問わず出来る身近な趣味というイメージになりつつある様に思えます。

学べる俳句マンガ2選

「俳句に挑戦してみたいけど、どう勉強していいかわからない」という方にオススメの俳句マンガ2選を紹介します。

どちらのマンガの主人公も初めて俳句に挑戦するキャラなので同じ初心者の目線で楽しく学べる作品です。

『あかぼし俳句帖』

第23回手塚治虫文化賞のマンガ大賞受賞作『その女、ジルバ』の著者である有間しのぶ先生が原作を担当し、奥山直先生が作画をされたサラリーマンが主人公の俳句マンガ『あかぼし俳句帖』。

定年を5年後に控えたシニアサラリーマン明星啓吾は自動車メーカー広報部で仕事人間として夢中で働いていたものの、現在は閑職に就き暇を持て余す日々。

そんな現状を打破したいと始めた俳句がきっかけで様々な人との出会いや新たな視点に目覚めていく物語です。

主人公の明星はひょうきんでお調子者なオジサンで、俳句を褒められるとすぐに得意気になったり自信のあった句が思ったより評価されず凹んだりする姿が自分にも覚えがあって気恥ずかしい気持ちにもなるのですが、そんなところについ共感し親しみを覚えます。

また、所属している句会の吟行(詩歌をつくるために景色のよい所や名所旧跡に出かけてゆくこと)した先での句会でメンバーの一人が詠んだ「葛餅のぽたりとたりと手こずらせ」という句が他のメンバーからイマイチな反応をされている場面で「「ぽたりとたり」という言葉が葛餅の質感を表すキャッチフレーズとなっているのが印象に残った」と自分自身が良いと感じた点を胸を張って語る場面が印象的で、俳句に対する感性はひとそれぞれ自由でいいのだという安心感を読者に与えてくれます。

あかぼし俳句帖(1) (ビッグコミックス)
有間しのぶ/著,奥山直/著

『ほしとんで』

ほしとんで』は、書店員として働いていた自身の体験を面白く描いたコミックエッセイ『ガイコツ書店員 本田さん』の著者・本田さんのオリジナルマンガ。

八島大学芸術学部 通称「やし芸」の新入生・尾崎流星が本命の小説ゼミではなく俳句ゼミに入ることになり俳句を学びます。

芸術学部が舞台でありながら、登場するキャラ達が割と地味で落ち着いたオタク属性が多めな為、同じ系統のオタクである私としては読んでいてとても和むし、読めば読むほどキャラの個性がクセになっていきます。

最初の授業で「穴埋め俳句」と題し既存の俳句の一部を空欄にし、生徒ひとりひとりが考えて穴埋めし披露するという内容があるのですが、その作品の中でそれぞれの個性が出ていて面白いし、自分だったらどんな言葉を入れようかなと自分もゼミの生徒として授業を受けている気持ちで読み進められます。

ほしとんで01 (ジーンLINEコミックス)
本田/著

『ほしとんで』はLINEマンガで隔週金曜更新で連載中です!

俳句作りは難しいけど面白い!

紹介した作品どちらにも「猫の恋」という季語が登場します。

マンガで初めて知りましたがこれは春の季語で、理由は猫の早春の発情期が一番激しいからだそうです。

そういった知識を得ると日常で目にするものに対して「あれは季語になるかな?」と新たな目線で捉えることが出来ます。

私もマンガを読んだことがきっかけで俳句作りに挑戦してみましたが、簡単に浮かばず意外と難しいと感じました。

けれど、自分の心情を俳句という短い字数の中にピタリと当て嵌められた時はパズルが完成する様な気持ちよさと楽しさがあります。

皆さんの部屋の中、窓から見える景色からはどんな句が浮かびますか?


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