だらしない夫じゃなくて依存症でした

三森 みさ(著) 今成 知美(監修) 島内 理恵(監修) 田中 紀子(監修) 松井 由美(監修) 松本 俊彦(監修) 村瀬 華子(監修)

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『だらしない夫じゃなくて依存症でした』 誰にでも起こる「やめられない中毒」の対処法

ギャンブルやお酒、単に好きなだけだし、楽しい思いをして気分が明るくなるからいいじゃない、誰にも迷惑かけてないんだし。そう思っていたら、いつの間にか、なかなかやめられなくなってることってありませんか?

だらしない夫じゃなくて依存症でした』は「依存症」という病気について、アルコール依存症になった夫とその妻の物語を通じて、分かりやすく解説した作品です。

だらしない夫じゃなくて依存症でした
三森 みさ(著) 今成 知美(監修) 島内 理恵(監修) 田中 紀子(監修) 松井 由美(監修) 松本 俊彦(監修) 村瀬 華子(監修)

誰にでもなる可能性があるからこそ、依存症に自分がなってしまった時、家族がなってしまった時の対処法として読んでおきたい一冊です。

だらしない夫じゃなくて依存症でした
三森みさ/著,今成知美/監修,島内理恵/監修,田中紀子/監修,松井由美/監修,松本俊彦/監修,村瀬華子/監修


一番やめたいのは本人

もともと内向的だった夫・ショウのお酒の量と回数が徐々に増えたことが気になる妻のユリ。慣れない仕事でストレスがたまってるんだろうなぁ、と最初は優しく見守っていましたが、休みの日にずっとお酒を飲みながらボーっとしているショウの姿に不安を感じ始めます。

だらしない夫じゃなくて依存症でした

だんだんユリへの暴言がひどくなり、時にはどこで怪我したのか血まみれで帰ってくるようなことも。でも、この頃は病気ではなく、単にだらしない人なんだと思っていたのです。

だらしない夫じゃなくて依存症でした

依存症は病気なので、本人の意志ではやめることができません。何より、依存している本人が一番、やめたいと思いながら「できない自分」という苦しみを抱えているのです。

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プロセス依存・物質依存とは?

依存症は大きく「プロセス依存」と「物質依存」の2つに分けられます。

<プロセス依存>

ギャンブルやゲーム、FXなどの投資、インターネット、買い物、性、万引き、自傷行為などがこちらに当たります。

<物質依存>

代表的なものはアルコール。ほかにタバコや薬物などがこれに当たります。

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依存症の人の家族が気をつけること

家族が依存症になってしまった時にやってはいけないことが主に2つあります。

1)身の回りの世話をしない。

アルコール依存でゴミが散らかっていても、家族がきれいに片づけたり後始末をしたりしてしまうと、本人が問題に気づけなくなってしまいます。片付けたい気持ちはちょっとガマン。やめたほうがよさそうというのを本人が気づけるように意識してみましょう!

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2)正論を言ったり指導したりしない。

家族が昼間から飲んだくれてたら、いろいろ言いたくなってしまいますよね…。家族としては本当にツラいところなのですが、正論が本人をより追い詰め、依存という現実逃避を助長してしまう可能性があります。

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「大変だったね」という共感を示したり、「片付けてくれたら私は嬉しいな」という自分目線で気持ちを伝えたりすることで、本人がやめたいと言い出せる関係をつくることが大切です。

まずは自分を大切に

ひどくなる暴言、誰にも頼れない孤独、妻の責任というプレッシャーを抱えるユリ。病気だって言われても、そう簡単に優しくなんてできません。だって、何度も裏切られたから。

だらしない夫じゃなくて依存症でした

脳の機能を元に戻す薬はありませんが、依存症は「やめられた日」を毎日積み上げていくことが大事で、病気自身と向き合い付き合って行くことが必要な病気です。

家族も本人のことでいっぱいにならないように、自分がやりたいことや自分のための時間をちゃんと取ってくださいね。

大事なのは「自分自身を大切に」することです。

助けてくれる人たちを頼ろう

病院や保健所に行くのってなんだか大ごとみたいに感じてしまうかもしれませんが、医療機関に行く意味は「安心を得ること」です。何もなければ安心できますし、心のモヤモヤを聞いてもらえるだけでスッキリできることってありますよね。

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依存症の場合の相談は、保健所か精神保健福祉センターへ。インターネットで最寄りの医療機関や相談窓口を探せるので、まずは検索してみてください。

また、同じ問題を抱えた人たちが自主的に開催している「自助グループ」もあります。家族だけの会もありますし、依存症の本人と一緒に参加するものもあります。批判や詮索なしで、秘密が守られる安全・安心の場なので、自分の正直な気持ちを話し聞いてもらうことができます。

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医療機関も自助グループもたくさんあるので、自分に合うところを探してみるといいですよ!自助グループのおかげで依存から抜けられた人もたくさんいます。

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また、「仲間とのつながりやほかの楽しみ、幸せな環境がある」ことは、依存症から自分を守ってくれるかもしれません。

だらしない夫じゃなくて依存症でした

あなたの近くにも、助けてくれる人の存在が必ずあるので、一人で苦しまないで、誰かに打ち明けることも考えてみてくださいね!

自分を好きになること

満たされない思いや自分なんかダメだって思ってしまう心の穴を、何かで埋めようとするような時に、依存ってしやすくなりますよねぇ。本書では、作者の三森みさ先生ご自身のプチ依存体験も描かれています。

依存っていうもの自体が脳の機能なので、誰でもなることなんですよね。みじんこも人狼ゲーム、甘いミルクティー(=糖分)、買い物(三森先生と同じく使わない画材…)といろんなものにハマったことがあります。特にオンラインゲームはハマるとヤバい!

だらしない夫じゃなくて依存症でした

本書の中で繰り返し伝えられているのは、「自分を好きになること」「自分は自分でいい」って認めること。依存っていうのは、どこか生きづらさを抱えていた自分が、この世界で生きるために必要だったことです。

だらしない夫じゃなくて依存症でした
三森みさ/著,今成知美/監修,島内理恵/監修,田中紀子/監修,松井由美/監修,松本俊彦/監修,村瀬華子/監修

ハマりすぎる前に冷静に自分で距離を取れるように。助けてくれる人たちと繋がれるように。知識をもつことは自分や家族の身を守ってくれますよ!ぜひ、読んでみてください!


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