やれたかも委員会

吉田貴司著

『やれたかも委員会』ありえたかもしれないもう一つの人生を想う

「あの時もっと勇気を出していれば、あの人と一夜を共にできたかもしれない。」

そんな昔話をみなさんはお持ちでしょうか?

思い出す度に、後悔や疑問・興奮・喪失感など様々な感情がわきおこってくる「やれたかもしれないあの時の思い出」。そんな「やれたかも話」を読者から募集して、オムニバス形式で描いた作品が『やれたかも委員会』です。

誰もが一度は考える、「あの時ああしていれば自分の人生違ったかも…」。この作品を読むと登場人物に共感し、今とは違った別の人生を妄想してみたくなります。

他人の「やれたかも話」なんて興味ない!と思っている方も、ぜひ一度読んでみてください。きっとこの作品に心が揺さぶられるはずです。その理由を語らせてください!

あの夜、果たしてやれたのか?!

とあるビルの一室。そこで開催されるのは「やれたかも委員会」。相談者は3名の判定員に「やれたかも話」を打ち明けます。

相談者のエピソードを聞き終えた委員3名は、やれた/やれたとは言えないの判定を下します。

委員3名の判定がバラバラで面白い!

委員は男性2人・女性1人で構成されています。委員の3名はやれたかどうか?を真剣に検証し、判定を下します。

🥋能島 明(のうじまあきら)

毎回迷うことなく「やれた」と判定。自信満々の判定についつい笑ってしまいますが、読者に安心感を与えてくれます。最後の講評には必ず名言を残し、相談者の心に寄り添います。

🕶パラディソ

「やれた」の判定が多いが、「やれたとは言えない」も出すこともあるフラットな判定員。男性読者に一番近い視点なのではないでしょうか。

👩🏻‍💼月 満子(つき みちこ)

彼女の判定は非常に厳し目です。

↑ 女性を誘うタイミングを全く理解していなかった相談者にこの一言。

男性相談者の淡い期待を一刀両断。彼女の鋭い指摘に男性読者はドキリとさせられることでしょう。

そんな3人が全員「やれた」と判定したらお祝いです!委員3名と相談者は一緒に豪華なお食事に行ってきます。なぜだか読者も嬉しい!

読者から募集したエピソードを描く!

作中の「やれたかも話」は、読者から募集したエピソードをもとに描かれています。リアルな体験談だからこそ「やれたかどうか?」の検証のしがいがあります!

読者からのエピソードは定期的に募集されています。2020年6月には第6回のエピソード募集がされていました。

募集の情報は作者の吉田貴司先生noteで発表されています。

こちらのアカウントで作品も公開されていますので、noteアカウントをお持ちの方はぜひフォローしましょう!

こんな「やれたかも話」が語られます

作中で語られるエピソードをご紹介します。(紹介するエピソードはnoteで無料で読めます!)

case003「焼きそら豆と内もものぬくもり」(第1巻収録)

二人きりでカラオケで徹夜した女性をおんぶして自宅前まで送っていくも、「部屋にあがっていい?」と言い出せなかった男性の話。

case022「甘え上手の君でいて」(第3巻収録)

同窓会で再会した憧れの同級生とホテルまで行くも、キス以上のことを拒まれてしまった男性の話。

男性のエピソードが多いですが、女性が語る回ももちろんあります。

case008「あの日、大きな木の下で」(第1巻収録)

好意を抱いている同級生と地元で有名な「やり」スポットに一緒に行くも、何もせずに帰ってきた女子高生の話。

果たしてやれたのか?あなたも委員のメンバーになり切って判定してみましょう!

やりきれないエピソードに共感と興奮

エピソードごとに読者の感情は様々です。

「いまだ誘え!」
「なぜここでいかない!?」

まるでサッカー観戦しているかのようなハラハラ感やモヤモヤ感。3大欲求の性欲が関わるからこそ興奮はより一層です。別のエピソードでは、

「いやいや、そんなことだけでやれると思ってしまったの!?」

驚きを感じることも。そして最後には、やれずに肩を落とす相談者に読者は共感します。

「その気持ち分かる!なにはともあれよく頑張った!」

相談者の人生に、なぜだかエールを送りたくなってしまいます

結末が分かってるからこそ感情移入できる

この作品はタイトル通り、結果やれないのです。にもかかわらず、読者は相談者のエピソードにハラハラ・ドキドキしてしまいます。結末が分かっているからこそ、安心してその過程を楽しむことができます

「やれたかも話」を今更になって語るわけとは?

過去のたった一夜の思い出を、相談者はなぜ今更になって語ろうとするのでしょうか?それは、未完の物語に終止符を打ちたいから。なのではないかと思っています。

あと少し勇気があれば、ありえたかもしれないもう一つの人生。相談者は「やれたかも話」を思い出す度に、後悔や疑問、興奮や喪失感など、さまざまな感情が今でも強くわきおこってくるのでしょう。

相談者にとってこの思い出は、感情の整理がいまだにつかず、心のアルバムにしまいこむことができない未完の物語になっているのだと思います。そんな未完の物語を、委員会で語り、やれたかどうか判定してもらうことで、「やれたかも話」はやっと一つの結末を迎えられている気がするのです。

誰にでもある未完の物語

「やれたかもしれない」夜は人生の宝です 後生大切になさってください

判定員の一人、能島さんのお言葉です。

読者のみなさんにも「やれたかも話」に限らず、心のアルバムにしまいこめていない未完の物語をいくつかお持ちなのではないでしょうか?この作品を読んでいるとそんな昔話が思い出され、おさえていた感情が心の奥底でうずめきだしてきます。

ハラハラ・ドキドキする楽しさがあるだけでなく、懐かしい思い出が複雑な感情を伴ってよみがえってくるこの作品。だからこそ、『やれたかも委員会』は多くの人の心を揺さぶるのだと思います。

この作品を読んで、ありえたかもしれないもう一つの人生にあなたも思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

あなたはどのエピソードがお好き?

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