『よふかしのうた』は、アニメ化もされた『だがしかし』の作者であるコトヤマ先生による作品です。夜ってなんだか危険な空気があるけれど、その危険な空気に誘われて、思わず自分が開放的になってしまうような感覚ってありませんか?
「危険だけど、何故か惹かれてしまう」そんな夜の世界を夜の王である吸血鬼が案内してくれる素敵な物語を味わってみるのはどうでしょうか。
『よふかしのうた』はふとしたきっかけで不登校になり、夜の時間を持て余している中学生の夜守コウ(やもりこう)が、吸血鬼の女の子である七草ナズナ(ななくさなずな)と出会い、恋におちるために夜の街に繰り出す物語です。
夜の世界に魅了されて
はじめての夜ふかしでナズナが吸血鬼であると知ったコウは、自分も夜の世界を自由に生きる吸血鬼になりたい!と思うようになります。ただし、吸血鬼になるには、条件がありました。
それは、吸血鬼に恋をした状態で血を吸われること。コウはナズナに恋をするべく、毎夜夜ふかしで街に繰り出すようになります。
11/15 pic.twitter.com/ggOc3KFTrw— コトヤマ (@cot_510) November 18, 2019
好きになる、ってどういうことだっけ?
なりたいものが初めてできたコウは、ナズナに恋をしようとナズナと交流を深めますが、簡単には吸血鬼になることができません。
それもそのはずで、ナズナ以外の吸血鬼は眷属(けんぞく)を増やすために自分にいかに惚れさせるかを試行錯誤を頑張る、自称モテパワーマックス(?)な生き物なのです。でもそんな仲間達とは違い、ナズナは色恋沙汰にはめっぽう弱い吸血鬼でした。
コウもコウでナズナといる時間は楽しいものの、人を好きになった経験がないため、好きになるってどういうことなんだろう?と悩みます。
恋バナ大好きな吸血鬼たちとも交流をしながら、好きになる・恋をするってどういうことなんだっけ?と改めて問い直すような物語です。
夜はすべて受け入れてくれるからそのままで
ナズナとの恋愛模様(遊んでいるだけ?)以外にも、『夜』という一種独特な世界の魅力も描かれています。コウが夜ふかしで出会うナズナ以外の人々もコウと同じようにみんな何かに悩みながら、夜ふかしをしているのです。
コウ自身が夜の懐の広さや自由さに魅了されたように、コウは自分と同じように悩む人々のことを受け入れ、夜になって開放された自分のことを肯定していいのだと伝えます。それがなんだか、自分は自分のままでいいのだと肯定されているようで救われたような気分になります。
眠れない夜を、楽しい夜に
夜ってなんだか自分が開放されて、自由だー!という感じがしませんか?そして、今日一日に満足していない、そんな夜はなかなか眠れない。『よふかしのうた』はそれなら楽しい夜にしちゃおうよと誘ってくれているような作品です。
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