スマホで客引き。ファミレスは待機所。自分の体と頭を武器に、”ここ”で金を稼いで生きていく。
未成年援デリ業界のリアルを描いた『アンダーズ〈里奈の物語〉』は、文春オンラインで5000万PV超えを誇る話題作です。
驚異の初日20万 颯爽と現れた「援デリ少女」
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
未成年を扱う管理売春業…通称・援デリ。
とある援デリ部隊に現れた美少女・里奈は、 初めての接客で大量の諭吉を持ち帰り、やくざに啖呵を切り、他の少女たちとは一線を画す立ち振る舞いで界隈をザワつかせます。
そして、苦しい境遇に立たされている未成年少女たちと共に、自ら未成年援デリ部隊を率いて目を見張る成果を立て始めるのです。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
簡単に稼げる…わけではない未成年売春業の現実
原作『里奈の物語』は、ルポライター・鈴木大介さんが少年少女たちへの長年の取材を経て執筆された小説です。
風俗業に従事できない未成年者たちは、自分たちのお金や健康を保障してくれる後ろ盾を持っていません。若さを売っている彼女たちに迫る賞味期限は思う以上に早く、それが終わりを迎えたときどうなってしまうのか。
セーフティネットのない世界にしか身を置けない少女のリアルな苦悩を、里奈たちは教えてくれます。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
援デリ業界に革命なるか
里奈は客を選び、主導権を握って現場を操作します。
選ぶ側として悠々自適にかまえている男たちは、牙を隠し持った里奈にあっという間に狩られつくされてしまうのです。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
里奈の圧倒的な胆力に惚れ惚れ…。
信頼を踏みにじるクソ客に報復し、自分の居場所は自分で守る。
アングラ・ガールクラッシュと呼びたくなるような、搾取されるだけで終わらない里奈の強さとプライドに胸が高鳴ります。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
里奈の攻めの思考回路の原点は、過去にかかわりを持った夜職の女性たちでした。
里奈に生き方を諭した彼女たちも、過酷な世界で生き抜いてきた少女たちだったことは容易に想像できます。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
未成年の援デリキャスト※は1・2回の出勤で行方をくらますことも多くないという、定着率の低い過酷な現場です。(※キャスト…部隊で働く女性たちのこと)
だからこそ、その場で踏ん張り続けている常連キャストに安定した仕事を与えたい。里奈は顧客を管理し、安全を確保しながら仕事を続けられる方法を模索します。
その姿は、マネージャーであり、マーケターであり、そして少女たちを想う母親的にも感じられるのです。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
里奈の献身の原動力は
とはいえ、圧倒的輝きを放つ里奈の歩いてきた道は、大変に「おおごと」なものでした。原作小説では時系列で里奈の生い立ちが描かれており、読めばより一層彼女への理解が深まります。
強き里奈こそ、抱きしめ守るべき存在じゃないのか。
原作小説を読んだ後、マンガの見え方も変わってきます。ぜひ合わせてお読みいただきたいです。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋
未成年援デリ部隊を率いる里奈の原動力とは。このまま援デリ業界でのし上がっていけるのか。
今後明かされる里奈の過去と共に、進み続ける彼女の姿を応援してください。
『アンダーズ〈里奈の物語〉』は、文春オンラインで連載中です。無料話もあります!
お涙頂戴で終わらない、つえぇ女の物語です。
OGP及び記事内画像は文春編集部許諾の元掲載しています。快く許諾していただきありがとうございます。
©アンダーズ〈里奈の物語〉/文藝春秋