来る2020年11月3日は、4年に一度のアメリカ大統領選挙が行われます。
トランプ大統領が再選を果たすのか、バイデン氏が当選して4年ぶりに民主党が政権を奪還するのか...。アメリカのみならず全世界が注目しています。
誤解を招く情報の拡散を防ぐためにTwitterのリツイートの仕様が変更したりと、私たちの日常にも少なからず影響を及ぼしているアメリカ大統領選ですが、いまいち流れが分からない...なんて方も多いのではないでしょうか。
そんな時はマンガでアメリカ大統領選の流れを学んでみませんか?
今回ご紹介する参考図書ならぬ参考マンガがこちら、かわぐちかいじ先生の『イーグル』です。
目次
- アメリカ大統領候補を日本人が密着取材!?『イーグル』
- 1巻〜7巻|候補者指名争い!予備選挙
- 8巻|いよいよ大統領候補が決定! 全国党大会
- 9巻〜11巻|最後の闘い! 大統領本選挙
- 前例のない、2020年アメリカ 大統領選挙
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アメリカ大統領候補を日本人が密着取材!?『イーグル』
アメリカ大統領選挙で史上初の日系人大統領を目指すケネス・ヤマオカ。
そんなヤマオカの選挙活動を密着取材することになった主人公の城鷹志。彼は沖縄出身の新聞記者で、不慮の事故でたった1人の家族である母親を亡くしてしまいます。
悲しみに暮れる暇もなく密着取材のためワシントンへと向かった鷹志に対して、ケネス・ヤマオカは自分が鷹志の実の父であることを告げます。
アメリカ大統領選の候補者であるケネス・ヤマオカの一大スキャンダルを抱える鷹志...。
突然の真実に戸惑いながらも、鷹志の目線でアメリカが抱える問題やリアルな選挙活動の舞台裏、そしてジャーナリズムの在り方を描いた物語です。
マラソンレースに例えられるほど長期に渡るアメリカ大統領選を、『イーグル』では全11巻で描きます。このマラソンレースをざっくりと分解すると、
前半戦の「予備選挙」
中盤戦の「全国党大会」
後半戦の「本選挙」
の3つに分けられます。
それぞれの戦いを『イーグル』の巻数と一緒にご紹介していきます。
1巻〜7巻|候補者指名争い!予備選挙
物語は、民主党上院議員のケネス・ヤマオカが大統領選出馬への第一声をあげるところから始まります。
ヤマオカ陣営の選挙活動に密着することになった城鷹志が始めに目の当たりにしたのは、プライマリーと呼ばれる「予備選挙」でした。
予備選挙とは各党の大統領候補を決めるもので、全米の50州と首都ワシントンの特別区などで2月〜6月の間に行われます。マラソンの前半戦とも言われている「予備選挙」で勝たなければ、本選挙に挑むことすらできません。
「21世紀への移民」を掲げ、銃規制や人種差別撤廃及を主張するケネス・ヤマオカに立ち塞がる強敵は、同じ民主党であり現職副大統領のアルバート・ノア・Jr。
そんな予備選挙の行方を大きく左右するのは、ジャーナリストです。
サソリに例えられるほど、予備選挙で恐れられているジャーナリストを制する重要な存在が「選挙コンサルタント」です。
ヤマオカ陣営にはジョージ・タクトという選挙コンサルタントが仲間に加わるのですが、大統領選のキャッチコピーや対立候補者のネガティブキャンペーンまで幅広く考案します。
選挙コンサルタントの力とケネス・ヤマオカのカリスマ性と唯一無二の戦略で予備選挙を勝ち抜いていきます。
『イーグル』では、1巻〜7巻という大ボリュームで描かれる「予備選挙」。
全米の50州を舞台に繰り広げられる緻密な情報戦に、突如暴かれるケネス・ヤマオカの更なるスキャンダル...!アメリカ大統領選候補では何より"家族"のスキャンダルが命取りになるなど、知られざる予備選挙の裏側が学べます。
8巻|いよいよ大統領候補が決定!全国党大会
大統領候補が決定する全国党大会。
全国党大会を制し大統領候補となった人物は、同時にランニングメイトと呼ばれる「副大統領」を指名し、今後の選挙活動を共に戦います。
『イーグル』8巻では、現職副大統領のアルバート・ノア・Jrとケネス・ヤマオカの一騎討ちとなる民主党全国党大会を描きます。
作中では、全国党大会の投票は「ロール・コール」と呼ばれる点呼投票で行われました。
ロール・コールでは、大会議長が各州をアルファベット順に読み上げ、それに対して州の代議員が応え、各大統領候補の最終獲得票数を読み上げます。
現実世界の大統領選では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、民主党大会は全てをバーチャルで開催されました。一方で、トランプ氏率いる共和党はホワイトハウスに1000人以上ののゲストを招くなどオフラインでの開催を貫き、このコロナ禍においてのオフライン VS オンラインという視点で大きな注目を集めました。
9巻〜11巻|最後の闘い!大統領本選挙
物語はいよいよ「大統領本選挙」という名のクライマックスへ。
投票日は、150年以上前に制定された連邦法に則り「11月の第1月曜日の翌日の火曜日(スーパー・チューズデー)」と定めれられています。現実世界では11月3日が大統領本選挙ですね。
有権者は事前に登録を行った18歳以上のアメリカ国民です。
ですが、全米の総得票数で勝者が決まるわけではありません。
投票は州ごとに行われ、それぞれの州で勝者が決まります。各州には、人口などに応じて割り当てられた「選挙人」という人がいて、各州の勝者はその州の選挙人全てを獲得することができます。
最終的に、全米の選挙人のうち過半数以上を獲得した候補者が次期大統領となります。
...ケネス・ヤマオカは、史上初の日系人大統領候補になれるのか?
そして、アメリカ大統領選に挑む、実の父の姿を見て鷹志は何を思うのか。
衝撃の結末はぜひ『イーグル』をご覧ください。
前例のない、2020年アメリカ大統領選挙
今年の大統領選挙は、極めて異例で前例のない選挙になると言われています。
一番の原因は、新型コロナウイルスの影響です。
ロックダウンによって選挙活動が十分に行えなかったこと、そして、感染拡大の被害を抑えるために郵便投票が大幅に増えると予想されています。
これにより、投票において不正が起きやすいと危惧されているほか、選挙結果の判明にかなりの時間がかかる恐れがあると言われています。
再選を目指す共和党のトランプ大統領。そして、政権奪還を目指す民主党のバイデン前副大統領。
どちらが当選しても、今回のアメリカ大統領選挙が歴史に残る出来事となるのは間違いないでしょう。
来週のアメリカ大統領選挙に向けて、今一度大統領選の流れを学びませんか?