スティーブズ

うめ著

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世界を変えたカリスマの苦悩の物語 『スティーブズ』

Appleと聞いて何を思い出すでしょうか?iPhone、iPod、iPad、Mac。ちょっと詳しい人ならばAppleⅡやボンダイブルーのiMacなどが頭に浮かぶでしょう。

パーソナルコンピュータやスマートフォンを遍く人々に広げ、世界を熱狂させてきた企業。それがAppleです。

うめ著
スティーブズ

『スティーブズ』はそんなAppleの物語。スティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックという2人の創業者がガレージで細々とマイクロ・コンピュータを作り始めてから世界を席巻するまでの苦悩と希望に満ちた日々をリアルに描いたマンガです。

スティーブズ (全6巻) Kindle版

マンガだからこそ鮮明になる、カリスマの苦悩

物語は1975年、2人のスティーブの会話から始まります。ボロボロのジーンズに裸足というヒッピースタイルで絶対的な自信を顔に浮かべたジョブズ。そして、ヒゲモジャで熊のような図体で機械をいじる温厚な男ウォズ。

この2人がAppleⅠというパーソナルコンピュータを作り、Appleコンピュータという企業を立ち上げてから、AppleⅡ、AppleⅢ、Lisa、そして1984年Macintosh発売に至るまでの約10年のAppleの軌跡をジョブズとウォズを中心に辿って行きます。

自らの拘りの強さ故に、初代CEOのスコッティとは常に対立。また、散々無茶を吹っかけた業者には取引を断られ、成功と共に拡大した社内でも次から次へとプロジェクトに口出ししては混乱に陥れるなど、まるで祟り神とまで言われたジョブズですが、問題を起こす度に彼自身も傷つき悩み抜く繊細な一面も描かれています。

「Appleが好調なのはウォズのお陰であって、お前(ジョブズ)は何もしていない」と言われた時の悔しそうな表情。相棒のウォズがAppleを退社しそうになった時のジョブズは、まるで恋する乙女のよう。

ジョブズの光と陰、心の移り変わりを容易に読者に想像させる。こういった心情描写のリアルさがこのマンガの最大の魅力です!

ジョブズのプレゼンの肝「現実歪曲空間」

ジョブズを語る上で必要不可欠なのが、彼の類稀なるプレゼン力。それは、一瞬にして周りのモチベーションを高め、一見不可能と思われていたことを次々と可能にしてしまう「現実歪曲空間」と言われた彼の言葉を操る力に起因します。

このマンガでも、自ら有能な人材のヘッドハンティングに行った場面や、ライバルとAppleのコンピュータの未来について語る場面で遺憾無く表現されています。

shinotokino

敵がいないと燃えないから味方にはならないって、そういう人生もアリですね

shinotokino

言葉の力の可視化、萌えるわぁ。言語力の強い人の話を聞いていると、なんかが見えてくるときってありますよね。ソレそれ!


こんなセリフ1度でいいから言ってみたい!

デジタルネイティブ世代には是非読んでほしい!

今や生活や仕事の必需品となったスマホやPC。それらを作り上げた天才たちの苦悩と拘りの物語を是非覗いてみてください。きっと目の前にあるスマホやPCを違った視点で見れると思います!