何が何だか分からなくて笑いました。
4月19日に「少年ジャンプ+」で公開された『トマトイプーのリコピン』52話ですが、作者の大石浩二先生いわく「まだ作画が間に合ってなく、キャラにモザイクをかけた状態」のまま公開されています。
トマトイプーのリコピン52話目更新しました…が、まだ作画が間に合ってなく、キャラにモザイクをかけた状態です。17時には完成させますので、まずはこの状態で読んでいただき、17時以降にまたよろしくお願いします!進捗はここで定期的に報告いたします。 #ジャンププラス https://t.co/8K07touNuT pic.twitter.com/Xeb2BFQISw— 大石浩二 (@k_marudashi) April 18, 2021
上のツイートのスレッドで、大石先生が17:00の再公開に向けて作業の進捗状況を報告中。
ぜひ本編を読んでいただきたいのですが、すべてのキャラにモザイクがかかっていてほとんど区別がつかないので、パッと見では何が何だか分からない状態です。
4月19日16:59まではモザイクがかかった状態で公開されているはずです。17:00に公開される完成版にも何か仕掛けがあるのでは…と思わず疑ってしまいます。
追記
公開された完全版は上のURLから読めます。モザイクの下にどんな絵が隠れていたのか、ぜひクリックして確かめてみてください。
ちなみに「モザイクVer.」は引き続き下のURLで読むことができるようです。
『トマトイプーのリコピン』とは
『トマトイプーのリコピン』は、「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『いぬまるだしっ』作者の大石浩二先生が描くギャクマンガです。
動物たちが暮らす不思議な世界「キュートピア」を舞台に、トマトの苗から生まれたトイプードル・リコピンと、キュートピアに迷い込んだ中学生の女の子・めめちゃんの周囲の出来事が描かれます。
世界観はとてもファンシーな一方、現実世界の時事ネタやパロディをたくさん扱った作風が特徴です。
大石先生の「お詫び」まとめ
大石先生による『トマトイプーのリコピン』の公開に関しての「お詫び」はいわゆる「天丼」ネタであり、過去にも複数回投稿されています。以下に筆者が見つけられた範囲での「お詫び」投稿をまとめておきます。
ジャンププラスでトマトイプーのリコピン18話更新しました。#ジャンププラス#トマトイプーのリコピン#お詫び https://t.co/PBH5SdTNJ5 pic.twitter.com/v2pWI8ic0W— 大石浩二 (@k_marudashi) June 2, 2019
今回のトマトイプーのリコピンについてのお詫び #ジャンププラス https://t.co/awcH4mX91P pic.twitter.com/IQa8HhKzHj— 大石浩二 (@k_marudashi) October 5, 2020
今回のトマトイプーのリコピン42についてのお詫び
#ジャンププラス https://t.co/lWMc0wF1JX pic.twitter.com/KILHt9xR51— 大石浩二 (@k_marudashi) November 2, 2020
過去の攻めてる回まとめ
「ねとらぼ」掲載のインタビューによれば、大石先生は『トマトイプーのリコピン』を描く上で「週刊連載中からTwitterでバズるのを意識していた」そう。
一方で、「SNSで話題になってもそこで止まってしまい、『トマトイプーのリコピン』が読まれるわけではない」という課題感があったそうです。
その点、今回の未完成原稿を公開する企画は「『少年ジャンプ+』にアクセスして実際の原稿を見てみよう」と思わせるとても考えられた企画だなと首肯させられます。
『トマトイプーのリコピン』は過去にも下のような攻めた企画を実施しており、たびたび話題になっています。
『こぐまのケーキ屋さん』パロディ
「週刊少年ジャンプ」掲載の23話は『こぐまのケーキ屋さん』のパロディ回です。
この回はリコピンがケーキ屋さんを始めるストーリーで、「ケーキ屋さんっぽい絵柄」としてリコピンとめめちゃんの顔つきからコマ割りまでほぼ全ページが『こぐまのケーキ屋さん』を真似た絵柄で描かれました。
かなり攻め気味なこちらの企画は、『こぐまのケーキ屋さん』作者・カメントツ先生公認だったようです。
今週のジャンプ「トマトイプーのリコピン」にてうちのこぐまパロディが掲載されております。
って大石先生!!!
「パロディやってもいい?」って聞かれて確かに僕オッケーしましたけど!!!!ほぼ全ページはやりすぎだ!!!! pic.twitter.com/SUWnHCETcc— カメントツ (@Computerozi) March 26, 2018
出版社見学回で講談社に突撃
「少年ジャンプ+」掲載の+13話は講談社に突撃取材した様子をレポートした回です。
「出版社の仕事の様子を見に行きたい」というリコピンがめめちゃんと一緒に見学に向かうというストーリー。
実際の編集部の写真が使用されているのですが、読み進めていくと二人が見学に来たのは「週刊少年ジャンプ」「少年ジャンプ+」版元の集英社ではなく、「週刊少年マガジン」版元の講談社だったというオチが明かされます。
ちなみにこの回は大石先生が交流のある講談社の社員さんに打診して実現したそうです。
『悪魔狩りの牙』原作者 三途川渉先生にインタビューする回
「少年ジャンプ+」掲載の+31話では、ほぼ全ページで実写の写真を用いて、架空の作品『悪魔狩りの牙』の劇場版公開直前スペシャルとして、原作者である三途川渉先生にインタビューする様子が描かれます。
本編では最後まで明かされないのですが、三途川渉先生として乳首相撲までして体を張っているのは、実は集英社のものすごく偉い人だったりします。
「少年ジャンプ+」の広告の仕組みを解説する回
「少年ジャンプ+」掲載の+47話では、Web雑誌ならではの広告で漫画家が収入を得られる仕組みが解説されます。
単に解説するのではなく、本編の最中に「本編とは関係ない広告」と煽り文が挟まり、キャラクターたちがそれに言及するメタな構成になっています。最後にはハッと気付かされる皮肉めいたオチも。
「攻めてる回まとめ」として紹介しましたが、回を重ねるごとに実験を繰り返し、インターネットで話題になるような工夫を凝らし続けていて本当にすごいです。
『トマトイプーのリコピン』は隔週月曜に更新!
1話から25話まで「週刊少年ジャンプ」で連載された『トマトイプーのリコピン』ですが、大石先生の体調悪化をきっかけに掲載誌を移籍し、現在は「少年ジャンプ+」で月曜日に隔週連載されています。ぜひ連載を追いかけてみてください。
『トマトイプーのリコピン』コミックスは3巻まで発売中。最新4巻は4月30日発売予定です。