『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』は、泰三子(やすみこ)先生が「モーニング」で連載されている警察マンガです。
累計発行部数は2020年に100万部を超え、2021年1月には小学館漫画賞を受賞されるなど、高い評価と人気を得ている作品です。
【ヾ(^▽^)ノ】㊗Congratulation!第66回小学館漫画賞決定!!
一般向け部門の受賞作は『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』に決定!!
詳細→https://t.co/0LDRYKKTfM#浅野いにお#泰三子— 小学館コミック (@ShogakukanComic) January 19, 2021
本作のキャッチコピーは「うちら法の番人なのに、労働基準法が超冷たい!」。女性警察官の愚痴と不満をコミカルに描いた『ハコヅメ』の魅力を、まだ読んでいない方々に向けてお伝えします!
新人警察官と指導員の物語
川合麻依(かわいまい)は公務員試験を受けまくって唯一受かったのが警察官でした。そんな理由で警察官になったので、夢や理想もなく日々の激務にただただ疲れ果てていました。
退職を考えていた時、新たに指導員として川合のもとに現れたのが藤聖子(ふじせいこ)巡査部長でした。
「ミス・パーフェクト」と呼ばれる藤の厳しい指導を受けながら、新人の川合が少しずつ警察官として独り立ちしていく姿が描かれます。
冷めた警察官のリアルな描写
「警察もの」といえば、熱血刑事が繰り広げる熱いドラマがおなじみですが、本作にはそんな熱さはありません。警察官のリアルな日常を愚痴・不満・欲望たっぷりでコミカルに描きます。
作者の泰三子(やすみこ)先生は、とある県警に10年勤務した元警察官です。当事者だったからこそ描ける警察官のリアルがとても新鮮です。
生々しい現場をちょっとだけ見てみましょう。
職質の現場
休憩時間のひととき
女性らしい悩みも
人間味あふれる彼女たちをみていると、警察官に親近感を覚えます。
思わず吹き出してしまうパワーワードの連続
そんな本作の魅力の1つは、笑いを誘うシニカルなツッコミです。ふとしたシーンで繰り出されるセリフに思わず吹き出してしまいます。
野原で遊んでいる先輩の姿を見て
同期がおしゃれな私服を着ていたとき
連日の捜査で疲れている先輩に対して
セリフの返しが的確すぎて、毎回吹き出してしまいます。
ときおり見せる警察官の誇り
不満や愚痴が描かれているからといって、警察官を否定しているわけではありません。彼女たちは警察官の職務を全力で遂行します。ときには、身を犠牲にしてでも市民の安全を守ります。
普段は愚痴ばかりの彼女たちだからこそ、警察官の誇りが見えたときがカッコいい!そして、信念を持って仕事をしているからこそ、彼女たちの愚痴を安心して笑うことができます。
タイトルに込められた意味
タイトルにある「ハコヅメ」は、交番(=ハコ)で勤務していることを表しているのですが、別の意味も含まれています。
物語が進むにつれて明らかになる『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』の本当の意味。実は1話目から伏線がはられていて、何度も作品を読み返したくなる構成になっているんです!
仕事の不満を笑いに
過酷な仕事を笑いに変えている彼女たちを見ていると、「自分の仕事の不満もどうにか笑いに変えられないかな?」なんてことを考えてみたくなります。
仕事に疲れたとき、不満を感じたとき、この作品を読んでみてはいかがでしょうか?不満そのものは無くなりませんが、愚痴の言い回しはちょっとセンスがよくなるかもしれませんよ。